💬インタビューレポート
一般市民
一般市民として本法案を記事で知り、既存の産学連携との違いや国の関与(人事・運営・予算認可)が現場のスピードや自由度に与える影響を中心に懸念と条件を述べた。
💬主な意見
国は資金支援中心、役員は実務者+利益相反制限
“国の役割は予算措置が中心で、不正チェックは第三者で。役員任命は実務者に限定し、研究・企業・投資それぞれの実績要件と利益相反制限を明文化したい。
🎤すべての会話ログ
本日は、「先端技術のベンチャー育成を支援する新しい法人を作る法案(グローバル・スタートアップ・キャンパスの運営法人設立など)」について、ご意見を伺います。率直なお考えを、差し支えない範囲で教えてください。 この法案にどういう立場で関わっていますか?
一般市民として関心がある
ありがとうございます。今回の法案改正(グローバル・スタートアップ・キャンパス運営法人の設立)について、現時点でどの程度ご存知ですか?
みらい議会の記事で初めて知りました。
ありがとうございます。「聞いたことはある」に近い状況ですね。 今回の法案は、東京に整備する“グローバル・スタートアップ・キャンパス”を運営するために、国と民間が協力する新しい認可法人を作り、大学などの研究成果をベンチャーの創業・事業化につなげる支援(助成・出資・施設提供・人材育成など)を一体で行えるようにする、という内容です。国有地を無償で貸せる仕組みも入っています。 この法案について、全体としてどのように評価していますか?
どちらともいえない
「どちらともいえない」と感じていらっしゃるのですね。現時点でそう判断されている上で、評価が揺れているポイントとして、どのあたりが特に引っかかっていますか?
まず現状、先端技術の研究成果をベンチャーにつなげる仕組みが存在しないのか、そこがうまくつながっていないことによって不都合が生じているのかが私には分からないです。もし存在しているなら、そこを支援するだけでよくて、新しい仕組みは要らないのではないか。大学などで研究と企業をつなげる活動はしているように聞いています。「国が役員の任命や予算の認可などで一定の関与をする」というのも、政治家の天下り先になったり、現場を知らない人が大きな権限を持って口を出してくるようなイメージで、かえってうまくいかないのではないかと思えてしまいます。
疑問点がとてもはっきりしていますね。特に「既存の仕組みがあるのに、新法人を作る必要があるのか」という点が引っかかっているのだと受け取りました。 その前提として伺いたいのですが、今おっしゃった「既存の仕組み(大学の産学連携や国の支援制度など)」がある中で、もし新法人を作る意味が出るとしたら、どんな“穴”や“不足”が埋まる場合だと思いますか?
新法人をつくるとしたら、現在、研究と企業をつなげる活動をしている大学や企業など実務経験者が役員となれば、1大学、1企業の付き合いを超えて、お互いのコミュニケーションを取ったり、技術のマッチングを行うことができれば、さらに起業や商品化につながると思います。国ができることは予算を付けることだけで、政治家は先端技術をよく分からない場合が多いので、役員の任命や活動への口出しはしないほうがいいと思います。
なるほど、実務経験者同士が横串でつながって「大学・企業をまたいだマッチング」を強められるなら意義がある一方で、国(政治側)が人事や運営に踏み込みすぎるのは避けたい、という感覚なのですね。 その「国が役員の任命や予算の認可などで関与する」点について、どの程度までの関与なら許容できそうですか?
予算を付けることがメインだと思います。不正がないかの確認は、国というか、第三者機関で行うように規程をするくらいはいいかなと思います。
整理すると、①横断的なマッチングを強める意義は感じる一方、②国(政治側)が人事や運営に踏み込みすぎると現場感のズレや天下り懸念があるので、関与は「資金拠出+不正チェック(第三者)」くらいが望ましい、ということですね。 今回の法案で、あなたが特に気になっている点はどれですか?
「今回の法案」で一番気になっているのは、国の関与です。このままでは研究者や企業、起業の妨げになりそうで、本来の目的が果たせないのではないかという点が気になっています。
「国の関与」が強すぎると、現場の動きが鈍って目的達成の妨げになりうる、というご懸念なのですね。 いまイメージされている「妨げになりそうな場面」って、具体的にはどんなことが起きる状況でしょうか?(例:意思決定が遅くなる、支援先の選定が歪む、現場の自由度が下がる、など)
スタートアップやベンチャーというのは、ある種、失敗するかもしれないけれど、勢いと情熱で進んでいく部分があると思います。その活動自体に国が関わり過ぎると、せっかく起こった勢いや情熱も萎えてしまうかもしれません。国が関与すると権限だけ持ったお偉いさんの目を気にしなければいけない状況になり、どうしても忖度が入ったり、思うように意思決定できなかったりと自由度が下がると思います。それはスタートアップやベンチャーという大きな夢に向かおうとする気持ちをなえさせてしまうことに大きく影響すると思います。
お話を伺っていると、スタートアップの推進力である「勢い・情熱・スピード」が、国の関与による“忖度”や“目を気にする空気”で削がれてしまうのが一番の懸念なのですね。 その懸念を少し具体化したいのですが、もし国の関与が残る前提だとして、ルール面で「これは入っていれば忖度が起きにくくなる」と思える仕組みはどんなものですか?
国の関与が残る前提なのですね。その前提をまず覆してほしいところですが、どうしても関与が残るとしたら、「役員の任命」は実務者に限るという条件を付けたらいいかなと思います。政治家を含む知識や経験のない人は入れないという条件が付けば、天下り先も防げていいかなと思います。
ご意見ありがとうございます。前提として、この法案の「認可法人」では、国が関与し得るポイントとして役員人事や予算認可が制度上置かれていますが、実際にどんな人を役員にするか、どう透明性を担保するかは運用設計の影響が大きいところです。 そのうえで伺います。 この法案について、制度を設計する人に伝えるとしたら、「役員の任命は実務者に限る」というご提案を、どんな形の条件(例:一定年数の起業・研究・投資経験、利益相反の制限など)として明文化するのがよいと思いますか?
利益相反の制限は絶対に必要だと思います。また、研究者であれば研究実績や経験、企業の人であればそれまでの経歴や行ってきた案件、投資者であれば過去の投資経験や研究・起業に関する考え方がこの認可法人に合っているか、など、それぞれの立場でこの認可法人に関わるに値する経験をしてきているかということが大事だと思うので、その辺を明文化できればいいのではないかと思います。
ありがとうございます。利益相反の制限は必須で、加えて「役員に求める実務能力」を立場ごとに(研究者なら研究実績、企業なら案件・経歴、投資家なら投資実績や思想の適合など)明文化すべき、ということですね。 ここまで伺った内容をまとめ、レポートを作成します。
お時間を割いて率直にお話しくださり、ありがとうございました。以下に、伺った内容を要約したレポート案をまとめます。ご確認ください。