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💬インタビューレポート

一般市民

懸念

自分の個人データがどう使われるか気になる一般の立場として、改正の概要は把握しているが、全体としては「どちらかといえば良くない」と感じている。

回答日2026.6.19 12:38
インタビュー分量76 分 / 1800 文字

💬主な意見

同意不要・加工方法の具体性が弱く不安

同意不要で進む点と、どんな手法でどう加工され安全かが見えない点が懸念。後で検討ではなく、安全性を公表してから議論してほしい。

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不利になり得る情報が採用等で排除に使われる懸念

障がい等をオープンにせず一般就労を目指す人が、企業のスクリーニング等で排除される可能性を想像。差別経験がある人の存在を前提に議論を尽くしてほしい。

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漏えい時は罰より不利益回復・支援への確実なアクセス

罰しても本人の立場は良くならないため、不利益の回復が重要。漏えい確定時点で現状復帰か支援提供かを選べ、弁護士等の支援も約束してほしい。

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🎤すべての会話ログ

本日は、「個人情報保護法を改正し、AI開発向けデータ利活用の促進・こども保護の強化・課徴金制度の新設を行う法案」について、ご意見をうかがいます。率直なお考えをぜひ聞かせてください。 この法案にどういう立場で関わっていますか。

自分の個人データがどう使われるか気になる一般の立場

ありがとうございます。一般の立場として個人データの使われ方が気になるのですね。 今回の個人情報保護法の改正について、現時点でどの程度ご存知ですか。

概要は知っている

ありがとうございます。では次に、今回の法改正について、全体としてどのように評価していますか。

どちらかといえば良くない

承知しました。「どちらかといえば良くない」と感じていらっしゃるのですね。 今回の法改正で、あなたが特に気になっている点はどれですか。

その他(自由回答)

ありがとうございます。 「その他」とのことですが、今回の法改正のどの点が特に気になっていますか。

二つあります。ひとつは、障がいや病歴をクローズにして社会活動を行っている方々が現状存在していること。この方たちはそのような情報は提供したくないと思います。 二つめは、どんなに措置を講じても、予期せぬ漏洩はありうると思うが、その場合の救済措置は、後日検討ではなく、実効性のある具体策を法案に書いてほしいということです。

お話しいただきありがとうございます。障がいや病歴などのセンシティブな情報が、本人の意図に反して扱われ得る点への不安と、漏えい時の救済が弱い点への問題意識があるのですね。 まず1点目について伺いたいのですが、この法案で「障がい・病歴などをクローズにしている方の情報が提供されたり集められたりしてしまう」と感じたのは、どの条文・場面のイメージからでしょうか。

どのように情報が保護されるかの具体性が弱いこと、現状すでに情報漏洩のニュースが多くあるのに、絶対ハプニングがないとはいえなことです。

懸念のポイントをはっきり言語化してくださってありがとうございます。確かに、現状でも漏えいが起きている中で「保護の具体性が弱い」と感じると、不安が残りやすいですよね。 では確認させてください。今回の法案の中で、特に「ここが具体的じゃない/弱い」と感じたのは、どういう種類の“保護”でしょうか。

本人の同意不要のところと、どのような手法で、どのような形に加工して出されるか。後で検討ではなく、ちゃんと検討し、安全であることを公表してから議論すべき。

ありがとうございます。「同意不要で進むこと」と、「どう加工して安全を担保するのかが見えないこと」が特に引っかかっているのですね。 この法案について、制度を設計する人に伝えるとしたら、どういう“条件”を満たした場合なら同意不要の特例を認められる、とお考えですか。

現状で社会活動上不利と考えられている情報は、より議論を尽くしてほしい。障がい、病歴、出自など、今なお差別的な経験をされている方がいることは忘れてはいけない。

大事な視点だと思います。社会活動上不利になり得る情報(障がい・病歴・出自など)について、現に差別の経験がある人がいる前提で、もっと議論を尽くしてほしいということですね。 ここまでのお話を踏まえて伺います。 その点が気になるのは、どんな場面でその情報が本人の意図に反して使われてしまう状況を想像しているからでしょうか。

実際に、障がいがあることをオープンにしないで就職活動をしているかたはたくさんいます。 障がい者雇用ではなく、一般就労を目指すかたはたくさんいます。そのような方が、会社側のスクリーニングなどで排除されるようなことはありうると思っています。

