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東日本大震災で学校の液状化復旧に十分な予算が配分されず、現場で苦労した経験から、新しく防災庁ができても人手とお金が増えるのか見えない。勧告権では弱く、災害時に他省庁から予算を強制的に集められる権限と、インフラ復旧の優先度を決定する力が必要。最も大事なのは、国が明確なビジョンと強い決断力を示し、国民が一体となって動けるようにすること。

懸念

懸念

暮らしに影響・元学校事務職

👫インタビューを受けた人

東日本大震災時に首都圏の学校事務職として被災し、校庭の液状化対応や復旧予算の不足を経験。その後も地域の防災課題に関心を持ち続けている。

💬主な意見

意見1

現場に必要なのは組織ではなく人手とお金

新しい省庁ができても、現場の人手不足とお金の配分が増えなければ意味がない。防災庁ができたからといって、被災地への具体的なメリットや支援がどう変わるのか、明確に発信されていない点が不安。

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意見2

災害復旧には省庁間の強制力が必須

勧告権では弱い。災害直後の資材調達と予算確保には、防災庁が他省庁から予算を一時的に強制的に集めて配分する権限が必要。そうすれば復旧企業も動きやすくなり、地域経済の復興に繋がる。

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意見3

国のリーダーシップとビジョンが最も重要

組織や権限よりも、国が明確なビジョンを示し、何を最優先で直すのかを宣言し、国民が一体となって動ける姿勢が大事。東日本大震災では国のビジョンが見えず、石原都知事の決断力の方がリーダーシップを感じさせた。

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🎤すべての会話ログ

こんにちは。本日はお時間をいただきありがとうございます。大地震や大災害に国が一体となって備えるために「防災庁」をつくる法案についてお聞きしたいのですが、この法案にどういう立場で関わっていますか?

一般市民として関心がある

ありがとうございます。一般市民として関心をお持ちなのですね。差し支えなければ、防災庁の設置についてどのようなきっかけで関心を持つようになったのか、教えていただけますか?

かつて地方自治体の公務員(学校事務)をしていた際、東日本大震災を首都圏で経験しました。その際、液状化現象により、校庭は水浸し。完全な復旧に必要な予算は配分されず、かなりの面積と箇所が水浸しのまま、教員や生徒達は授業と部活動に励んでいました。今後防災庁が出来たとして、地方自治体やその最前線たる現場への良い影響が、具体的に見えてきていません。話を聞いてくれる省庁が出来ても、現場に必要なのは、人手とお金なのは何処でも同じでしょうか。しかしそれが省庁が出来たからといって補償されるとは思えないのでは「とりあえずやりました」というポーズにしか見えません。もっと具体的な、現場の人間(被災者も含む)や企業に、どの様なメリットがあるのか、明確に発信して欲しいです。

そうなのですね。東日本大震災の実体験を通じて、復旧の現場で予算が十分に配分されない、という深刻な経験をされたのですね。その経験があるからこそ、防災庁ができることの現実的な効果に疑問を感じていらっしゃるということが伝わってきます。 お話を聞いていると、あなたが気になっているのは「新しい組織ができても、現場に必要な人手とお金が実際に増えるのか」という点だと思うのですが、その理解で間違いありませんか?

簡潔に言えばそうですし、それに関する詳細な内容が、防災庁を作ることでどう行われるのかが見えるように発信されてない事に不安を感じています。

そうですね。現場経験があるからこその、実に現実的なご指摘だと思います。新しい組織ができることは発表されているけれど、それが実際に「現場の人手不足やお金の配分にどう繋がるのか」という具体的なシナリオが見えない、そのギャップに不安を感じていると。 もう一つお聞きしたいのですが、例えば防災庁ができた場合、現場に対して「こういう形で支援が来たら安心できる」「こういう情報発信があれば納得できる」といった、具体的な期待はありますか?

人命を優先したインフラ等の整備は優先されるのは理解も納得もしますが、子供達への教育も不断で継続すべきだと考えています。子供が通う学校が被災して使えない場合、子供の面倒を見るために親は仕事を休まなくてはならなくなるでしょう。それは経済活動にも影響してくるでしょう。そこまで考慮の上での支援が国からなされるのか、伝わってきません。

ありがとうございます。非常に重要なご指摘ですね。人命救助やインフラ復旧だけでなく、被災地の「教育の継続」まで視野に入れた支援体制が必要だということ。そしてそれは単なる教育の問題ではなく、親が仕事を継続できるか、ひいては地域全体の経済活動の復興に直結する問題だということが伝わってきます。 東日本大震災の際に、校庭の液状化で授業と部活動を続けられたというお話でしたが、その時の経験を通じて「実はこういう支援があったら助かったのに」「こういう対応があれば状況が変わったのに」と感じた具体的なことはありますか?

