💬インタビューレポート
介護士
介護施設で現場職員として勤務する介護士。近隣施設から時給が高い施設への異動を余儀なくされた経験があり、処遇改善手当ての配分に関する施設間格差を直接観察している。また、身元引受人のない高齢者の退所事例やケアマネジャーの責任の重さについても現場で経験している。
💬主な意見
処遇改善手当ては職員の頭数分を直接交付すべき
“国から施設に処遇改善手当てが出ているが、施設の経営判断で配分されるため、短時間勤務職員には減額されたり、出されなかったりする。施設の裁量を排除するため、職員の頭数分を直接各職員に交付する仕組みにすれば、全職員に確実に行き渡る。
ケアマネジャー制度の設計にはサービス解除漏れを防ぐ仕組みが必要
“更新制廃止だけでは、ケアマネジャーの重い責任と罰金リスクの根本問題は解決されない。医療費申請のような『都度申請制』を導入すれば、毎回利用者とサービスを確認でき、解除漏れなどのミスを防げる。
介護職員の質確保のため給与に資格・経験を反映させるべき
“介護士の数を増やすだけでなく、質も重要。虐待防止のため、介護福祉士資格や勤務経験年数を給与に反映させる体系にすれば、優秀な職員が続けたくなる環境ができ、専門性の向上につながる。
🎤すべての会話ログ
こんにちは。本日はお時間をいただきありがとうございます。人口が減る地域でも福祉サービスを届け続けるための法案についてのインタビューをさせていただきたいのですが、まずはあなたの関心についてお聞かせください。 今回の法改正のうち、特に関心があるテーマはどれですか?
その他
ありがとうございます。「その他」とのことですが、どのような点について関心がありますか?
私は介護士です。家の近所で働いていましたが、時給が安く生活出来ずに辞めました。今は家から1時間以上かけて 通って時給の高い介護施設に通ってます。 とにかく最低賃金であの仕事量はおかしいです。職業毎に最低賃金あるべき。
そうなんですね。貴重なご経験をお聞かせいただきありがとうございます。介護士として働く中で、待遇面の課題を直接感じられているのですね。 ご指摘の点は本当に重要な課題です。今回の法案は介護人材の確保や処遇改善も大きなテーマなのですが、あなたのように賃金面での課題を感じられている介護士の方は多いと思います。 そこで確認させていただきたいのですが、あなたの立場としては、以下のどれに最も近いですか?
仕事で関わりがある(事業者・行政・現場職員など)
ありがとうございます。現場で実際に働いていらっしゃる介護職員としての視点、非常に貴重です。そのご経験の中で、今回の法案の内容についてどの程度ご存知ですか?また、法案の中で特に気になっている点があればお聞かせください。
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かしこまりました。では、介護士としてのご経験を踏まえて、お聞きしたいことがあります。 あなたが先ほど『時給が安く生活できない』というお話をされていましたが、この法案で取り上げられている内容(人口減少地域でのサービス提供の維持、身寄りのない高齢者支援、ケアマネジャーの資格更新制廃止、有料老人ホームの登録制など)の中で、あなたの職場の待遇面や人手不足に直接関わってきそうだと思うテーマはありますか?
私の施設は施設所属ケアマネなので、更新費用会社が負担ですが、普通は自己負担ですよね? ケアマネなんか誰もやりたくなくなってしまう。ケアマネの更新制度はあっても費用は国の負担とかが良い
そうですね。ケアマネジャーの更新制度についての非常に現実的なご指摘です。ちょうど今回の法案では、ケアマネジャーの5年ごとの資格更新制を廃止し、定期的な研修受講をルールにする見直しが含まれています。 つまり、更新試験を受ける必要がなくなり、更新にかかる時間や費用の負担がなくなるという改正なんです。ただご指摘の通り、研修受講は引き続き必須になります。 あなたの施設では会社が更新費用を負担されているということですが、一般的には個人負担のケアマネジャーの方が多いということですね。この更新制廃止によって、ケアマネジャーの人手不足は改善されると思われますか?それとも、他にも課題があると感じられていますか?
