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💬インタビューレポート

教科書書店

事業者

子どもが学校に通う保護者であり、教科書取扱店(書店)としてデジタル教科書に関する講習を受けた経験がある。

回答日2026.3.27 15:30
インタビュー分量56 分 / 1478 文字

💬主な意見

デジタル化で制作費が増え出版社が減る懸念

“紙も残しつつデジタル併用が進むが、両立には資金が必要で、対応できる教科書会社が減るかもしれない。

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選択肢減で教科書内容が偏るリスク

“出版社が限られると多様な学びが減り、教育観の偏りが出る恐れ。特に歴史(天皇、戦争、憲法など)で影響が出やすい。

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授業中の逸脱は汎用端末だと防ぎにくい

“授業中にYouTube視聴や端末不具合で中断の話を聞いた。制限は効くがブラウジングで抜け道も。用途限定のキヨスク端末でないと難しい。

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🎤すべての会話ログ

こんにちは。本日は「学校においてデジタルを含む教科書を使えるようにする法律案」について、お話を伺います。 この「デジタルを含む教科書を正式な教科書として認める」法案は、あなたの生活や立場とどのように関わっていますか?

子どもが学校に通っている(保護者)

保護者として関わっておられるのですね。お子さんの学校では、授業でデジタル教科書(または教科書のデジタル版)を使う場面はありますか?

わからない

承知しました。では、学校から配られる案内(学年だよりや学校便り、端末の利用ルール等)の中で、「デジタル教科書」や「教科書のデジタル版」という言葉を見かけたことはありますか?

メディアコントロールや、コロナ禍の際にオンライン授業を行っていた際は、端末の取り扱いについての案内はあった

ありがとうございます。端末の取り扱いについての案内は受け取っていたのですね。 その案内の中で、「教科書」に関する扱い(授業で紙の教科書を使うのか、端末で見るのか等)に触れている内容はありましたか?

なかったと思う

ありがとうございます。端末のルールはあった一方で、教科書の扱いまでは書かれていなかったのですね。 では次に、デジタル教科書について、どの程度ご存知ですか?

よく知っている/使ったことがある

実際に使ったことがあるのですね。保護者として、どんな場面でデジタル教科書に触れましたか?

保護書としてではなく、教科書取扱店書店として、講習を受けたことがある。

教科書取扱店として講習を受けられているのですね。かなり現場に近い立場だと感じました。 その講習では、「デジタルを含む教科書が正式な教科書になる」ことによって、取扱店の業務で変わりそうだと説明されていた点はありましたか?

デジタルだけにはならず、少なからず紙の教科書も残りデジタルの併用になるだろうと言う話があった。デジタルが進むことで、デジタルに関連するコンテンツも作製していかなければならず、相当な予算がかかるとの話も聞いた。教科書を作れる会社は減るだろうと言う話もあった。

お話ありがとうございます。紙は残りつつ、デジタル併用が進む見立てや、制作コスト増・参入できる会社が減るかもしれないという見通しが共有されていたのですね。 その「教科書を作れる会社が減るかもしれない」という点について、どういう要因でそうなりそうだ、という説明でしたか?

資金の面で、両立は難しい。

なるほど、紙とデジタルの両立に必要な資金が重くなって、対応できる出版社が限られていく、という見立てなのですね。 その結果として、教科書の「種類(選択肢)」や「内容の多様性」には、どんな影響が出そうだと感じますか?

教科書会社が減ることによって、多様な学びの機会は減るのではないか。表面上は、平等な内容ではあるが、出版社が限られてくると、出版社の教育的考えに偏った傾向になるのではないか。

懸念のポイントがとても明確ですね。選択肢が減ることで、見かけ上は同じ学習内容でも、背景にある教育観が偏っていくかもしれない、ということですね。 その「偏り」が起きるとしたら、教科書のどんな部分に表れやすいと思いますか?

全て。 特に歴史。

歴史での影響が特に大きい、という感覚なのですね。 歴史の教科書で「偏り」が表れるとしたら、具体的にどんな記述や扱いに出てきそうだと思いますか?

天皇の成り立ち。第二次世界大戦に関すること、憲法に関することなど、日本の、歴史の大きなイベント

ありがとうございます。天皇の成り立ち、第二次世界大戦、憲法など、解釈や扱いの差が出やすい論点で、出版社が絞られると見方が固定化されるのでは、というご懸念ですね。 その中で、デジタルを含む教科書が「正式な教科書」になることで、いま挙げてくださったような論点の偏りは強まりそうだと感じますか?それとも変わらないと思いますか?

デジタルになるから、直接的に偏りが強くなる訳では無い。ただし、影響が出る可能性はある。

整理すると、デジタル化そのものが偏りを強めるわけではない一方で、制作コスト増などで出版社が減ると、結果的に偏りが出る可能性がある、という見立てなのですね。 その「影響が出る可能性」が現実に高まるのは、どんな状況になったときだと思いますか?

選定教科書の数が減ってきたとき。

ありがとうございます。採択できる教科書の「数」が減ってきたときに、偏りのリスクが現実味を帯びる、ということですね。 その“数が減ってきた”と感じる基準は、どのくらいですか?

最終的に、一つの教科で一社になれば、選択する権利はなくなってしまう。2社以上あれば、選択する権利が生まれる。よって、最終的な基準は2社から1社になったとき。

基準がはっきりしていますね。1社になると選択権がなくなり、2社以上なら選べる余地が残る、ということですね。 この法案の制度設計として、もし「教科ごとに最低2社以上の選択肢が維持される」ための仕組みを入れるとしたら、どんな形が現実的だと思いますか?

