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💬インタビューレポート

学生

当事者

学校で学習用デジタル機器を使った経験がある児童生徒・学生として、授業中の逸脱利用や現場負担、学習効果の両面からデジタル教科書を捉えている。

回答日2026.3.30 07:57
インタビュー分量71 分 / 1551 文字

💬主な意見

逸脱利用対策は現場任せにしない

授業中のゲーム等は理解不足につながる。アクセス制限等は回避が広まり違法閲覧にもつながり、学校の負担が増えやすい。

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多機能端末より学習専用端末が良い

多機能端末を後から規制するのは難しい。導入時点で機能を絞った端末を選び、目の疲れにくさや書き込みやすさ等に投資したい。

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匿名参加とAI活用は設計次第で効果

匿名投票で国語の感想や社会の事前・事後の理解変化を集め、AIは傾向・変化の分析に限定。先生や親にも見せない匿名性が重要。

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🎤すべての会話ログ

こんにちは。今日は「デジタル教科書を正式に教科書として認めるための法案」について、感じていることや影響を丁寧に伺えればと思います。 この法案は、あなたの生活や立場とどのように関わっていますか?

自分が学習者(児童生徒・学生)

ありがとうございます。学習者として関わっていらっしゃるのですね。 デジタル教科書について、どの程度ご存知ですか?

よく知っている/使ったことがある

使ったことがあるのですね、具体的な実感が聞けそうで助かります。 紙とデジタルを比べたとき、学びやすさはどう変わると思いますか?

場面によって使い分けが良い

使い分けが良い、という感覚なんですね。 デジタル教科書を使うことについて、いちばん気になる懸念や課題は何ですか?

学校運用(準備負担・トラブル・ルール)

学校運用面がいちばん気になるのですね。実際に使う側として、そこが不安になりやすいのは自然だと思います。 運用の中でも、特に「これはハードルだな」と感じるのはどんな点ですか?

学校で学習用のデジタル機器が導入されている経験から、休み時間や授業中に、ルールを破って使われることは絶えないだろうと思う。特に授業中のゲームなどは、授業の不理解にも繋がり本末転倒になる。これらの点を、現場任せにせず、導入段階できちんと対策をする必要があると思う。 なぜなら、学校で対策を行なっても上手くいかず、現場の負担が増すだけになりそうだからだ。学校での対策にはwwwサイトのアクセス制限や許可されていないアプリのダウンロードを禁止するなどがある。しかし、これらの対策は時としてより悪い結果を起こすと思わざるをえない。規制を回避するための手法が生徒間で共有されたり、違法サイトの閲覧(漫画の海賊版サイトなど)や違法ダウンロード(既存のゲームの無料版)に繋がっていた。これらの問題は、学校でデジタル機器が導入されて以降常に取り沙汰されてきたが、学校側と生徒側のイタチごっこになっているように思う。 更には、デジタル教科書が認可された場合、デジタル機器の没収などの処分を簡単には行えなくなるのではないかと思う。つまり、規則に違反した行動があっても、生徒に反省を促し、改心を求めることしかできなくなるのではないかと思う。

かなり具体的なご経験ですね。規制が強まるほど回避方法が広がって、結果として違法サイト閲覧など“より危ない使い方”に流れてしまう、という懸念は重いと思いました。 今お話に出た「授業中のゲーム等の逸脱利用」を減らすために、導入段階の対策として有効だと思うのは、どんなタイプの対策ですか?

最早、多機能のデバイス(パソコンやタブレットなど)を導入して利用上の規制をするのは困難だと考えます。 導入段階で、読書用タブレットのような機能が抑えられたデバイスを選択するのが、現場の負担を考えた上で最良の選択肢だと思います。 また、コストを下げたり、より学習に焦点を当てた機能(目が疲れにくくする機能、書き込みやメモを取りやすくする機能など)の拡充に繋げるべきだと思います。

なるほど、「多機能端末+規制」では限界があるので、最初から“学習に用途を絞った端末”を選ぶ方が現場負担もリスクも下げられる、という考え方ですね。目の疲れにくさや書き込みやすさに投資すべき、という点も筋が通っていると感じました。 そのうえで伺いたいのですが、学習に用途を絞った端末にする場合でも、授業や学習の中で「これは最低限できないと困る」と思う機能はどんなものですか?