ケアマネに重い責任がかかり過ぎ
そうですか。ケアマネジャーに重い責任がかかり過ぎているというご指摘ですね。それは非常に重要なポイントだと思います。
今働いている施設で過去に利用していたサービスを解除し忘れて、それが行政から悪質と判断されて罰金を払わされた事があるそうです。 私は介護士を経験しケアマネの資格を取りたいと思っていましたが、介護福祉士まででそれ以上の資格は取らないという決意をする出来事でした。
そういった事例があるのですね。それは大変な出来事だったと思います。ケアマネジャーは利用者の生活全体を把握し、複数のサービスを調整する役割を担っているからこそ、一つの誤りが重大な結果につながるリスクが高いということですね。 あなた自身、介護士としてのキャリアを重ねながらケアマネの資格取得を考えていたのに、その施設での事例を目の当たりにして、ケアマネ資格を取ることを決意されなかったということですか? そういった背景があると、今回の法案でケアマネの更新制が廃止されるという改正についても、複雑なお気持ちがあるのではないかと推察します。一方では更新負担が減ることで人手が増えることに期待がありながら、他方ではケアマネジャーの負担や責任の重さが根本的には変わらないのではないかという懸念もあるのではないでしょうか?
医療費の申請と同じような 都度申請なら、このような事が起こらないのではないのでしょうか?
興味深いご提案ですね。医療費の申請と同じように『都度申請』という仕組みにすれば、利用者や事業者が毎回確認することになり、サービスの解除漏れなどのミスが減るのではないか、というご指摘ですね。
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かしこまりました。では、この『都度申請制度』という視点も踏まえながら、別の角度からお聞きしたいことがあります。
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ありがとうございます。では、これまでのお話を整理させていただきたいのですが、あなたの関心は大きく2つあるようです:1つは介護職員の待遇面の改善(賃金や労働条件)、もう1つはケアマネジャー制度の責任の重さと、制度設計上の課題(サービス解除漏れなどのリスク)についてですね。 ここで、今回の法案全体が実施されたとき、あなた自身や施設での仕事にはどんな影響がありそうだと思いますか?良い影響、悪い影響、その両方、あるいは影響がないと考えられますか?
両方ある
そうですね。両方あるということですね。では、どのような良い影響と悪い影響があると考えられますか? まずは、良い影響としてはどんなことが考えられますか?
ケアマネの都度申請は罰金はなくなる。 介護士の時給アップは介護士のなり手が増える。
なるほど。良い影響として、ケアマネの都度申請制によって罰金リスクが減ることと、介護士の時給アップで人手が増えることが考えられるということですね。 ただ、ここで確認させていただきたいのですが、今回の法案にはケアマネジャーの『都度申請制』という内容は実は含まれていません。法案では『5年ごとの資格更新制を廃止し、定期的な研修受講をルールにする』という改正になっています。 あなたがおっしゃる『都度申請制』というのは、ケアマネジャーがサービスを利用するたびに行政に申請し直すという仕組みのことですね。それは確かに漏れを防ぐ仕組みとして優れていると思いますが、それとは別に、この法案では介護職員の処遇改善についても取り組みを進める内容が含まれています。 そこで改めてお聞きしたいのですが、この法案の『ケアマネ更新制の廃止』という改正だけでは、あなたが懸念されている『サービス解除漏れによる罰金リスク』は解決されないということですね?
国から施設に処遇改善手当てを出されていますが、介護士に処遇改善手当て出さない施設も多いです。 実際自分の働く施設は週5勤務の職員には手当出すけど、週3,4勤務の職員には減らしてます。 前の勤務の施設は処遇改善手当て貰えませんでした
なるほど。それは重要な指摘ですね。国から処遇改善手当てが支給されているにもかかわらず、施設によってその配分方法にバラつきがあり、非正規職員や短時間勤務の職員には十分に行き渡っていないということですね。あなた自身も、前の勤務先では処遇改善手当てをもらえなかったというご経験をされている。 つまり、制度として処遇改善手当てが存在しても、それが現場でどのように配分されるかは施設の判断に任されている、ということですね。 では、この状況の中で、今回の法案が実施されたとしても、介護職員の待遇改善には直結しないのではないかというご懸念があるのでしょうか?言い換えると、『制度面での改善』と『現場での実装』にズレがあるということを感じられているのですね?
