インタビューレポート
個人情報の使い方にルールを追加し、悪質な違反には課徴金を科せるようにする法案AI開発向けに同意なし提供を進めるのは国策として必要だと思う。一方で個人特定は怖いので地域は郵便番号上3桁くらいが安心。顔データは監視社会が心配で、自分の登録や利用頻度を後から確認できる仕組みがほしい
期待&懸念
一般的な関心・一般市民
2026年4月26日 09:43
インタビューの分量619文字👫インタビューを受けた人
自分の個人データがどのように収集・利用されるかに関心がある一般の立場。法案の事前知識は多くないが、AI開発のためのデータ活用と、顔データ等のプライバシー保護の両面から評価・懸念を述べた。
💬主な意見
🎤すべての会話ログ
本日は「個人情報の使い方にルールを追加し、悪質な違反には課徴金を科せるようにする法案(個人情報保護法改正案)」について、お考えを伺えればと思います。差し支えなければ、この法案にどういう立場で関わっていますか。
自分の個人データがどう使われるか気になる一般の立場
ありがとうございます。ご自身の個人データの扱われ方が気になる、という立場なのですね。 今回の個人情報保護法の改正について、現時点でどの程度ご存知ですか。
ほとんど知らない
承知しました。前提として今回の改正案は、①AI開発・統計目的なら一定の条件で同意なしにデータ提供が可能に、②16歳未満のこどもの情報や顔データの保護強化、③悪質な大規模違反(被害者1000人超など)に課徴金、④闇名簿対策の強化、といった方向性が柱です。 この改正案について、全体としてどのように評価していますか。
良いと思う
良いと思われているのですね。 その「良い」と感じた点として、どのあたりが特にプラスだと受け止めましたか。
①AI開発・統計目的なら一定の条件で同意なしにデータ提供が可能には国策として必要だと考えます。③、④による管理の強化も期待します
国としてAI開発や統計の基盤を整える必要性を感じておられて、あわせて課徴金や闇名簿対策で管理も強まる点に期待されているのですね。 ①の「AI開発・統計目的なら一定の条件で同意なしにデータ提供が可能」について、どんなデータが対象になるイメージで捉えていますか。
個人の氏名、IDが削除された状態のデータのイメージです
なるほど、氏名やIDを削って個人が特定されにくい形にしたデータ、というイメージなのですね。 その前提で伺いたいのですが、同意なしでの提供が認められる範囲として「このくらいまでなら受け入れられる」と感じるデータの粒度はどのあたりですか。
個人が特定されなければ、粒度の細かいデータを使用してもよいと思う。統計では、中央値、平均値、標準偏差にうずもれて、個人の特定は不可能と推測します
個人が特定されないなら、かなり細かい粒度でも許容できるという感覚なのですね。統計の集計の中に埋もれれば特定は難しい、という見立ても理解しました。 一方で、その「個人が特定されない」という条件について、どんな状態なら“特定されないと言える”と安心できますか。
氏名、マイナンバ、住所は郵便番号(7桁)まで。ただし、郵便番号だと地方は個人が特定できるかもしれないと危惧する
具体的な基準を挙げていただきありがとうございます。氏名・マイナンバー・住所は外し、住所系は郵便番号(7桁)まで、ただ地方だと7桁でも特定につながるかもしれない不安がある、ということですね。 その「地方だと郵便番号でも特定できてしまうかも」という危惧は、どんな場面を想像していますか。
過疎地域だと、郵便番号と年齢、性別で個人がある程度絞りこめそうな気がする。
過疎地域だと、郵便番号に年齢・性別が重なるだけで絞り込めそう、という感覚なのですね。 そうした絞り込みが起きそうだと感じるのは、どのくらいの人口規模(たとえば「集落レベル」「町村レベル」など)をイメージしていますか。
集落レベルかな。
集落レベルだと、確かに属性の組み合わせで「この人では」と想像できてしまう場面がありそうですね。 そのリスクを避けるために、郵便番号の代わりに「この程度まで粗くしてほしい」と思う地域情報の単位はどれくらいですか。
郵便番号上3桁まで
郵便番号の上3桁くらいまでなら安心感がある、ということですね。 その粒度(郵便番号上3桁まで)にした場合でも、AI開発や統計の価値は十分に出せると思いますか。
AI開発や統計の価値は十分に出せると思います
ありがとうございます。郵便番号上3桁までに粗くしても、AI開発や統計としては十分価値が出せる、という見立てなのですね。 今回の法改正で、あなたが特に気になっている点はどれですか。
顔写真・顔データの取り扱い (街中のカメラなどで知らないうちに顔が記録・追跡される懸念)
顔データが、街中のカメラなどで本人が知らないうちに記録・追跡されうる点が気になっているのですね。 その懸念が強まったのは、どんな場面を想像したときですか。
中国のような監視社会
中国のような監視社会を想像すると不安が強まる、ということですね。 今回の法案では、顔データを扱う事業者は「扱っている事実」と「利用目的」を公表することが求められ、本人は理由を問わず利用停止を求められる、という方向です。 この仕組みを踏まえたうえで伺いますが、監視社会化を防ぐために「公表」で最低限どんな内容まで見えるようになっていてほしいですか。
例えばスマホで自分の顔データが当該システムに登録されていることを確認するとか
スマホなどで「自分の顔データがそのシステムに登録されているか」を本人が確認できるようにしてほしい、ということですね。 その確認ができるとしたら、どのくらいの頻度で確認できるのが望ましいですか。
1年に1回ぐらいの頻度でしかやらないと思う
年1回くらいの頻度で確認できれば十分、という感覚なのですね。 その「確認」で表示される情報として、登録されているかどうか以外には何が分かると安心できますか。
使用頻度とか
使用頻度まで見えると安心感が増しそう、ということですね。 その「使用頻度」は、どんな単位で見られるのが分かりやすいですか。
月何回レベルの単位かな
月に何回使われたか、くらいの単位で見えれば分かりやすいということですね。 その「月何回」の使用頻度が表示されたときに、どの程度の回数から「使われすぎかも」と感じそうですか。
使用用途による。ジムの入館が顔認証の場合は、月10~20回でも違和感はないが、登録したことを認識していないケースは気になると思う
用途によって受け止め方が変わるのですね。ジムの入館のように自分が登録して使っていると分かっている場面なら月10〜20回でも自然だけれど、そもそも登録した認識がないケースだと回数にかかわらず気になる、ということだと理解しました。 その「登録したことを認識していないケース」として、どんな場所やサービスを想像していますか。
今のところ思いつかないが、銀行ATMとかで実施されるかな?
銀行ATMなどで、知らないうちに顔データが使われる可能性を想像されているのですね。 その場合、顔認証が使われていることを利用者に知らせる方法としては、どんな形がいちばん気づきやすいと思いますか。
マイナカードでどこに使われているか確認できるといいかも
マイナカードで「どこで顔データが使われているか」を確認できる仕組みがあると良さそう、ということですね。 この法案について、制度を設計する人に伝えるとしたら、どんな点を制度に入れてほしいですか。
ユーザが自覚なく顔データを登録した場合でも、利用状況が確認できるとよいかも
ありがとうございます。「自覚なく登録されてしまう可能性があるなら、本人があとから利用状況を確認できる仕組みがほしい」というご要望なのですね。 ここまで伺った内容をまとめ、レポートを作成します。
お時間をいただきありがとうございました。ここまでの内容でレポート案をまとめましたので、ご確認ください。