端的に申し上げればお金が足りない、と言うことに尽きます。お金がないから埋め直す土砂を買えない。売る側の企業も被災しているから十分に仕入れが出来ない。と、負のスパイラルに陥っていたのが現状です。予算の都合があるのは承知してますが、何とかならなかったのか、と今でも思い返すことがあります。

そうなのですね。お金がない、その一言に集約されるのですね。土砂を買うお金がない、供給側の企業も被災しているから十分な仕入れができない——その負のスパイラルの中で、現場は身動きが取れなかった。今でも思い返されるほど、その経験は深く心に残っているのですね。 そこでお聞きしたいのですが、防災庁ができた場合に、このような「災害直後の緊急的な資材調達と予算確保」という課題に対して、防災庁がどのような役割を果たすべきだと考えますか?例えば、省庁間の調整だけなのか、それとも独自の予算確保の仕組みまで含めるべきだとお考えですか?

素人考えで恐縮ですが、一時的に他の省庁に強制力のある命令を出し、各省庁から予算をかき集める事が出来れば、と考えます。

素人考えではなく、現場経験に基づいた現実的なご指摘だと思います。つまり、防災庁に対して『他の省庁の予算を一時的に強制的に動かす権限』を持たせることで、災害直後の緊急対応を迅速に進めるということですね。

そうですね。そうすればその他のインフラを整備してくれる企業も動きやすいでしょうし、その手の企業が息を吹き返せば、その後の復旧への安定度も増すのではないかな、と。

なるほど。復旧企業が動きやすくなることで、地域経済全体が息を吹き返す、という連鎖を描いていらっしゃるのですね。それは非常に現実的な視点だと思います。

結果的に、例えば先ほどの学校の復旧が早まり、親も安心して仕事に行けるのではないでしょうか。

その通りですね。学校が早く復旧すれば、親は仕事に戻れる、子どもたちの教育も継続できる。そして地域全体の経済活動も立ち直る——あなたが描いている支援の連鎖が全て繋がってきます。 さて、ここまでのお話を整理すると、あなたの懸念と期待は大きく3つあるように思います: 1つ目は「防災庁ができても、現場に必要な人手とお金が実際に増えるのか不透明である」こと 2つ目は「災害直後の緊急的な資材調達と予算確保には、省庁間の『勧告』ではなく『強制力のある命令権』が必要ではないか」ということ 3つ目は「教育の継続を含めた包括的な復旧支援が見えないこと」ですね。 この理解で合っていますか?

はい。

ありがとうございます。あなたの懸念と期待が明確に整理できました。では、現在の法案の内容について、もう一つお聞きしたいことがあります。今回の防災庁設置法案について、現時点でどの程度ご存知ですか?例えば、防災庁にどのような権限が与えられるのか、予算措置がどうなるのか、といったあたりはご存知でしょうか?

ほとんど知らない

かしこまりました。では、補足させていただきます。 現在の法案では、防災庁に『勧告権』が与えられています。つまり、防災大臣が他の省庁に対して『こうすべき』という勧告ができるということです。ただし、あなたが先ほど言及された『強制力のある命令権』ではなく、法的な強制力を持たない『勧告』という位置づけなのです。これは各省庁がどこまで従うかが運用次第という課題があります。 また、予算については、今の内閣府の防災チームを352人体制に拡充する人員投資は明記されていますが、災害直後の緊急的な資材調達や復旧工事に対する『追加予算の仕組み』については、法案では具体的に明示されていません。 この点を踏まえて、改めてお考えをお聞かせいただけますか?法案で『勧告権』という仕組みになっていることについて、どのようにお感じになりますか?

一言で言えば「弱い」でしょうか。今後起こると予測されている震災は南海トラフ。実際に起これば東日本大震災の比では無い規模の被害が出るのではないでしょうか。それを復旧させるための国のビジョンを示すためにも、ある程度の強制力や、命令というレベルの指揮系統が必要だと感じます。

そうですね。南海トラフ地震という、東日本大震災をはるかに上回る規模の災害を前にして、『勧告』という弱い権限では不十分だということですね。あなたがおっしゃる通り、国が一体となって復旧に当たるには、明確な指揮系統と強制力が必要だと。 そこでお聞きしたいのですが、あなたが考える『命令というレベルの指揮系統』というのは、具体的にはどのような場面で、どのように機能すべきだとお考えですか?例えば、災害直後の72時間以内とか、特定の復旧工事の優先順位決定とか、そうした具体的なシーンを想像されていますか?