具体的なイメージをありがとうございます。就職活動の場面で、本人がオープンにしていない障がい情報が、企業側のスクリーニングに使われて排除につながるリスクを想像されているのですね。 そのイメージでは、企業がどんな経路で「障がいがあるかもしれない」という情報にたどり着くと思いますか。

会社側が就職活動において、採用したい人材をスクリーニングする、というようなことがあれば、条件次第で排除されることはあるのではないか。また、障がい者雇用の法定基準を満たすために情報が使われることもあるかもしれない。

ありがとうございます。採用のスクリーニングや、障がい者雇用の法定基準の文脈で、情報が“目的外に近い形”で使われ得る、というご懸念なのですね。 この法案の「統計作成・AI開発目的の特例」は、建て付けとしては“統計情報等の作成にのみ利用されることが担保される場合”に限り、目的外利用や第三者提供も禁止する形です。 一方で、いまお話いただいた不安は「いったん集まったり推測できたりした情報が、現場の意思決定(採用等)に流用されるのでは」というところにあると理解しました。 そこで1点だけ伺いたいのですが、もし制度側で手当てするとしたら、採用などの判断に使われないようにするために“最低限これは必要”と思う歯止めは何でしょうか。

名前など個人にたどり着かない、無機的なデータとして利用する。

ありがとうございます。個人にたどり着かない形にして、無機的なデータとしてのみ利用されることが最低限の歯止め、ということですね。 その「個人にたどり着かない」と判断できる基準として、どういう状態になっていれば安心だと感じますか。

最低限、氏名、住所などの個人が特定できる情報と、切り分けたら誰のことかわからないデータを切り離してあること。

ありがとうございます。氏名・住所のような直接識別子と切り離され、誰のデータか追えない状態になっていることが、安心の最低ラインなのですね。 ここで伺いたいのですが、その「切り離した後のデータ」についても、どんな情報が残っていると個人が推測されて不安だと感じますか。

データがある程度大きなかたまりのままだと推測可能になるので、細分化してから保管すればいいのではないか

ありがとうございます。「塊のままだと推測できてしまうので、細分化してから保管してほしい」という感覚なのですね。 その場合、どのくらいの“粒度”まで細かくなっていれば、推測されにくくて安心だと感じますか。

可能な限り細かいほうが、リアルから遠くなると思います。例えば足と耳に障がいがある、より、足に障がいがある、耳に障がいがあるとわかれているほうがいい。その場合、障がい部位にかかわらず重複障がいがある、という項目があれば、重複障がいの方のデータがほしい人にも対応できると思います

具体例までありがとうございます。情報を“組み合わせ可能な塊”として残すより、分解して、必要なときは「重複障がい」などの別項目で扱えるようにする、という発想なのですね。 では1点だけ伺います。いまの例だと、分解された項目同士を後から再び結び付けて(足+耳のように)分析できる状態は、許容できますか。

場合によると思うが、特に具体的な場合にコンタクトしたいという目的が示されれば、納得できるのではないか。補装具の会社が使いたい、とか、バリアフリーに取り組むとか、その情報が不可欠で、自分に不利益がないとわかれば大丈夫だと思います。

ありがとうございます。目的が具体的に示されていて、本人に不利益がないと納得できる場合には、結び付け(再結合)も受け入れられる余地がある、ということですね。 では、その「不利益がない」と判断するために、どんな情報が事前に開示されていれば安心できますか。

データが個人を特定できない形になってますよ、ということが透明であること。

ありがとうございます。「個人が特定できない形になっている」ことが、外から見ても透明であることが重要なのですね。 その透明性として、第三者(監査機関など)がどのように確認できる状態だと安心だと感じますか。

方法論に明るくないから難しいが、いくつかの機関が、それぞれの視点で評価し、それらがひとつのサイトでみることができる、という感じがいい。法律的な視点で見る、現場の感覚を通してみる、市民目線でみる、など、様々な角度から検証すればいいのではないか。

ありがとうございます。専門家だけでなく、法律・現場・市民など複数の視点で評価され、その結果が一か所で見える形が安心につながるのですね。 最後に一点だけ伺います。そうした評価を行う「機関」には、どんな組織が入っていると信頼できそうですか。

データの扱いの専門家。ただのデータとして、安全に有意義に活用されているかにフォーカスできる人。

ありがとうございます。データの扱いの専門家で、「安全で有意義な活用」に集中して評価できる人が入っていることが信頼の軸になるのですね。 ここまで伺ったお話を踏まえると、その「専門家」には、企業や行政から独立していることはどの程度必要だと感じますか。

