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💬インタビューレポート

高校教員

事業者

子どもが学校に通う保護者であり、同時に高校教員として授業運営・教材作成の実務に関わっている。デジタル教科書の制度自体の認知は高くないが、授業での提示や運用、著作権上の線引きに関心がある。

回答日2026.3.28 04:32
インタビュー分量26 分 / 843 文字

💬主な意見

デジタルは一斉提示がしやすく学びやすい

社会科では史料の場所を『何ページのどの辺』と指示せずに済み、授業が途切れにくいと感じる。

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通信・端末トラブルで授業が止まるのが不安

学校の通信が不安定だと板書やプリントに切替が必要になり、印刷室対応などで授業時間をロスする。

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教材の二次利用・加工の線引きを明確に

教員の配布資料やオンライン授業動画、試験問題での図表利用・加工、生徒のノート/スライド利用など、どこから問題になるかを明確にしてほしい。

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🎤すべての会話ログ

本日は「デジタル教科書を正式な教科書として認めるための法案」について、感じていることや実感をうかがいます。率直に、話しやすい範囲で大丈夫です。 この法案は、あなたの生活や立場とどのように関わっていますか?

子どもが学校に通っている(保護者)

保護者の立場から関心をお持ちなのですね。学校での学び方や家庭での負担にも直結しそうです。 お子さんの学校では、デジタル教科書(紙の内容を端末で見られるもの)を実際に使っていますか?

あと高校教員でもあります

保護者でもあり高校の教員でもいらっしゃるのですね。両方の視点があるのはとても貴重です。 デジタル教科書について、どの程度ご存知ですか?

ほとんど知らない

承知しました。現場にいても制度や位置づけまでは入ってきにくいですよね。 紙とデジタルを比べたとき、学びやすさはどう変わると思いますか?

デジタルの方が学びやすいと感じていらっしゃるのですね。 その「学びやすい」は、どんな学習場面で特にそう思いますか?

生徒自身が自分で画面表示する場合もあるだろうけど、教員側から一斉に提示しやすそう

なるほど、教員側から一斉提示しやすい点に学びやすさを感じていらっしゃるのですね。 その「一斉に提示しやすい」が特に効くのは、授業のどんな場面だと思いますか?

社会科だと確認して欲しい資料の時、何ページのどの辺にある史料などの指示出しをしなくていい それも学習行動といえばそうなるけど

社会科だと、史料の場所を「何ページのどの辺」と指示しなくて済むのは、授業の流れが途切れにくくて良さそうですね。いまのお話に関連して伺いたいのですが、デジタル教科書を使うことについて、いちばん気になる懸念や課題は何ですか?

家庭・公平性(端末/通信/支援の差)

家庭や環境による差が広がる点を懸念されているのですね。 その「端末・通信・支援の差」が特に表れやすいのは、学校での利用と家庭での利用のどちらだと感じますか?

学校での通信状況 これが使えなくなるとアナログの対応、またはそれに切り替えるための時間をロスする

学校の通信状況でつまずくと、授業が止まって切り替え対応に時間を取られる、という懸念なのですね。 その通信トラブルが起きたとき、授業では具体的にどんな影響(例えば板書に戻す/プリント配布に切り替える/進度を落とす等)が出そうですか?

板書やプリント配布ですね でも結果コピーのために印刷室に走ることになるから時間をロスします

板書やプリントに切り替えるにしても、結局は印刷のために動く必要が出て、授業時間が削られてしまうのですね。 学校現場でデジタル教科書を正式に扱うようになったとき、運用面でハードルになりそうなのは何だと思いますか?

端末・通信トラブル対応

ありがとうございます。お話を伺うと、授業の質そのものだけでなく「止まらない運用」が前提になる、という実感が強いのですね。 端末や通信のトラブル対応について、学校としてどんな体制(例:授業中に駆けつける人・予備端末・復旧手順など)があると、現場の負担が現実的に下がると感じますか?

生徒によってタブレットの修理中などで手元にないというのもあるから結果プリントになる これは忘れ物をしたとはまた指導も変わるしその時にスマホを使わせることはしたくない

修理中で端末が手元にない生徒が出ると、結局プリント対応になってしまう一方で、それを「忘れ物」と同じには扱いにくいし、スマホで代替もさせたくない——現場感のある悩みですね。 最後に、この法案(デジタル教科書を正式な教科書として認める)について、制度設計をする人に何か一つ伝えることがあるとしたら、それは何ですか?

生徒への学習効果、現場での問題など検証結果(どのように検証したのかや期間など)の詳細を提示した上で説明して欲しい でもデジタル化には賛成している ベースがデジタル 必要に応じて紙 というのがいい あと資料の切り取り(紙でもコピー使用とかあるけど)や加工に対する規制などは論点になっているのか

検証の中身(方法・期間も含めた透明性)をきちんと示したうえで進めてほしい、というご要望ですね。そのうえで「ベースはデジタル、必要に応じて紙」という方向性には賛成、という立場もよく分かりました。 一点だけ確認させてください。最後に触れてくださった「資料の切り取りや加工の規制」について、いま特に気になっているのは、先生側が授業準備で行う切り取り・加工ですか?それとも生徒側が学習のために行う切り取り・加工ですか?

