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💬インタビューレポート

支援に関心

デジタルツールを日常的に使い、ディスレクシア等の読み書き困難のある子にとってデジタル教科書が重要な支援になる点を理解している立場。制度は賛成しつつ、現場運用(持ち帰り・充電・負担)の未整備を問題視している。

回答日2026.4.29 18:11
インタビュー分量20 分 / 2667 文字

💬主な意見

二重持ちの健康被害を軸に提言したい

紙とタブレットの毎日持ち歩きが固定化し、ランドセル症候群や不登校にもつながり得る。健康・安全の論点として前に出したい。

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学校保管・学校充電を原則にする

毎日持ち帰り+家庭充電が二重負担の原因。平常時は学校保管、宿題等が必要な日だけ持ち帰りにし、充電保管庫整備を必須にしたい。

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国費で付帯設備整備、実態は簡易指標で確認

端末配布は国策なので充電保管庫も国費(Next GIGA補助金に明記)が筋。確認は設置有無と週あたり持ち帰り頻度で可視化し、負担増を避ける。

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本日は、「デジタル教科書を正式な教科書として認めるための法案」について、感じていることやご経験を伺いたいです。差し支えない範囲で、率直にお話しください。 この法案は、あなたの生活や立場とどのように関わっていますか?

私はデジタルツールなしでは生きられないタイプの人間であり、ディスレクシアや読み書き困難のある子どもたちにとってデジタル教科書が不可欠な支援ツールであることはよく理解しています。そのうえで、この法案には以下の未解決問題が残ったまま正式化だけ先行することへの懸念があります。 ①費用負担の自治体格差:小中は無償化方針でも、高校では端末購入が保護者負担となり、高校無償化の恩恵が実質的に相殺されているケースがある。自治体によって補助額も格差が大きい。 ②重量二重負担の未解決:紙との併用期間中、タブレット+紙教科書の両方を毎日持ち歩かせる運用が固定化されている。ランドセル症候群(肩・腰・背中の痛み、不登校の原因にまでなっている)への対応なく導入を拡大することへの懸念。 ③運用指針の不在:学校内保管か毎日持ち帰りか、充電義務の扱いなどが自治体・学校任せになっており、制度の正式化とセットで最低基準が示されるべき。 法案に反対するのではなく、これらの運用問題を附帯条件・ガイドラインとして明示することを求めたい。どのような形で政策提言に反映できるか意見を聞かせてほしい。

とても整理されたご指摘ですし、「正式化に賛成しつつ運用条件をセットで明示してほしい」という立場は、政策側にも届きやすい論点だと思います。 いま挙げてくださった3点のうち、政策提言として最初に前に出すなら、どれを柱にしたい感覚に近いですか?

「重量二重負担」かな。一番具体的で数値化できるし、身体的実害として子どもの健康・安全に直結する論点だから、反論されにくい。費用格差は重要だけど「自治体の問題」と逃げられる余地があるし、運用指針は抽象的すぎて刺さりにくい。 重量を柱にして、「だから運用指針(学校保管の原則化)が必要で、それが費用格差解消にもつながる」という順序で展開すると三つが一本の線でつながる気がする。

筋の通った組み立てだと思います。 「重量二重負担」を政策提言の柱にする場合、現場で“二重負担が固定化される”のは、具体的にどんな運用が原因になっていることが多いと見ていますか?

「毎日持ち帰り+家庭充電義務」の組み合わせが一番の原因。 学校に置いていけない理由として「充電できない」があって、充電できない理由が「学校に充電設備がない」で、充電設備がない理由が「GIGAスクールの整備仕様に充電保管庫が含まれていなかった」という構造的な問題がある。つまり端末だけ配って充電インフラを整備しなかった設計ミスが、毎日持ち帰りを事実上強制している。 加えて「置き勉」は2018年に文科省が認める通達を出しているのに、タブレットはその対象として明示されていないため、現場が「置いていっていいのか」の判断を各自でやっている状態。制度の空白が現場の混乱を生んでいる。

かなり構造がはっきりしていますね。現場で「毎日持ち帰り+家庭充電」に寄ってしまう背景が、設備仕様や通知の“空白”と結びついているという整理は、提言として強いと思います。 いまのお話の中で確認したいのですが、「毎日持ち帰り+家庭充電」が原因で、実際に子どもの体調面(肩・腰の痛み等)や登校状況に影響が出た具体例は、どのあたりで見聞きされていますか?