行政からは独立していたほうがいいと思う。システムを変更できるひとたちだから。企業は複数入ればバランスするのでは。顧客に説明できないふるまいはしないと期待している。

ありがとうございます。行政から独立しているほうが安心で、企業は複数が入ることでバランスが取れそう、という見立てなのですね。 ここで、2点目に挙げてくださった「漏えいが起きた場合の救済措置」について伺います。漏えい等が起きたときに、法律に“具体策”として入っていてほしい救済の形は、どんなものですか。

漏洩して被った不利益の回復。漏洩側を罰しても、ご本人の立場が良くなりはしない。

おっしゃる通りで、罰則があっても被害を受けた方の生活上の不利益がそのまま残る、という問題意識なのですね。 その「漏えいで被った不利益の回復」について、どんな状態まで戻せれば「回復した」と感じますか。

個別で違うと思うが、例えば雇用を失った場合は職場に戻れるとかは分かりやすいと思う。ただ、取り戻せないものもあるので、ご本人次第。弁護士などによる救済措置の提供を約束しておくのも有効かもしれない。

ありがとうございます。「元の状態に戻せるなら戻す(例:雇用を失ったら職場に戻れる)」が分かりやすい一方で、取り戻せないものもあるので、弁護士等による支援の提供を制度として約束しておくのも重要、ということですね。 では1点だけ伺います。漏えいが起きたときに、被害者が弁護士などの支援に“確実にアクセスできる”ために、法律に入れてほしい仕組みはどんなものですか。

漏洩の事実が確定した時点で選べる。現状復帰か、支援の提供か。

ありがとうございます。漏えいの事実が確定した段階で、被害者が「現状復帰」か「支援の提供」かを選べる仕組みが必要、ということですね。 その「漏えいの事実が確定した時点」は、どの機関が「確定」と判断する形だと納得感がありますか。

システムを運営してるところ。大元が一番わかる。健全な組織であることが前提だけど。

ありがとうございます。運営主体がいちばん状況を把握しているので、まずそこが「確定」を判断するのが現実的、ただし健全な組織であることが前提、ということですね。 その前提の「健全な組織」と言えるために、運営主体に最低限求めたい条件は何でしょうか。

個別の組織に健全であり続けることを求めるより、検証の仕組みがあるほうが良い

ありがとうございます。個別の善意に頼るより、外から検証できる仕組みを先に用意したい、ということですね。 その「検証の仕組み」について、漏えいが起きたときに最低限チェックされるべきだと思う項目は何でしょうか。

個人を特定できてしまうかどうか。素人考えだが、個人特定可能かを調べるフィルターみたいなのを通してから外に出す、みたいな壁を作る

ありがとうございます。漏えい時の検証としては「個人特定が可能になっていないか」をまず確認できる仕組み(フィルター/壁のようなもの)が重要、ということですね。 その“個人特定可能かを調べるフィルター”は、誰が運用する形だと信頼できそうですか。

データベース側。

ありがとうございます。データベース側がフィルターを運用する形が現実的で、信頼もしやすいということですね。 その場合、そのデータベース側が「ちゃんとフィルターを機能させている」と外部が確認できるようにするには、どんな形の証拠(記録や公開)があると安心できますか。

デフォルト化する。そのフィルター単体で通ったデータを検証できる。

ありがとうございます。フィルターを“デフォルトで必ず通す”設計にして、そのフィルターを通過したデータ自体を検証できる状態が安心につながる、ということですね。 ここで1点だけ伺います。その「通過したデータを検証」するのは、誰が行う形だと納得感がありますか。

その案件に、関係ない人。または、完全に機械化する。

ありがとうございます。利害関係のない第三者が見る形、もしくは人を介さず機械的に検証する形が望ましい、ということですね。 ここまで伺った内容で、最後に確認させてください。第三者が検証する場合、その「関係ない人」は、どんな立場の人(所属や専門性)だと安心できますか。

最初にこの人。と決めると、必ず利害関係が生まれるので、複数のデータの扱いの専門家がフレキシブルに見たほうがいい。その専門家は、事前に手をあげてもらって、公共性の高いこういう事業に志がある人を複数募るといい。

ありがとうございます。特定の固定メンバーにすると利害関係が生まれ得るので、志のある複数のデータ取扱い専門家が、案件ごとに柔軟に検証する形がよい、ということですね。 ここまでで一通り重要な論点を伺えたので、これまでの内容をまとめ、レポートを作成します。

お時間を割いてお話しくださり、ありがとうございました。ここまでの内容をもとにレポート案をまとめました。ご確認ください。