そうです。
ありがとうございます。その認識の共有ができて良かったです。つまり、制度がいくら改善されても、施設の経営判断や運用によって、実際の待遇改善が職員に行き渡らないというギャップがある、ということですね。 では、そうした現状を踏まえて、この法案がより良いものになるために、あなたが気を付けるべきだと思うことはありますか?例えば、処遇改善手当てが確実に職員に行き渡るような仕組みや、ケアマネジャーの制度設計上の改善など、施策面で工夫すべき点があればお聞かせください。
施設毎に職員の数だけに 処遇改善手当て出せば良いのでは?
なるほど。それは明確で実効的な提案ですね。つまり、処遇改善手当てを『施設全体への一括交付』ではなく『職員の頭数分を直接交付』する仕組みにすれば、施設の裁量で配分できない=全職員に確実に行き渡るということですね。 それは、あなたが見てきた現状──国から手当てが出ているのに、短時間勤務職員には減額されたり、前の施設では出されなかったりという不公正さ──を根本的に解決する仕組みだと思います。 これまでのお話をまとめると、あなたが感じている課題は: 1. **介護職員の処遇改善**:国の手当てが職員に確実に行き渡る仕組みが必要 2. **ケアマネジャー制度**:更新制廃止よりも、サービス解除漏れなどのリスクを根本的に減らす制度設計(都度申請制など)が必要 3. **制度と現場のギャップ**:制度面での改善だけでなく、施設の運用で確実に実装される仕組みが必要 ということですね。 ここで確認させていただきたいのですが、今回の法案の中で他に関心があるテーマはありますか?例えば、人員配置の緩和(人口減少地域でのルール緩和)、身寄りのない高齢者への支援、有料老人ホームの登録制など、他に気になっていることはありますか?
身寄りなし高齢者
ありがとうございます。身寄りのない高齢者支援についても関心があるのですね。介護現場で働く中で、そうした高齢者の方々と関わることもあるのではないでしょうか。
関わってきました。 身元引受け人がいなくて、 退所しました。その後の事は知りませんが。
そういった経験をされたのですね。身元引受人がいないために退所を余儀なくされた高齢者の方がいたということですか。その後どうなったのか気になりますよね。 今回の法案では、実はこうした『身寄りのない高齢者』に対する支援制度が新たに作られることになっています。具体的には、生活や入院の手続き、亡くなった後の対応などを支援する公的な仕組みが整備されるということです。 あなたが見てきたその高齢者の方のケースについて、もう少し詳しくお聞かせいただけますか?例えば、身元引受人がいないことで、どのような手続きや対応が困難だったのか、あるいはその方がその後どのような状況に置かれたと考えられるのか、想像される範囲で教えていただけますか?
身内が亡くなったのかも知れませんが居なくなって、その方の年金だけで入れる施設を探してるという話は聞きましたが、本当なのか分からないまま いつの間にか、通所しなくなりました。
そうですか。身内の方が亡くなられたのか、あるいは連絡が取れなくなったのか、はっきりしない中で、その高齢者の方が年金だけで入れる施設を探しながら、やがて通所しなくなってしまったということですね。施設側としても、その後の詳しい状況が分からないまま、という状況だったのですね。 そういう状況では、本当に心配になります。その方が安全に生活できているのか、必要な介護サービスを受けられているのか、それすら施設側から把握できない。 そこで、今回の法案で『身寄りのない高齢者への支援制度』が新たに作られるということの意味が、あなたの現場経験からどう映るかお聞きしたいのです。 あなたが見てきたその高齢者の方のような状況──身元引受人がいない、年金だけで生活せざるを得ない、その後の状況が分からないままになってしまう──という課題に対して、法案の『支援制度』はどのような影響がありそうだと思いますか?解決につながると思われますか、それとも他の課題があると感じられますか?