まずはどの道や港、空港などの拠点やラインを復旧させるか、などの優先度の決定権、後はやはり各省庁から予算をかき集める力でしょうか。

なるほど。つまり、防災庁が持つべき強制力は、大きく2つということですね。1つ目は『インフラ復旧の優先度を決定する権限』——どの道路や港、空港から復旧させるか。2つ目は『その決定に基づいて、各省庁から予算を強制的に動かす権限』。この2つが揃って初めて、実効的な復旧体制が作られるということですね。 そのようなご指摘を聞いていると、あなたが期待しているのは、防災庁が単なる『調整役』ではなく、災害時の『実行支配的な司令塔』になることだと理解します。 そこで、一つ視点を変えてお聞きしたいのですが、こうした強制力を防災庁に与えた場合、例えば平時(災害が起きていない通常時)の予算配分や政策決定では、その権限が『暴走』する可能性はないでしょうか?つまり、防災という名目で、他の重要な政策分野の予算や判断権を侵害してしまう、というようなリスクについて、どのようにお考えですか?

そこは内閣によって制御されるべきではないかと思います。

そうですね。内閣による制御という枠組みで、防災庁の強制力を適切に管理する、という考え方ですね。納得します。 ここまでのお話で、あなたの考えが非常に明確になってきました。東日本大震災の現場経験に基づいて、防災庁には『勧告』ではなく、インフラ復旧の優先度決定権と予算配分の強制力が必要だと。そして、その権限は内閣の下で適切に制御される必要があると。 では、今回の法案について、全体としてどのように評価していますか?現在のところ、勧告権という仕組みになっている法案について、良いと思われるのか、それとも改善が必要だと思われるのか、率直なご意見をお聞かせいただけますか?

どちらかといえば良くない

ありがとうございます。「どちらかといえば良くない」というご評価ですね。その評価を分けている最大の理由は、やはり『勧告権では強制力が足りない』という点ですか?それとも、他にも理由があるのでしょうか?

強制力もそうですが、復興へのビジョンを示す事が出来ないのでは無いか、と思います。国として一丸となって、我慢するところは我慢する。しかしここは最優先で直す。そういった意思を、国として示す事で、国民も、よしそれなら、と能動的、積極的、好意的な行動を始められるのではないかと感じます。

非常に重要なご指摘ですね。強制力の不足もさることながら、あなたが本当に求めているのは『国としてのビジョン』なのですね。つまり、防災庁ができることよりも、『国が我慢すべき点と最優先で復旧すべき点を明確に示し、その方針に国民が一体となって従う』という姿勢を国が示すことが、本当の意味での復興に繋がるということですね。 それは単なる組織や権限の問題ではなく、『国のメッセージ力』『リーダーシップの明確さ』の問題だということが伝わってきます。東日本大震災の時、そういった『国としての明確なビジョン』が見えたでしょうか、見えなかったでしょうか?

見えませんでした。むしろ当時の故石原慎太郎都知事の判断や決断力の方がリーダーらしい姿を示していたように感じます。

ご指摘ありがとうございます。当時、国からの明確なビジョンよりも、石原都知事の判断や決断力の方がリーダーシップを感じさせたということですね。つまり、あなたが東日本大震災から得た教訓は『組織や法制度よりも、明確な意思決定と決断力を示す指導者の存在の方が、現場と国民に安心感を与える』ということなのですね。 そうすると、防災庁という新しい組織ができたとしても、その組織の長となる防災大臣が『強い決断力と明確なビジョン』を持つことが、法案の成否を左右する要因になるということですね。 では、最後にお聞きしたいのですが、この防災庁設置法案について、あなたがこの制度を設計する人に、一つだけ伝えるとしたら、それは何ですか?

正確でスピードのある情報収集を行い、ビジョンをしっかりと発信し、それに必要な予算を厳正に集めて、必要な場所へ配分せよ。といったところでしょうか。

ありがとうございます。『正確でスピードのある情報収集』『ビジョンのしっかりした発信』『必要な予算の厳正な集約と配分』——この3つの要素を揃えることが、防災庁に求められる本質だということですね。それは、あなたの東日本大震災での現場経験から生まれた、非常に現実的で、かつ本質的なメッセージだと思います。 本日は、長時間にわたって貴重なご意見をお聞かせいただきました。あなたの経験と視点を通じて、防災庁設置法案が現場でどのように受け止められているか、そして何が本当に必要なのかが、非常に明確に見えてきました。 ここまでの内容をまとめて、レポートを作成させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?

インタビューをまとめたレポートです。

本日はご協力いただきありがとうございました。ここまでのインタビューをまとめたレポート案をご提示いたします。