難病患者
20代で難病に罹患し、月2回程度の悪化と定期的な手術を経験している。費用負担の懸念から受診頻度を減らした結果、逆に悪化が加速した経験から、高額療養費の限度額引き上げに強く反対。病気は自己責任ではなく誰もが罹りうるリスクであり、若年層の低給与下での高額負担は困難。法律に具体的な保証範囲と金額を明記し、限度額は据え置くことを強く訴える。
健康保険法等の一部を改正する法律案
難病患者
20代で難病に罹患し、月2回程度の悪化と定期的な手術を経験している。費用負担の懸念から受診頻度を減らした結果、逆に悪化が加速した経験から、高額療養費の限度額引き上げに強く反対。病気は自己責任ではなく誰もが罹りうるリスクであり、若年層の低給与下での高額負担は困難。法律に具体的な保証範囲と金額を明記し、限度額は据え置くことを強く訴える。
制度分析専門家
医療保険制度は数値の帳尻合わせではなく、複雑なルールを簡潔にして信頼を回復することが急務。命に関わる医療と次世代投資に絞った「シンプルな保障」を実現し、その分現役世代の保険料を下げることで、決壊しかけた社会契約を立て直す必要がある。
医療政策分析者
出産費用の無償化は重要な施策だが、公定価格が現場コストを正当に評価しなければ産院が閉鎖され『産みたくても産めない場所』が増えるリスクがある。妊婦健診の格差や地方の搬送コスト、低所得世帯の立て替え負担といった制度の谷間を埋め、妊娠から産後ケアまで一気通貫で支えるセーフティネットの構築が不可欠
難病患者
難病患者として、医療費負担増は治療を諦めることと同じ。複数科受診時の合算ができない、医療保険と介護保険の同時負担増、高齢者の金融資産で負担能力を判断する制度の問題がある。軽い風邪と難病を同じに扱わず、複数制度の負担増を全体で見てシミュレーションし、患者と合意形成してほしい。
内科勤務医
OTC類似薬への患者負担増加では医療費削減効果が不透明で、患者不満だけが先行しかねない。むしろ昔の薬剤を含め根拠に乏しい薬についてエビデンス精査をしたうえで、売上が高いのに効果が不明な薬に絞ってOTC化すべき。難病治療薬など必須で高額な薬は保護し、優先順位をつけることが現実的。
薬学専門家
医療保険改正の選定療養制度は、適応症の判別が曖昧なため、医療現場で疑義照会が増加し、薬局の人件費負担が1~2時間増える可能性がある。また高額療養費の引き上げにより、患者が治療を遅延させて年収を下げる逆インセンティブが生じ、社会全体の経済損失につながる懸念がある。
医療制度改革関心層
医療費抑制が本当の課題なのに、OTC類似薬への追加負担は小手先の対応。保険原理に立ち返り、高齢者の低負担を見直すべき。ただし若い世代の難病は高額医療費制度で守るセーフティネットは残すべき。寄り添いだけでなく、持続可能性を示した抜本改革が必要。
地方在住の三児の母親
地方では安全なお産で費用が抑えられるため、新制度で実際の費用のみ支給されると、1回あたり5万円程度の育児費用が失われる。医療費以外の移動費や滞在費も考慮されておらず、地方ほど実質負担が増える矛盾がある。そもそも医療資源が不足しており、せめて近い地域で受診できる医療機関は残してほしい。子どもをもうけることが罰にならない制度にしてほしい。
子育て世帯
OTC類似薬の追加負担制度は歓迎するが、医学的必要性で処方を区別すべき。セルフメディケーション等の自己負担は許容しつつ、命を救う高度医療を国の根幹とすべき。慢性疾患の継続処方は除外し、医師にはOTC購入を助言する診療報酬加算を検討すべき。
複数世代支援者
高額療養費の上限引き上げは、複数世代が経済的に支え合っている家計に『共倒れ』のリスクをもたらす。裁量による不透明な制度設計は、国民に予見不可能性を強い、結果として受診抑制と重症化患者の増加につながる。医療・介護・世代支え合いが同時に動く現実を見据えた、透明で客観的なシステムへの転換が必要だと考える。
