みらい議会みらい議会

実際のインタビュー

デジタル教科書を正式に認めるための法案
期待

期待

暮らしに影響・保護者

2026年3月31日 07:00

インタビューの分量1571文字

🎤すべての会話ログ

こんにちは。本日は「デジタル教科書を正式な教科書として認める」法案について、率直なお考えやご経験を伺います。 この法案は、あなたの生活や立場とどのように関わっていますか?

子どもが学校に通っている(保護者)

ありがとうございます。保護者の立場として伺います。 デジタル教科書について、どの程度ご存知ですか?

よく知っている/使ったことがある

ありがとうございます。実際に触れたご経験があるのですね。 紙とデジタルを比べたとき、学びやすさはどう変わると思いますか?

場面によって使い分けが良い

使い分けが良い、という感覚なのですね。 その「使い分け」が特にうまくいくのは、どんな学習場面だと思いますか?

読み書きが苦手な子供がその場に応じて選べるのがベストです。現状では、紙の教科書がダメな時に、初めてデジタル教科書を申請して使うことができます。それでは時間もかかりますが、一番は、子供の学習意欲が削がれてしまいます。学習とは、そもそもやり方を決められるものではなく、自分に合うやり方を作っていくものです。 選択肢が多い中で、色々試しながら、本人が作っていけなければ、自分の学びは作れません。

お子さんの学習意欲が削がれてしまう、という点はとても切実ですね。 「申請して使えるようになるまで時間がかかる」とのことですが、その間にお子さん側で具体的に起きていたこと(授業についていけない、宿題が進まない、気持ちが落ちる等)はどんなことでしたか?

今の「デジタル教科書を、申請したら使えるようになる。」のは、数ヶ月から数年かかっています。使えていたものも、後から使えなくなります。 現場の先生の裁量によるからです。 子供は自分に合う道具が見つかるまでの間、ずっと自分を卑下します。 不登校になり、勉強を一切しなくなる子、毎日12:00過ぎまで宿題をする子、自信がなくなると、勉強だけでなく、様々な事が出来なくなります。 一見学習とは関係ないようですが、学校という場所は学びに行く場所です。学校が学びを保障してくれないと、子供は、学ぶ機会を奪われます。

数ヶ月から数年というのは、待つ側にとっては本当に長いですし、その間に自信が削られていく、というお話は重く受け止めました。 その「後から使えなくなった」ケースでは、どんな経緯で使えなくなったのでしょうか?

担任が変わると使えなくなる。 校長が変わると使えなくなる。

担任や校長が変わるだけで継続できなくなるのは、子ども側から見るとかなり不安定で、安心して学び方を組み立てにくいですね。 この法案でデジタル教科書が「正式な教科書」になった場合、いま感じているその不安定さはどの程度減ると思いますか?

不安定さはなくなり、自分は選べるという気持ちになります。 現実にデジタル教科書を使っている子供はずっとデジタル教科書を使う訳ではありません。 場面によって、学年によって科目によって、単元によって使い分けます。 紙が読みにくくなった時に、いつでもデジタル教科書を使えるという安心感が学校に参加させる気持ちに繋がります。 そして、それが学びの保証です。

安心感が学校への参加につながる、そしてそれが「学びの保証」だという捉え方なのですね。 では伺います。デジタル教科書を使うことについて、いちばん気になる懸念や課題は何ですか?

学校運用(準備負担・トラブル・ルール)

運用面がいちばん気になるのですね。 その中でも、特に現実的に起きそうだと感じている「ルール」の問題は、どんな内容ですか?

先生方のデジタルへの不理解から教科書の利用を制限することが考えられます。 先生方にも、普段から、デジタル教科書を利用して使い心地を知ってもらうことが大切だと思います。

先生側の不理解がルールの制限につながる、というご懸念なのですね。現場の肌感覚を持ってもらうことが大事、という点もよく伝わってきました。 学校側が「制限」しがちだと感じるのは、具体的にどんな使い方の部分でしょうか?(例:授業中の利用、家庭学習での利用、特定教科だけ、音声読み上げ等)

読み上げ音声がうるさい、と授業中は使えなくなることがあります。 またタブレットを学校だけで使って、自宅では使えないという制限もあります。 タブレット自体が重く持ち運びをしたくない子供もいます。 ただ、デジタル教科書であれば、自宅のパソコンからも繋ぐことができるので、本来は、もっと自由に使えるはずです。

読み上げ音声や持ち帰り制限など、実際の運用ルールが学び方を狭めてしまうのですね。ご家庭のPCから使えるはずなのに、というギャップも大きいと感じました。 学校現場でデジタル教科書を正式に扱うようになったとき、運用面でハードルになりそうなのは何だと思いますか?