両方です 教員が教材素材として配布することは法的に問題ないのか 試験問題に使用したり図表を加工したりは問題ないのか 生徒たちも理解しやすいようにノート作成時にコピーしたりスライド作成で使ったり問題ないのか などです

両方の立場での「切り取り・加工」が気になるのですね。授業づくりや学習の実態を考えると、とても重要な論点だと思います。 この法案の説明上は、デジタル教科書に動画・音声などを載せる場合の著作権の扱い(許諾なしで載せられる範囲や、権利者への補償金)を整える点が中心に書かれています。一方で、先生が授業用に配布資料を作る/定期考査に図表を使う/生徒がスライドやノートに取り込む、といった“教科書そのものを切り貼り・加工して二次利用する”行為は、法案だけで自動的に「全部OK/全部NG」が決まるというより、もともとの著作権法上の枠組み(教育目的の利用に関する規定や補償金の仕組み、引用の要件、複製・公衆送信の扱い等)と、教科書側のライセンス設計の両方にまたがって整理されるテーマになりやすいです。 いまのご関心に沿って、どこを制度で明確化してほしいかを特定したいのですが—— 先生側の利用で、特に“線引きが曖昧で困る”と感じるのは「授業プリントとして配布するために教科書の図表を転載する」ケースですか?

そうです 先生方の授業も場合によってはオンラインなどになります 配布に該当するかどうかはわからないけど、授業動画を配布した時にこれは二次使用に該当するのか 授業動画を録画切り抜かれた場合とかは?と心配です

オンライン授業や授業動画まで視野に入ると、「配布」や「二次利用」の線引きが一気に複雑になって、不安になりますよね。特に、授業動画が後から切り抜かれて拡散される可能性まで考えると、現場としてはリスクが読みにくいと思います。 一点だけ伺いたいのですが、いま特に制度として明確にしてほしいのは「先生が授業動画を生徒に共有する行為」を、どこまで“教育目的の利用として適法に扱えるか”という点ですか?

ちなみにこれには規定はあるのですか?ごめんなさい 不勉強で

あります。ただ、結論が「いつでも何でもOK」という単純な形ではなく、いくつかの別のルールの組み合わせで整理されています。 大枠としては、先生が授業で教材(教科書の図表など)を使う行為は、著作権法の中で - 授業の中で見せる(投影する等) - 授業のために必要な範囲で複製する(プリント配布等) - オンライン授業で配信・共有する といった場面ごとに、一定の条件のもとで認める仕組み(権利制限規定)や、補償金を支払って包括的に対応する仕組みがあります。 一方で、 - 授業動画を生徒が切り抜いてSNSに上げる - 教材部分だけを抜き出して別用途で再利用する のような行為は、「授業のため」という範囲を外れやすく、別の扱い(原則NGになりやすい領域)に入ります。 ここから先を整理するために、1点だけ確認させてください。ご心配の中心は、生徒側が授業動画を切り抜いて学外に共有してしまうことですか?

なるほど 生徒側のSNSなどまでには規制にしても保証にしても及んでないんですね

はい、いまの理解はかなり近いです。制度として想定しているのは基本的に「学校の授業として必要な範囲での利用(先生が授業で使う/生徒に授業として届ける)」で、そこから外れて生徒がSNS等で学外に再共有するところまでを、補償金や学校向けの特例で包括的に“カバーする”発想にはなりにくいです(別の権利侵害の問題として扱われやすい領域です)。 一点だけ伺います。こうしたリスクに対して、法案や制度設計に求めたいのは「生徒の再共有を抑止するためのルール整備(学校での指導・校則・罰則の考え方など)」の方ですか?

ルール整備を求めたい

ルール整備を求めたい、ということですね。授業がオンライン化・録画共有もあり得る中で、先生側の適法な範囲を明確にすることと、生徒側の再共有を抑止する運用ルールがセットでないと安心して使えない、という感覚だと受け取りました。 ここで確認したいのは1点です。 生徒の再共有を抑止するルール整備として、国(制度)に求めたいのは「全国で共通の最低基準(統一ルール)」を作ることですか?

問題にしないのならしないことを明記して欲しい

「問題にしないなら、問題にしないと明記してほしい」というご要望ですね。現場としては、グレーのまま運用責任だけ負うのがいちばん困る、という感覚だと思います。 確認したいのは1点です。ここで明記してほしい対象は、生徒が授業動画を学外に再共有した場合の扱いですか?

教科書内容を扱ったデジタルの教員による教材(動画も含め)をどの範囲から問題になるのかを明確に

承知しました。生徒側の再共有以前に、先生が作る「教科書内容を扱ったデジタル教材(動画含む)」が、どの範囲なら適法・どこから先が問題になり得るのかを、制度として明確にしてほしいということですね。 最後に1点だけ伺います。いちばん線引きを明確にしてほしいのは、「教員が授業動画をクラスの生徒だけに限定公開する」形で共有するケースですか?

お時間を割いてお話しいただき、ありがとうございました。ここまでの内容をもとにレポート案を作成しました。事実関係やニュアンスのズレがないか、ご確認ください。