一般市民
医療費は削減すべきコストではなく社会的投資として捉え直してほしい。薬価引き下げで浮いた数百億円は予算書に載るが、供給崩壊や患者の重症化などの後払いコストは見えなくなる非対称な会計処理が問題。出産費用ゼロ化は支持するが、削減財源を作るために患者負担を増やす設計思想には反対。会計フレームワークそのものを変えないと、どんな政策議論も削減ありきの罠から抜け出せない。
難病患者
医療の効率化とは、患者を早く処理することではなく、複雑で見つかりにくい難病患者を取りこぼさない仕組みにすることが大切。弱っている患者でも継続して治療につながれる設計、地域で支える医療ネットワーク、診断から治療までのシステム全体の改善、そして地域による支援格差の解消が必要だと考えます。
一般国民
医療保険改正法案における大臣裁量の拡大が、医学的エビデンスを欠いた不透明な制度変更を招くことを懸念しています。受診抑制による感染症蔓延や医療財政の悪化という『合成の誤謬』を避けるため、第三者機関による検証の義務化、定量的エビデンスの明文化、裁量権の法的制約を通じて、予測可能で検証可能な制度運用を求めています。
関係者・観察者
国民健康保険と社会保険の保険料計算方式の根本的な違いが、同じ所得でも約65万円の年間負担格差を生み出しており、特に地方の自営業・農家世帯の可処分所得を大きく圧迫している。赤ちゃんも含めた全加入者が高齢者支援金の人数にカウントされる現在の仕組みは、地方経済全体の衰退と若年層の流出につながるため、国保の計算方式を社保と同じロジックに統一する必要がある。
元看護師
医療・介護現場の人手不足は深刻で、DX化による業務改善は急務。補助金と強制力のある政策、現場への即効的な人員支援、十分な教育体制があってこそ、職員負担の軽減と職業イメージの向上につながり、最終的に患者さんやご家族への質の高いケアが実現される。法律の文言だけでなく、現場に届く具体的で現実的な施策が必要。
難病患者
幼少期から長年保険外治療を経験した当事者として、法案の根本的な問題は成分で一律に判定する仕組みそのもの。医学的根拠がある治療でも従来の用途と異なると保険外になる現状を、用途・頻度・期間など文脈に基づいた判定に変え、患者の実情に立った制度設計を求めたい。
内科医
費用負担による妊婦健診の受診控えが医学的リスクを高め、少子化問題の障壁になると考えます。出産費用だけでなく、妊婦健診や帝王切開など妊娠・出産に関わる一連の医療を自己負担ゼロにし、マイナ健康保険証で窓口無料化する現物支給型の支援を希望します。支払い能力で出産を諦める日本人がいなくなることを望みます。
出産経験者
出産費用が保険診療になっても、産院ごとの料金差は残る。特に地域による産院の数と料金設定の違いで、地方では選択肢がなく実質負担が増える可能性がある。当事者からの調査に基づいて、保険適用基準と補助金を決め、産み控えにつながらないようにしてほしい。
個人事業主
この法案には『その他の適正な医療』という曖昧な文言が埋め込まれており、厚労大臣の告示一つで診察・検査・処置まで保険給付の対象外にできる構造になっている。国民には『OTC類似薬の追加負担』としか説明されていないが、大臣答弁で『法制上は薬剤費の全額自費も可能』と認められており、国民皆保険を骨抜きにできる根拠が国民に知らされないまま可決されようとしていることが問題。
働く親
出産費用の無償化は評価するが、妊娠・出産・育児の全体を見た総合的な支援がないと、実際の子育ての負担は変わらない。妊娠中の就業環境、出産手当金の仕組み、保育料、産後ケアなど、出産後の人生全体を支える制度設計が必要だと思う。