💬インタビューレポート
保護者
学校に通う子どもの保護者。子どもに限局性学習症(読み書き障害)があり、授業参加のためにDAISY教科書等のデジタル教材や配慮を学校へ提案・相談した経験がある。
💬主な意見
端末・通信トラブルと端末選択の不便
“充電切れ等で使えない不安がある。ChromebookとiPadで使いやすさが人により違うので、学校が一方に指定すると不便。どの端末でも同等に使え、家でも手軽だとよい。
🎤すべての会話ログ
本日は「デジタル教科書を正式な教科書として認めるための法案」について、感じていることや経験を伺いたいです。率直なお話で大丈夫です。 この法案は、あなたの生活や立場とどのように関わっていますか?
子どもが学校に通っている(保護者)
保護者の立場からのお話、ありがとうございます。お子さんの学校では、デジタル教科書(紙の教科書の内容を端末で見るもの)について、どの程度ご存知ですか?
ある程度知っている
ありがとうございます。では次に、紙とデジタルを比べたとき、学びやすさはどう変わると思いますか?
場面によって使い分けが良い
使い分けが良い、という感覚なんですね。 その「使い分け」が必要だと感じるのは、どんな学習場面のときですか?
読み上げやルビ打ちが必要なとき。特に英語はカタカナルビがほしい
読み上げやルビ、特に英語でのカタカナルビがあると助かる、ということですね。 英語で「カタカナルビがほしい」と感じたのは、どんな場面でしたか?
我が子には(限局性学習症)読み書き障害があり、英語が読めずカタカナルビがないと授業に参加することが難しい。
それは大変さがありますよね。授業に参加したいのに「読めない」ことで置いていかれる感覚は、保護者としても心配が大きいと思います。 いま学校で英語にデジタル教科書を使う場合、お子さんが実際に使えている支援機能はどれですか?
漢字の読みの確認に使用することが多いです。
なるほど、いまは英語というより、漢字の読みの確認でデジタルの支援機能を使う場面が多いのですね。 その「漢字の読みの確認」は、具体的にどんな教科や授業中のどんなタイミングで役に立っていますか?
国語、社会の漢字の読みの確認。DAISY教科書を使ってました。
国語・社会での漢字の読み確認に役立っていて、DAISY教科書も使われていたのですね。お子さんに合う形で学べる工夫をされてきたことが伝わってきます。 ここから伺いたいのですが、デジタル教科書を使うことについて、いちばん気になる懸念や課題は何ですか?
学校運用(準備負担・トラブル・ルール)
学校運用の面がいちばん気になるのですね。実際に使うとなると、現場の負担やトラブル対応が心配になりますよね。 その「学校運用」の中でも、特にハードルになりそうだと感じるのはどのあたりですか?
教員の負担/研修
教員の負担や研修がハードルになりそう、ということですね。保護者として見ていても、先生側の準備や習熟が追いつかないと形だけになってしまいそうで心配になりますよね。 先生の負担が大きいと感じたのは、どんな場面でしたか?
なかなか、導入に至らなかった点です。先生の理解、他の生徒の方の理解が浸透していないのが現状です
導入がなかなか進まず、先生側の理解や、周りの生徒さん側の理解がまだ浸透していない実感があるのですね。 学校で「理解が浸透していない」と感じるのは、どんな場面のときですか?
読み書き障害の理解がまずないので、例えば、DAISY教科書等を提案したときに、否定的な事を言われると、浸透していないと感じます。
それはつらい経験でしたね。必要な支援の提案に対して否定的に言われると、「この子の困りごとが伝わっていない」と感じてしまうと思います。 そのとき学校側から出てきた「否定的な言い方」は、どういった趣旨のものでしたか?
DAISY教科書を使わせてほしいと伝えても、要らないと思うと言われたり、テストにひらがな回答○にしてもらっても、点数が変わっていないと(配慮しても意味がない。)と言われた時です。
それはかなり苦しいですね…。必要な支援を求めているのに「要らない」と言われたり、配慮の意義そのものを否定されるように受け取れる言葉が返ってくると、相談する気力も削られてしまうと思います。 そのようなやり取りがあった後、デジタル教科書やDAISYの利用について、学校としての対応はどうなりましたか?
その年は1年間諦めて、我慢しました。その後も色々ありました。
1年間諦めて我慢されたのですね…。保護者として、必要性を感じているのに通らない状況は本当に消耗すると思います。 その後「色々ありました」とのことですが、デジタル教科書やDAISYなど“教材のデジタル利用”に関して、学校とのやり取りで起きたことはどんな方向の話でしたか?
最後は教頭先生から、周知していただき使えるようになりました。
教頭先生が周知してくださって、最終的には使えるようになったのですね。動いた結果が形になったのは、とても大きいことだと思います。 教頭先生が周知して「使えるようになった」とき、学校の中では具体的に何が変わりましたか?
変わっていないと思います。
周知して使えるようにはなったけれど、学校全体としては変化を感じにくいのですね。 「変わっていない」と感じるのは、どんな点ですか?
次の質問に進む
承知しました。では次に伺います。 学校現場でデジタル教科書を正式に扱うようになったとき、運用面でハードルになりそうなのは何だと思いますか?
端末・通信トラブル対応
端末や通信トラブル対応がハードルになりそう、ということですね。授業が止まったり、子どもが取り残されたりしそうで不安になりますよね。 端末・通信トラブルで「こういうことが起きそう」と思うのは、どんな場面ですか?
充電がなくなったりすると使えないし、ChromebookとiPad人により使いやすさが、違うのでどちらか一方に学校が指定してしまうと、反対のを使いたい時は不便
充電切れで使えなくなる心配や、端末(Chromebook / iPad)の相性が人によって違うのに、学校指定で選べないと不便になる、ということですね。 もし法案が進んでデジタル教科書が「正式な教科書」になったとき、制度設計をする人に伝えたいことがあるとしたら、どんな内容になりますか?
ChromebookでもiPadでも同じように使えるといいなと思います。そして、家でも手軽に使えるといいなと感じます
ありがとうございます。端末の相性や家庭での使いやすさまで含めて考えると、「どの端末でも同等に使える設計」と「家でも無理なく使える環境」が大事、ということですね。 ここまで伺った内容をまとめ、レポートを作成します。追加で伝えておきたい点があれば、今のうちに一言だけでも大丈夫です。
お時間を割いてお話しくださり、ありがとうございました。伺った内容をもとにレポート案をまとめました。内容に抜けや違いがないか、ご確認ください。