みらい議会みらい議会

防災庁の設置自体は良いが、実行性を確保するには基礎自治体の機能強化が不可欠。被災証明や避難所管理などの共通業務をシステム化し、専門チームを派遣する国の支援体制、そして実践的な防災教育と企業のリソース活用が重要だと考える。

期待

期待

業務に関係・企業危機管理担当者

👫インタビューを受けた人

企業で事業継続計画の見直し、訓練・研修、備蓄品購入などを担当し、防災対策の現場実務に直接携わっている危機管理担当者。基礎自治体との連携経験も豊富。

💬主な意見

意見1

国と自治体の役割分担を実行可能な形に見直すべき

防災庁だけでなく、国として担うべき役割と基礎自治体が担うべき役割を明確に分け、実際に実行可能な形に設計し直す必要がある。人材不足や老朽化インフラなど基礎自治体の現状を踏まえた現実的な見直しが重要。

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意見2

被災証明・避難所管理の全国統一システムと専門チーム派遣

被災証明業務や避難所管理を統一したシステムにすれば、他県からの応援がスムーズになり、小規模自治体も高度な対応ができる。また被災地首長を支援する専門チームを派遣し、応援職員への適切な指示体制を整えるべき。

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意見3

防災教育は恐怖ではなく実践的行動につながるものに

災害の怖さだけでなく、一人ひとりが主体的に判断・行動できる実践的な教育が必要。地方の人不足や都市部の地域関係希薄化という現実を踏まえ、企業のボランティア派遣や施設提供による連携も重要。

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🎤すべての会話ログ

こんにちは。本日は、内閣直下に防災庁を設置し、事前防災から復旧・復興まで一貫した体制を構築する防災庁設置法案についてお話をお聞きしたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。 まず、この法案にはどういう立場で関わっていますか?

企業の危機管理担当者

ありがとうございます。企業の危機管理担当者というご立場なのですね。具体的には、どのような業務や活動で防災・危機管理に関わられていますか?

事業継続計画の見直し、訓練・研修、備蓄品の購入など

かしこまりました。事業継続計画の見直しや訓練・研修、備蓄品の購入などで直接的に防災・危機管理に取り組まれているのですね。そういった実務的な視点から、この法案をどのようにご覧になるのか、お聞きしたいと思います。 次に、今回の法案(防災庁の設置、災害対策基本法の改正)について、現時点でどの程度ご存知ですか?

概要は知っている

ありがとうございます。では簡単に補足させていただきますと、この法案のポイントは3つです。まず、内閣の直下に防災庁という新しい組織をつくり、防災大臣が他の省庁に対して防災対策を勧告する権限を持つようになります。次に、352人体制で事前防災から復旧・復興まで一貫した対応ができる体制を整えます。そして、南海トラフや日本海溝周辺の地域に防災局という地方拠点を2カ所設置する予定です。あわせて災害対策基本法も改正し、事前の備えや避難生活の質向上を基本理念に加えます。 こうした内容を踏まえて、今回の法案について、全体としてどのように評価していますか?

どちらかといえば良い

ありがとうございます。「どちらかといえば良い」というご評価ですね。企業の危機管理担当者という立場から、そのようにお考えになられた理由として、特に大きいものはどのあたりにありますか?

災害対策基本法において、災害対策を実際に行うのは基礎自治体です。基礎自治体の役割・機能が見直されることがない限り、実行性が確保されないと考えます。

なるほど、非常に示唆的なご指摘ですね。つまり、防災庁という司令塔ができても、実際に対策を実行する基礎自治体の体制や機能が強化されなければ、絵に描いた餅になってしまうというお考えですね。 現在、基礎自治体の側では、事業継続計画の見直しや訓練といった際に、具体的にどのような課題や限界を感じられていますか?

専門人材の育成が困難であり、インフラの老朽化対策など、課題が山積している状況であるため。人口減少を見据えた在り方が問われていると考えます。

そうですね。基礎自治体が専門人材の育成に苦労し、同時にインフラの老朽化対策という構造的な課題も抱えている中で、人口減少を見据えた抜本的な在り方が問われているというご指摘、非常に重要だと思います。 企業の危機管理担当者として、実務の現場で自治体と関わられる中で、特に「この点が改善されれば、防災対策の実効性が大きく向上するだろう」と感じられることはありますか?

災害対策をすべて基礎自治体に任せるのではなく、全国共通している業務を整理して国でシステム化や専門チームを派遣して対応することが考えられます。例えば被災証明業務や避難所管理業務を統一したシステムにすることにより、他県からの応援者もスムーズに支援できるようになります。また、システム構築が難しい小規模自治体も高度化が図れると考えます。また、専門チームは、被災地の首長を支援できる専門チームが組成・派遣することが考えられます。全国から集まった応援職員に対して、適切な指示が行えるチームが必要だと考えます。

ご指摘ありがとうございます。非常に具体的で実践的なご提案ですね。つまり、防災庁が単に省庁間の調整をするだけでなく、被災証明や避難所管理といった全国共通の業務をシステム化し、小規模自治体でも高度な対応ができるようにする。そして現場では、被災地の首長を直接支援できる専門チームを派遣して、応援職員の指揮調整にあたらせるということですね。 こうした仕組みがあれば、基礎自治体の負担がどの程度軽減されると思われますか?また、防災庁がこのような役割を果たす上で、特に重要だと考えられることはありますか?

