💬インタビューレポート
一般市民
ニュースや解説ポッドキャストでデジタル教科書を知り、一般市民の立場から学習効果や端末運用(個人情報・SNS濫用)へのリスク、改善サイクルと情報公開の必要性に関心を持つ人。
💬主な意見
第三者の是正と、効果・課題の公開で改善
“学校がSNSに依存しない運用にしつつ、家庭から制限を申し入れられる仕組みが重要。教育効果やいじめ件数を都道府県単位で定期公開し、対策も開示してほしい。
🎤すべての会話ログ
本日は、「デジタルを含む教科書を正式な教科書として認める」法案について、感じていることや影響の見え方を伺えればと思います。率直なお話で大丈夫です。 この法案は、あなたの生活や立場とどのように関わっていますか?
一般市民として関心がある
ありがとうございます。一般市民として関心を持たれているのですね。 デジタル教科書について、どの程度ご存知ですか?
名前は聞いたことがある程度
ありがとうございます。「名前は聞いたことがある程度」なんですね。 デジタル教科書(紙の教科書と同じ内容を端末で読めるもの)について、どんなきっかけで名前を知りましたか?
ニュースあるいはニュースを解説するポッドキャスト
なるほど、ニュースや解説ポッドキャストがきっかけだったのですね。 そのときの内容で、特に印象に残っている点は何でしたか?
紙の教科書に対する学習効果の懸念
学習効果の面が気になったのですね。 その懸念は、具体的にはどんな学習の場面で強く出てくるイメージですか?
デジタル教科書は捜査の自由度が高く授業に集中しなくなると懸念される。大学の講義中や職場での会議中でも発表者の話を聞かずに別の作業をしているケースが見受けられる
なるほど、端末だと操作の自由度が高い分、授業中に別のことをしてしまい集中が削がれる、という懸念なのですね。大学の講義や会議で実際に起きている光景から想像されているのも納得感があります。 その「授業に集中しなくなる」ことが起きるとしたら、学校では具体的にどんな状況が増えそうだと思いますか?
生徒それぞれが思い思いに自分のやりたいことを取り組んでしまう。結果として、その授業で扱う話題がおろそかになる。
おっしゃる状況だと、授業の時間が「同じテーマに一緒に向き合う場」から外れてしまう不安があるのですね。 そうした状況を防ぐために、学校側が用意すべきだと思うルールや仕組みには、どんなものがありそうですか?
デジタル機器に対する、教師側での操作の制限が思いつきます。しかし生徒側にも対策が広まり実効性が担保されるのかは正直なところ不安があります。
操作制限という方向性がまず思い浮かぶ一方で、「生徒側の抜け道」が出てきて実効性が揺らぐ不安があるのですね。 その不安が現実になりやすいのは、どの程度の年齢層(小学校・中学校・高校など)だと思いますか?
年代によらず、デジタル機器の操作に対する感度が高い生徒から広まっていくと想像します。
なるほど、年齢というより「操作に詳しい生徒」を起点に広まっていく、という見立てなのですね。 そういう状況を前提にすると、学校でデジタル教科書を正式に扱うようになったとき、運用面でいちばんハードルになりそうなのは何だと思いますか?
個人情報・端末管理
個人情報・端末管理がいちばんのハードル、ということですね。端末の扱いが広がるほど、事故や漏えいの心配が現実味を帯びてきますよね。 その「個人情報・端末管理」で特に起きてほしくないと感じるのは、どんなトラブルですか?
特定の個人に対するいじめ、本人が望まない個人情報の開示
いじめにつながる形で個人が特定されたり、本人が望まない形で情報が出てしまうことが特に怖い、ということですね。 そのようなトラブルが起きる経路として、いちばん想像しやすいのはどんなケースですか?
端末のセキュリティホールやSNS機能の濫用
端末の脆弱性やSNS機能の濫用が経路として想像しやすいのですね。確かに、学校外にも一気に広がり得るところが怖い点だと感じます。 いま挙げてくださった中だと、より現実に起こりやすいと思うのは「端末のセキュリティホール」と「SNS機能の濫用」のどちらですか?
SNS機能の濫用
SNS機能の濫用のほうが起こりやすい、と感じておられるのですね。 その「SNS機能の濫用」が起きるとしたら、学校側がどんな対応を取るのが現実的だと思いますか?
学校側がSNS機能に過度に依存しない運用をする必要がある。また学校側をどこまで信用して良いのかも正直疑問がある。個人や家庭からの申し入れで制限出来るのが重要。
運用としてSNS機能に依存しない設計にすること、加えて学校任せにしすぎず、家庭側から制限を申し入れできる余地が重要、というお考えなのですね。学校への信頼の置きどころに迷いがある点も、とても現実的な感覚だと思います。 その「家庭からの申し入れで制限できる」仕組みがあるとしたら、どんな形だと安心感が高いですか?
その学校や教師、それに対する生徒とその保護者だけで解決できない場合に、第三者による是正をリクエストできる仕組み。
第三者に是正をリクエストできる仕組みがあると安心、ということですね。学校・教師・生徒・保護者だけの閉じた関係だと限界がある、という感覚はよく分かります。 その「第三者」は、どういう組織や立場だと適切だと思いますか?
地域によってリソースは限られているのはよくわかるので理想論になってしまうが、教育委員会やその地域の大人、教育経験者に協力を求めることになると考えます。
教育委員会や地域の大人、教育経験者のような、学校の外側の目が入ることが現実的だとお考えなのですね。リソースの制約も踏まえた上での感覚、とても伝わります。 では最後に、デジタル教科書に関して制度設計をする人に「こうしてほしい」と伝えたいことがあるとしたら、どんな内容になりますか?
最初に設計しただけで完成とするのではなく、教育効果をはじめとしたメリット、デメリットの観察とそれを踏まえた改善のサイクルを回すこと。
改善のサイクルを回し続けることが大事、というご意見ですね。導入して終わりではなく、教育効果や副作用を見ながらアップデートしていく前提が必要だ、ということだと受け取りました。 その「観察と改善」を回すにあたって、どんな指標やデータが公開されると、社会として納得しやすいと思いますか?
教育効果(成績の向上)はもちろんだが、いじめといった学校での課題の件数の変動が定期的に公開されていること。それに対する対策が具体的に開示されていること。
教育効果だけでなく、いじめなど学校課題の件数変動も定期的に公開し、対策も具体的に開示されることが大事、ということですね。透明性がないと、現場の改善が進んでいるのか判断しづらいですもんね。 その「いじめ等の件数の変動」を公表するとき、どういう単位(学校ごと・自治体ごと・全国など)で出るのがいちばん実態をつかみやすいと思いますか?
都道府県かと思います。学校単位だと個人の特定につながってしまう懸念があります。
都道府県単位が適切、ということですね。学校単位だと当事者が推測されてしまうリスクがある、という懸念もよく分かります。 ここまでで、法案によってデジタル教科書が「正式な教科書」になるときに、学習面では集中の逸れやすさ、社会的な面ではSNS機能の濫用や個人情報からいじめにつながるリスクが気になっていて、だからこそ第三者の是正ルートや、効果・課題の継続的な観察と情報公開が重要、というお話だったと理解しました。 このあたりでインタビューは一区切りにして、これまでの内容をまとめ、レポートを作成します。
お時間をいただき、ありがとうございました。これまでのお話をもとにレポート案をまとめました。内容に抜けやニュアンス違いがないか、ご確認ください。