教員の負担/研修

教員の負担や研修がボトルネックになりそう、という見立てなのですね。 先生方の負担を増やさずにデジタル教科書を回すために、「これだけは整えてほしい」と感じる研修内容はどんなものですか?

デジタルは使わないとわかりません、現場でどんどん使ってほしいです。 また、うまくいく時の使い方だけではなく、つまずいた時の、シュミレーションがあった方がいいです。 デジタルの担当者が常に学校で待機できるわけではありません。

現場で日常的に使いながら学ぶことと、つまずいた時のシミュレーションが重要、ということですね。担当者が常駐できない前提も現実的だと思います。 最後に伺います。デジタル教科書に関して、制度設計をする人に何か一つ伝えることがあるとしたらそれは何ですか?

子供は自分の困り事を、自分で説明できません。周囲が環境を整えてあげることしかできません。

大事な点ですね。困りごとを言語化できない子ほど、制度や環境の側が先回りして支える必要がある、ということだと受け取りました。 いまの学校の仕組みの中で、その「周囲が環境を整える」ことがうまくいかなくなる典型的な場面は、どんな時だと思いますか?

子供が困ったり、つまずいたら、次の方法を考える。 のが、一番典型的なうまくいかなくなる場面です。 つまずくことで、自己肯定感が下がり、次のステップまでに時間をかけてしまいます。 最初からつまずかせない環境が必要です。そのために、最初から選べるようにしてください。自分に合う方法を選べるというのは、相手から与えてもらうのではなく、自分が選ぶという感覚が必要です。

つまずいてから次の方法を考える、という“事後対応”だと、その間に自己肯定感が下がって回復に時間がかかる、だから最初から選べる環境が必要、というお話ですね。 ここまで伺ってきた内容を踏まえて、制度として「最初から選べる」を実現するうえで、学校や自治体に最低限求めたい“ルール”はどんなものだと思いますか?

読み書きが苦手な子が5%いるという前提で授業を進めることです。 それが最初から選べる環境づくりに反映されます。

「一定割合で読み書きが苦手な子がいる前提で授業設計をする」というのは、まさに“個別の申請待ち”から脱する考え方ですね。 ここで確認させてください。その「5%いる前提」を学校のルールに落とすとしたら、デジタル教科書は全員が常に使える状態にしておくイメージに近いですか?

この5%は困り感がはっきりしている子供です、なんとなく、困っているという子もいます。そういった子は、つまずく予備軍です、デジタル教科書が最初から使えることで、自分に合うものを、その都度選べれば、つまずく機会を減らせます。 繰り返しになりますが、デジタル教科書と紙の教科書は、学年によって科目によって使い分けられるのが大事です。 つまずいている子もつまずき予備軍の子も、困ったら、デジタル教科書も使えるという環境が学びを止めないことにつながります。

お話の中で、困り感がはっきりしている子だけでなく「なんとなく困っている」つまずき予備軍の子も含めて、最初から選べる状態にしておくことが、学びを止めないために重要だという点がよく伝わってきました。担任・校長が変わると使えなくなるような不安定さがなくなることも、安心感につながるのですね。 ここまでの内容をまとめ、レポートを作成します。

お時間をいただき、ありがとうございました。伺った内容をもとにレポート案をまとめました。事実関係やニュアンスにズレがないか、ご確認ください。

💬意見の要約

意見1

申請待ちが長く意欲と自信を削る

デジタル教科書が申請制だと利用まで数ヶ月〜数年かかり、その間に子どもが自分を卑下し不登校や過度な宿題につながることがある。

意見2

人が変わると使えなくなる不安定さ

担任や校長が変わるだけで、使えていたデジタル教科書が使えなくなることがあり、学び方を安心して組み立てられない。

意見3

最初から選べる環境と教員の理解が鍵

読み書きが苦手な子は5%+予備軍もいる前提で、紙/デジタルを学年・科目・単元で使い分けられる状態が大事。教員が普段から使い、つまずき対応も研修で備える。