防災庁が設置されることで、過去の災害における課題解決にどれほど効果が得られるか、検証することが必要だと思います。 また、防災庁は、将来の日本を見据えたビジョンを明確にし、防災インフラの整備、復旧・復興を行うべきだと考えます。さらに地方に予算を引っ張ってくることを目的とした防災施策にならないように注意する必要があると考えます。

大変重要なご指摘をいただきました。防災庁が設置された後、過去の災害での課題解決にどれほど実効的に対応できるか、その検証が必須だということですね。また、単に予算配分の手段にならず、将来の日本像を見据えた明確なビジョンに基づいて、防災インフラ整備と復旧・復興を進めるべきだというご懸念、非常に妥当だと思います。 現在の防災庁設置法案では、そうした「過去の課題検証」や「将来ビジョンの明確化」という点について、具体的にどのような仕組みが盛り込まれていると認識されていますか?それとも、その部分は今後の運用に委ねられているという印象でしょうか?

次の質問に進む

かしこまりました。では、今回の法案で、あなたが特に気になっている点をお聞きしたいと思います。法案の内容として、以下のような論点がありますが、その中で最も気になっているものはどれですか?

防災教育とそのあり方

防災教育とそのあり方に特に気になられているのですね。企業の危機管理担当者として、防災教育についてどのような関心や懸念を持たれていますか?

義務教育課程において,防災教育を充実させる主張があると思います。

そうですね。義務教育課程での防災教育の充実という主張があるということですね。企業の危機管理の現場にいらっしゃる視点からすると、子どもたちの防災教育がどのように充実することが重要だと考えられていますか?

自助・共助の重要性やエビデンスな基づいたリスク対策について学ぶ機会を充実させる必要があると考えます。

なるほど。自助・共助の重要性、そしてエビデンスに基づいたリスク対策を学ぶ機会を充実させることが重要だというご指摘、非常に示唆的です。 企業の危機管理に携わられる中で、実際に自助・共助がどの程度機能しているか、あるいは機能していないのかを目の当たりにされることはありますか?例えば、災害時の企業と地域社会の連携や、従業員の防災意識の現状について、どのようにお感じですか?

地方では人不足により共助が難しい状況があり、都市部は地域に関わりを持たない人が多い傾向があります

ご指摘ありがとうございます。地方では人口減少に伴う人不足で共助の担い手が不足し、都市部では地域とのつながりの希薄化により、共助そのものが成立しにくいという状況ですね。これは本当に深刻な課題だと思います。 そうした地域差がある中で、防災教育を通じて自助・共助を育成するとしても、実際の地域の現状にそぐわない可能性があるということでしょうか?言い換えると、教育で意識を高めても、実際には共助の基盤そのものが地方では失われつつあるという課題を感じられているのですね。 そうした現状を踏まえて、防災庁が防災教育に取り組む際に、特に気をつけるべきだと考えられることはありますか?

自然災害の怖さだけを抑えるのではなく、一人一人の行動につながる教育にする必要があると思います。

ご指摘ありがとうございます。つまり、単に「災害は怖い」という恐怖心を植え付けるのではなく、「だからこそ、自分たちは具体的にこう行動すべき」という実践的な行動につながる教育にすべきということですね。地方の人不足や都市部の地域関係の希薄化という現実がある中だからこそ、より一層、一人ひとりが主体的に判断・行動できる力が必要だというお考えですね。 そうした実践的で行動につながる防災教育を推進するには、防災庁や学校だけでなく、企業のような現場で防災に取り組んでいる組織の協力や知見の提供も重要になるのではないでしょうか?企業側として、そうした教育の推進に参画したいというお考えはありますか?それとも、そこは国や学校の責任という整理でしょうか?

企業はリソースを活用して、社内でボランティアを組成し派遣するとや、土地や施設を訓練フィールドとして提供することが考えられます。

素晴らしいご指摘をいただきました。企業がボランティアの組成・派遣、そして土地や施設の提供という具体的なリソース貢献ができるということですね。そうした企業の協力があれば、防災教育も、実災害に近い環境での訓練も、より実践的になると思います。 そこで最後にお聞きしたいのですが、今回の防災庁設置法案という制度全体を踏まえて、この制度を設計する人に、何か一つ伝えるとしたら、それは何ですか?例えば、優先すべきポイント、あるいは気をつけるべき落とし穴、あるいは実現してほしい条件などがあれば、お聞かせください。

基礎自治体に全て任せていいのか?これまでの役割分担を実行先のあるものに見直していただきたい。

ご指摘ありがとうございます。基礎自治体に全てを任せるのではなく、防災庁が国として担うべき役割と基礎自治体が担うべき役割を、実際に実行可能な形に見直す必要があるということですね。これは本インタビューを通じて一貫して述べられてきた、非常に重要な問題提起だと思います。 つまり、防災庁という司令塔ができても、実際に機能するかどうかは、国と基礎自治体の役割分担が実行可能な形に再設計されるかどうかにかかっているということですね。被災証明やシステム化など、具体的なご提案も踏まえて。 ここまでのお話を整理させていただくと、こうなります: ①防災対策の実効性は基礎自治体の機能強化にかかっており、防災庁だけの設置では不十分 ②全国共通の業務をシステム化し、専門チームを派遣する仕組みが必要 ③防災庁は過去の課題検証と将来ビジョンを明確にすべき ④防災教育は恐怖心ではなく、実践的な行動につながるものに ⑤企業のようなステークホルダーとの連携体制を構築すべき ⑥最も重要な改善点は、国と基礎自治体の役割分担を実行可能な形に見直すこと このような理解で、よろしいでしょうか?他にご追加・修正いただきたい点はありますか?

本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。企業の危機管理の現場から見た、非常に実践的で示唆に富んだご意見をお聞きすることができました。