🎯この法律のポイント
デジタル教科書が正式な教科書になる
- いまのデジタル教科書は「教科書の代わりの教材」という扱いです。
- 国の審査(検定)や無料配布の対象外でした。
- この法律で正式な教科書になり、審査も無料配布も受けられます。
動画や音声を教科書に組み込める
いまは紙と同じ内容しか載せられません。改正後は動画や音声など、デジタルならではの機能を教科書の一部にできます。
たとえば理科の実験を動画で見たり、英語の発音を音声で聞いたりできます。
紙と同じように無料で届く
- デジタル教科書も、紙と同じく家庭の負担なしで届きます。
- 使用権を付与するライセンス方式で提供されます。
- 義務教育で3年以上・高校で4年以上使える方針です。
- 使える期間が終わっても、保存や印刷ができる予定です。
紙・デジタル・両方の3つから選べる
- 教育委員会が地域の実情に合わせて、紙だけ・デジタルだけ・両方を組み合わせた形から選べます。
- たとえば、基本の内容は紙で、動画や音声はデジタルにできます。
国の審査(検定)でデジタル機能もチェックします
- 文字や図の内容は今までどおり国がチェックします。
- 動画・音声・拡大表示などの機能も、学びに役立つかチェックします。
- 具体的なチェック方法は専門家会議で今後決める予定です。
障害のある子ども向けの教科書もデジタル化されます
- 文字を大きくした教科書や点字教科書、音声教材もデジタルで届きます。
- 出版社はデジタル用のデータも提供しなければなりません。
- 国が共通の規格を決めることも検討します。
✏️この法律が必要な理由
いまの教科書はデジタルの良さを生かせていない
- いまのルールでは、デジタルでも紙と同じ内容にしなければなりません。
- 動画や音声など、デジタルならではの学び方が教科書に入れられません。
- 「正式な教科書として認めるべき」との声が学校関係者から上がっています。
QRコードの先にある動画の質を保証する仕組みがない
いまの教科書にはQRコードがあり、読み込むと動画を見られます。しかしその動画は国の審査(検定)の対象外で、質が保証されていません。
主要国で紙だけを教科書と認めている国はほとんどない
世界の主要国では教科書にデジタルを認める制度が広がっています。日本は紙だけを教科書と認めており、制度が実態に追いついていません。
すでに多くの学校で使われているのに制度が追いついていない
- 多くの小中学校でデジタル教科書がすでに使われています。
- 教師の半数以上が定期的に授業で使っています。
- 使用は年々増えていますが、法律上の扱いが追いついていません。
👀意見が分かれるところ
こどもの健康への影響は十分に検証されているか
- 画面を長時間見続けると、視力など健康への影響が心配されています。
- 専門家は、紙かデジタルかを問わず長時間続けて近距離で見るのは避けるべきと指摘しています。
- 文部科学省はガイドラインで対策を示す方針ですが、発達段階に応じた使用基準はまだ決まっていません。
北欧では紙の教科書に戻す動きがあるのに大丈夫か
- スウェーデンではデジタル教育推進の戦略が、脳科学者や小児科医の反対で廃案になりました。
- フィンランドでも一部の自治体が紙の教科書に戻す動きが出ています。
- 日本は紙とデジタルの二択ではなく3形態から選ぶ仕組みですが、北欧の経験を踏まえた検証が求められます。
すべての学校でネットワーク環境は整っているか
- デジタル教科書を使うには安定した通信環境が必要ですが、学校間や地域間で差があります。
- 全国の学校に1人1台の端末を届けるGIGAスクール構想の第2期で、通信環境の整備が進んでいます。
- それでも環境整備が遅れた学校が取り残される心配があります。
国の審査はデジタル機能に対応できるか
- 動画や音声を含む教科書の審査には、紙とは違う能力が求められます。
- 動画や対話型のコンテンツの質をどこまで審査できるかが課題です。
- 審査の負担が大きくなりすぎないかも心配されています。
デジタル教科書が一時的に使えなくなるリスクへの対応は十分か
- サーバーや通信のトラブルで、デジタル教科書が使えなくなる可能性があります。
- 印刷できる仕組みなど、対策が検討されています。
- 紙の教科書とは違うリスク管理が必要です。
教師のデジタル指導力の差が授業の質に影響しないか
- デジタル教科書を活かすには、デジタル技術を使った指導力(ICT指導力)が必要です。
- 教員研修や養成課程の改善が計画されています。
- 指導力の個人差・地域差が授業の質の差につながる可能性があります。
教科書の内容・分量が増えて現場の負担が増えないか
- 今でも教科書の内容・分量は増えていて、現場に負担感があります。
- デジタル機能が加わると、教師や子どもの負担がさらに増える心配があります。
- 文部科学省は内容を絞り込む方針ですが、しっかり機能するかは今後の課題です。
教科書の値段をきちんと決められるか
- デジタル教科書は、開発・運用にかかるコストの仕組みが紙とは違います。
- 開発コストの増加が値段に反映されると、財政負担が広がる可能性があります。
- 適切な価格設定の検討が必要とされています。
🙋影響を受ける人
- 小中学生:2030年度から動画や音声入りの教科書で学べます
- 高校生:高校でもデジタル教科書が正式に使えるようになります
- 教育委員会:紙・デジタル・両方の中から教科書の形を選びます
- 教科書の出版社:動画や音声を含む新しい教科書の開発が必要です
- 教師:デジタル教科書を使いこなす指導力が求められます
- 障害のある子ども:文字拡大や音声読み上げなどの機能で学びやすくなります
- 通信インフラを担う事業者:学校のネットワーク環境を支える需要が広がります
よくある質問
Q. 紙の教科書はなくなりますか?
A. なくなりません。教育委員会が紙だけの教科書を選ぶこともできます。どちらも使える環境を整えることが目的です。
Q. いつから使えるようになりますか?
A. 2027年4月にこの法律が始まり、国の審査を経て2030年度から教室で使える見通しです。
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