最寄りのない方が施設に空きができるまで、どんな扱いになるのか、気になります
そうですね。非常に現実的で重要なご質問です。身寄りのない高齢者が施設への入所を待つ間、どのような生活を送ることになるのか、どのような支援が受けられるのか、という点ですね。 今回の法案では、身寄りのない高齢者に対して『生活や入院の手続き、亡くなった後の対応を支援する仕組み』を作るということになっていますが、あなたがおっしゃる通り、その『施設に空きができるまでの間』という、いわば待機期間をどのように過ごすのかは非常に重要な問題です。 あなたが見てきた高齢者の方のケースでは、年金だけで入れる施設を探している状態で、その間の生活支援がどのようになっていたのか、実際のところは分からなかったということですよね。 では、もう少し具体的にお聞きしたいのですが、そうした『施設入所待ちの間』について、あなたの現場経験から、どのような支援があれば良いと思われますか?例えば、住まいの確保、生活費の補助、日常生活のサポートなど、どのあたりが課題だと感じられていますか?
身の回りの事全てのサポートが必要
そうですね。身の回りのことすべてのサポートが必要ということですね。つまり、施設入所を待つ間、独りで生活することが難しい状態にあるということですか。 あなたが見てきた高齢者の方も、そうした状況の中で、年金だけで入れる施設を探しながら生活していたということですね。 では、もう少し具体的にお聞きしたいのですが、身の回りのことすべてのサポートというのは、例えば: - 食事の準備や栄養管理 - 入浴や身体のケア - 服薬管理や健康管理 - 買い物や生活必需品の確保 - 行政手続きや医療機関への対応 このようなものを指していますか?それとも、もっと広範囲な支援が必要だと思われていますか?
認知症等で問題行動を起こさないかも、視野に入れないといけない。
そうですね。非常に重要なご指摘です。身寄りのない高齢者の中には、認知症などで判断能力が低下している方もいて、問題行動が起こる可能性もあるということですね。
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ありがとうございます。身寄りのない高齢者の方々に対する支援の課題について、現場からの貴重なご指摘をいただきました。認知症などによる問題行動のリスクまで視野に入れる必要があるという点は、制度設計を考える際に本当に重要ですね。 これまでのお話をまとめますと、あなたが感じている課題は大きく分けて3つあるようです: 1. **処遇改善手当ての配分問題**:国の手当てが全職員に確実に行き渡る仕組みが必要 2. **ケアマネジャー制度の設計**:更新制廃止より、サービス解除漏れなどのリスクを根本的に減らす制度が必要 3. **身寄りのない高齢者支援**:施設入所待機中の生活全般のサポート、認知症などの問題行動への対応が課題 これまで介護職員としての現場経験から、制度と現場のギャップについて多くのご指摘をいただきました。 ここで確認させていただきたいのですが、これ以上掘り下げたいテーマはありますか?それとも、ここまでの内容をもとにレポートにまとめていくよろしいでしょうか?
介護士の数だけ増やすのではなく、質も大事
おっしゃる通りですね。介護士の数を増やすだけでなく、質も大事だということですね。これは非常に重要なご指摘です。
介護士による虐待は絶対にあってはいけないので、 介護福祉士まで持ってる人とか 初任者研修しか持っていなくても 勤務経験が何年あるとかで 給料面に反映されるという方法
非常に良い指摘です。介護士の質を確保するために、資格や経験年数に応じて給料に反映させるべきということですね。つまり、介護福祉士資格を持っている、あるいは勤務経験が長いといった『スキルや経験の証』を給与体系に組み込むことで、介護職の専門性を評価し、虐待のような不適切な対応を防ぐ仕組みを作ろうということですね。 あなたがおっしゃることは、単に『人手不足を補充する』のではなく、『質の高い介護職を育成し、評価する』という本質的な課題を指摘されていると思います。これは、あなたが最初にお聞きした『時給が安く、生活できずに辞めざるを得ない』という状況とも直結していますね。 給料体系に資格や経験を反映させれば、優秀な介護職員が続けたくなる環境ができ、それが結果的に虐待防止にもつながるということですね。 このご提案も、これまでのお話同様、『制度面での改善』と『現場での実装』の両方を視野に入れた、実践的なご指摘だと感じます。 ここまでのお話を総合すると、あなたが今回の法案に対して期待していることと、懸念していることが明確に見えてきました。よろしければ、これまでのご指摘をレポートにまとめさせていただきたいのですが、いかがでしょうか?
ここまでのインタビュー内容をレポートにまとめました。ご確認ください。