💬インタビューレポート
一般市民
防災政策に関心を持つ一般市民。法案の内容について概要は把握しており、制度設計に対して実質的な検討を行っている。
💬主な意見
人員体制が改善の実現を左右する
“352人では調整・調査業務に手一杯で、問題発見後の改善策立案や法整備といった前向きな仕事ができない。1000人台あれば、そうした根本的な改善までできるようになるはず。
司令塔機能による業務の円滑化に期待
“責任の所在が曖昧な状況を解消し、「とりあえず防災庁に聞いてみよう」と業務が進むようになることを期待している。ただしこれはこども家庭庁など他の類似機関の成功事例が確認できていない期待。
原子力とデジタル災害の位置づけを明確に
“原子力防災を除外していることと、デジタル災害が災害項目に含まれていないことについて、政府の考え方を国会質疑で明らかにしてほしい。これらをどう扱うのか、設計段階で整理が必要。
🎤すべての会話ログ
こんにちは。本日はお時間をいただきありがとうございます。大地震や大災害に国が一体となって備えるために「防災庁」をつくる法案について、皆さんのご意見をお聞きするインタビューを行っています。 まず始めに、この法案にはどういう立場で関わっていますか?
一般市民として関心がある
ありがとうございます。では、今回の法案(防災庁の設置)について、現時点でどの程度ご存知ですか?
概要は知っている
ありがとうございます。簡単に確認させていただくと、この法案は、災害対応の司令塔として内閣の下に新しく防災庁をつくり、専任の防災大臣を置いて、他の省庁に対して防災対策を求める権限を持たせるというものです。あわせて災害対策の基本ルールを定めた法律も改正し、事前の備えや避難生活の質の向上を理念に加えています。 そうした内容を踏まえて、今回の法案について、全体としてどのように評価していますか?
どちらかといえば良い
そうですか、どちらかといえば良いというお考えなのですね。では、そのように評価された理由としては、どのあたりが大きいですか?
各省庁を横断する「司令塔」を一つ設けることは防災を実施し、災害発生時の指揮系統を明確化する上で役立つから。
なるほど、司令塔を一つ設けることで、指揮系統が明確になることに期待されているのですね。では、そうした明確な指揮系統があると、実際の災害対応ではどのように改善されると考えていますか?
「この業務は誰がやるか?」について不明な際、不明なまま放置されることがなくなり、「とりあえず防災庁にきいてみよう」と仕事が進む。
わかりました。つまり、責任の所在が曖昧なまま仕事が止まってしまうという状況が、防災庁という一つの窓口ができることで解消される、ということですね。そのイメージは実感に基づいているのですか?それとも、そうなるといいなという期待ですか?
「こども家庭庁が成功している」と「事実に基いて」言えればいいのですが、そのような事実を知りません。現在のところ、「そうなるといいなという期待」にとどまっています。
ありがとうございます。正直なお答えですね。では、その期待が実現するために、防災庁の設計や運用の上で、特に大事だと思われることはありますか?
人員をもっと増やす。具体的な人数までは素人なのでわかりません。
なるほど、人員をもっと増やすことが大事とのことですね。現在の法案では352人体制でスタートする予定なのですが、なぜ人員を増やすことが重要だとお考えですか?
352人だと「調整業務」「調査業務」をするので手一杯で、「問題発見後に改善策を立案、法整備が必要なら法案・改正案の立案」までは十分にできないと思われるから。
なるほど、つまり352人では対応業務に追われて、根本的な改善や制度設計まで手が回らないということですね。そうした改善策の立案や法整備といった「前向きな仕事」をするには、どの程度の人数が必要だと考えていますか?
1000人台ですかね。
1000人台、ですね。わかりました。では、そのような十分な人員体制があれば、先ほどおっしゃっていた「どちらかといえば良い」という評価はどう変わると思いますか?「とても良い」というレベルまで上がるでしょうか?
「とても良い」に上がります。
ありがとうございます。人員が十分に確保されることで、評価が大きく変わるということが理解できました。では、今回の法案で、あなたが特に気になっている点はどれですか?いくつか挙げるとすれば、どのあたりでしょうか?
人員・体制の妥当性
やはり人員・体制の妥当性が一番気になるということですね。これまでのお話の中で、1000人台あれば改善策や法整備まで手が回るとおっしゃっていましたが、その1000人という数字は、どのような根拠で考えていますか?
他に言いたいことがある
かしこまりました。では、最後に、この制度を設計する人に、何か一つ伝えるとしたらそれは何ですか?
所轄する災害の分類で、「原子力防災のみに係るものについては、防災庁の所轄事務としない」とわざわざ明記されています。また、チームみらいが「デジタル災害」と呼ぶ、大規模なITインフラの(事故やハッキング等による)障害が災害項目にそもそも含まれていません。原子力とデジタルについてどう考えるか、政府の見解を国会質疑で明らかにしてほしいです。
なるほど、重要なご指摘ですね。原子力防災を除外していることと、デジタル災害が災害項目に含まれていないことについて、政府の考え方を明らかにしてほしいということですね。 そこまで詳しくご検討いただいているのは、何か特別な関心や経験があるからでしょうか?
本日のインタビューはここまでとさせていただきたく存じます。貴重なご意見をお聞かせいただき、ありがとうございました。