機能が多い端末に後から規制をかけるより、最初から“学習に必要な機能に絞った端末”を選ぶ方が現場負担もリスクも下がる、という考え方ですね。目の疲れにくさや書き込みやすさに投資すべき、というのも筋が通っていると思います。 その「機能が抑えられたデバイス」を学校が選ぶとしたら、最低限入っていてほしい機能はどんなものですか?

・長時間使用しても目が疲れにくいこと ・書き込みをしやすいこと ・複数のデジタル教科書を同時に開いておけること ・匿名の投票などで意見を発信できること

ありがとうございます。目の負担軽減や書き込みやすさに加えて、複数教材の同時参照、匿名投票のような授業参加の仕組みまで含めて考えていらっしゃるのですね。 その中で「匿名の投票などで意見を発信できること」があると、授業の中では具体的にどんな場面で役立つと思いますか?

国語の授業では、文章を読んでいる途中や読み終わった後に感想や簡単なお題(人物の心情の推測など)に答える形式が効果的だと思います。また、それらの意見をAIで分析すれば、先生が生徒の感受性や価値観を把握しながら授業ができるようになると思います。 社会の授業では、学習した内容について、授業前・授業後を比べて、理解が深まったのか、より関心を持ったのかを調査できると思います。また、センシティブな内容にも本音で答えられるので、様々な意見があることを実感できるようにするとより良いと思います。

なるほど。国語だと読解途中の短い問いへの回答を集めて可視化できるし、社会だと事前・事後で理解や関心の変化を測れたり、センシティブなテーマでも本音が出やすい、というイメージですね。授業の質を上げる方向でデジタルを捉えていらっしゃるのが伝わってきました。 その「生徒の回答をAIで分析する」運用をする場合に、いちばん気になるリスクや注意点は何ですか?

匿名性の担保は欠かせないと思います。周りの生徒だけでなく、先生や親にも回答を見せないという前提で運用する必要があると思います。 また、傾向や変化などの分析に留め、傾向の分析では少数派が孤立しないように、変化の分析では変化したことをフラットに生徒が受け止められるようにすべきだと思います。

匿名性を前提にしないと本音が出なくなる、ということですね。さらに、分析は傾向・変化にとどめて、少数派が浮き彫りになって傷ついたり、意見の変化が評価対象みたいになったりしないようにする、という配慮もとても重要だと感じました。 学校現場でデジタル教科書を正式に扱うようになったとき、運用面でハードルになりそうなのは何だと思いますか?

授業設計の難しさ

授業設計の難しさがハードルになりそうなんですね。 その「授業設計が難しい」と感じるのは、どんなタイプの授業のときですか?

それぞれの授業に難しさはあるとは思いますが、工夫を恐れなければ、どの授業も今より良いものとなると思います。

ありがとうございます。工夫を恐れなければ、どの授業でも改善の余地がある、という前向きな見立てなんですね。 では最後に伺います。デジタル教科書に関して、制度設計をする人に何か一つ伝えることがあるとしたらそれは何ですか?

現場の負担を減らし、生徒がより意欲的に学習できる制度の設計を目指してほしいです。 負担を減らすということで言えば、トラブルの発生を未然に防ぐということと、現在の業務を効率化することです。いずれはテストや宿題の採点にAIを使えるようにしてほしいと思います。 生徒の学習意欲を引き出すためには、生徒が授業に常に参加できるようにするのが最も効果的だと思います。そのために、全員が意見を発信できることや、生徒の理解を把握して全員が理解できるようにしてほしいです。いずれは生徒の興味や進度に応じてパーソナライズされた授業を取り入れてほしいと思います。

ここまで具体的にお話しいただき、ありがとうございます。現場の負担を減らしつつ、生徒の参加や理解を支える方向で制度を作ってほしい、というメッセージがよく伝わりました。 では、これまでの内容をまとめ、レポートを作成します。

ご協力いただき、ありがとうございました。伺った内容をもとにレポート案をまとめました。内容に違いがないかご確認ください。