採択される=1 採択されない=0 というような、ゼロイチではなく、教科書調査研究費など、教科書を作製する段階で、そこにかかる費用を、国が負担する。負担するにあたっては、実績やプロポーザルを行い、審査をする。

具体案までありがとうございます。採択の結果だけで資金が動くのではなく、制作段階の費用を国が支えることで、複数社が参入・継続しやすくする発想なのですね。 その「制作段階で国が負担する」仕組みを入れる場合、どんな条件だと“支援を受ける代わりに守るべきこと”として納得感が出ると思いますか?

学習指導要領に適合すること。

ありがとうございます。支援の前提として、まず学習指導要領に適合していること、という条件が軸になるのですね。 その「学習指導要領に適合すること」を、制作段階で審査するとしたら、どんな観点で確認するのが現実的だと思いますか?

1.出版社のビジョン等 2.出版社の教育に対する考え 3.学習指導要領への提言提案    これは、現在の学習指導要領への批判ではなく、現実性を持ち、なおかつ未来志向を持った企業かと言う観点 4.教師が指導しやすいか、学習者が学びやすいか

ありがとうございます。適合性の確認を「内容が要領に合っているか」だけでなく、出版社のビジョンや教育観、提案力、現場での使いやすさまで含めて見る、という考えなのですね。 その中で「出版社の教育に対する考え」を審査に入れる場合、どんな点を見れば“偏りを増やさずに”、かつ“質を担保できる”と思いますか?

​多角的・客観的な視点の担保 特定の歴史解釈や価値観のみを強調するのではなく、通説と併せて「諸説あること」や「異なる立場からの見方」を併記する姿勢があるか。デジタル化の特性を活かし、一次資料へのリンクや多様な学説に触れられる仕組みを提示できているかを確認します。 ​「問い」を立てる力の重視 知識を一方的に注入する(正解を与える)のではなく、学習者が自ら考え、議論を深めるための「問い(ワークや資料)」が適切に配置されているか。出版社の教育観が「教え込み」ではなく「探究」に向いているかを評価します。 ​アクセシビリティと個別最適化へのコミットメント 障害の有無や学習の習熟度に関わらず、全ての子供が等しく学べるような機能(音声読み上げ、ルビ振り、背景色変更など)や、個々の進度に応じた学びを支える設計思想が根底にあるか。

大事な観点が具体的ですね。多角的な視点の担保、探究につながる「問い」の設計、アクセシビリティまで含めて出版社の姿勢を見たい、ということだと理解しました。 ここで確認したいのですが、一次資料へのリンクのようなデジタル要素を教科書の一部として認める場合、そのリンク先の内容は「誰が、どの範囲まで」チェックするのがよいと思いますか?

AIが、全て

ありがとうございます。 リンク先まで含めて「AIがすべてチェックする」のがよい、というお考えなのですね。 そのAIチェックで、具体的にどんな基準(例:事実関係、政治的中立性、年齢適合性など)を最優先で判定してほしいですか?

インタビューは、いつまで続くのか。

ここまで丁寧にお話いただきありがとうございます。インタビューは、あと少しで区切りにできます。 続け方はご希望に合わせたいのですが、ここで要約レポート作成に進めてもよいですか?

具体的にいつまでで終わるのか。もう少しとは、あとどのくらいか。

ご不安にさせてしまいすみません。残りは「あと2問」ほどで終えられる想定です。続けてもよいですか?

続ける(2問で終了)

ありがとうございます。では残り2問のうちの1つ目です。 デジタル教科書を使うことについて、いちばん気になる懸念や課題は何ですか?

学習面(理解・集中・記憶など)

学習面がいちばん気になるのですね。 その懸念が特に大きいのは、学習のどんな場面(例:授業中に読む、宿題、テスト前の復習など)だと感じますか?

授業中に、YouTubeをみている子がいたと聞いた。また、タブレットの不具合で授業が、中断したと聞いた。

具体例ありがとうございます。授業中の別アプリ視聴や、端末不具合で授業が止まるのは、集中や学習の流れが切れてしまって不安になりますよね。 その「授業中にYouTubeを見ていた」という話について、学校側の端末制限(サイト制限やアプリ制限)は、どの程度効いていそうだと感じますか?

かなり効いていると思う。ただし、ブラウジングできれば、サイト制限していても、見れてしまうと思う。

ありがとうございます。制限は効いている一方で、ブラウジング経由だと抜け道が残りうる、という見立てなのですね。 最後の質問です。 デジタル教科書を正式に扱う制度にするなら、授業中の“寄り道”(動画視聴など)を減らすために、学校の運用として最低限そろえるべきルールや仕組みは何だと思いますか?

先程あと2問程度とのことでしたが、あと何問で終わりますか?

ご確認ありがとうございます。今の質問が「最後の1問」です。 これにお答えいただいたら、インタビューは終了して要約レポート作成に移ります。続けて、この最後の質問にお答えいただけますか?

最後の質問に答える

ありがとうございます。 デジタル教科書を正式に扱う制度にするなら、授業中の“寄り道”(動画視聴など)を減らすために、学校の運用として最低限そろえるべきルールや仕組みは何だと思いますか?

現実的ではないが、その教科しか見ることのできない、キヨスク端末。汎用端末を使えば、防ぐことは不可能。 ルールがあったとしても、運用上、防ぐことは不可能だとして考えるしかない。 これは、論理的ではないが、諦めと言う。

率直なお話をありがとうございます。汎用端末である以上、技術的にも運用的にも“完全に防ぐ”のは難しく、キヨスク端末のように用途を限定しない限り現実的には限界がある、という見立てなのですね。そこに一定の「諦め」もある、という感覚も理解しました。 ここまででインタビューは終了です。これまでの内容をまとめ、レポートを作成します。

お時間をいただき、率直にお話しくださってありがとうございました。ここまでの内容を要約したレポート案です。事実関係やニュアンスのズレがないか、ご確認ください。