これ https://www.shinko-keirin.co.jp/shinko/pittarinavi/20220309-01/

共有ありがとうございます。この記事の中で挙げられている事例のうち、あなたが「政策提言にそのまま使える」と感じたのは、どの部分ですか?

ランドセル症候群として医学的に問題化されており、調査では3.5人に1人が通学時に身体の痛みを訴えている。また重さによる不登校事例も報告されている。文科省の置き勉通達(2018年)がタブレットに適用されていないことが構造的な原因の一つ

挙げてくださった「3.5人に1人が痛みを訴える」「重さが不登校につながり得る」という点は、“健康・安全”として行政が動きやすい根拠になりそうですね。 この論点を法案に紐づけて提言するなら、学校側に求める最低基準としては「端末は原則、学校内で保管・充電できる体制を整える」を中心に据える形が考えられます。 そこで伺いたいのですが、あなたが想定する「学校保管の原則化」は、どの範囲までを最低基準として求めたいですか?

家庭学習が必要な日だけ持ち帰り可

ありがとうございます。かなり実務に落ちる基準ですね。 その「家庭学習が必要な日」を、学校側が判断して持ち帰りを指示する運用にするとして、持ち帰りが必要になるのはどんなケースを想定していますか?

「宿題や課題でタブレット上のアプリを使う必要がある日」「長期休暇前後」「感染症等による学級閉鎖・臨時休校の際」あたりが現実的なケースです。 逆に言うと、「毎日持ち帰り」が正当化されるのはオンライン授業対応の緊急時だけで、それ以外の平常時は学校保管が原則で十分成立する。コロナ禍での緊急整備という経緯がそのまま平常運転になってしまったのが問題の本質なので、「緊急時対応と平常時運用を分けて設計し直す」という言い方をすると提言として整理されやすい。

整理がとても明快です。「平常時は学校保管を原則、必要な日だけ持ち帰り」「緊急時(学級閉鎖・臨時休校等)だけ毎日持ち帰りがあり得る」という二層設計にすると、現場も説明しやすくなりそうですね。 ここで一点だけ伺いたいのですが、その“平常時は学校保管を原則”を実現するために、国が最低限示すべき条件としては「学校での充電環境(充電保管庫など)の整備」を必須にするイメージでしょうか?

そうです。充電保管庫の整備を必須条件とするイメージ

了解しました。充電保管庫を“必須条件”として位置づけることで、平常時の学校保管が現実に回り、結果的に「紙+端末の毎日持ち歩き」も減らせる、という筋立てですね。 では確認ですが、その「充電保管庫の整備を必須」にする場合、整備の費用負担は国・自治体・学校のどこが担う設計が現実的だとお考えですか?

勿論国。そもそもGIGAスクール構想は国が主導して端末を配った国策なので、その運用インフラを自治体や学校に押し付けるのは筋が通らない。充電保管庫は端末整備の「付帯設備」であって、端末本体と同じく国費で賄うべきものである。国が、既存のNext GIGA補助金の対象に充電保管庫を明示的に含める形が現実的

筋の通ったご提案だと思います。国策として端末を配備した以上、運用インフラ(充電保管庫)も国が「付帯設備」として面倒を見るべき、という理屈は政策側にも説明しやすいですし、自治体格差の論点にもつながります。 ここまでの設計だと、「紙+端末の二重持ち」を減らすための“国が示す最低基準”として、充電保管庫整備が核になりますが、その最低基準に『学校保管を原則とする』という運用ルールもセットで書き込む必要が出てきそうです。 その運用ルールを国が示す際に、例外として認める「持ち帰り」の条件は、どのくらい明確に列挙しておくのがよいと感じますか?

「例外として認める持ち帰り条件をどのくらい明確に列挙するか」という問いへの答えは、「ある程度明確にリスト化するが、学校現場の裁量も残す」が現実的だと思います。 具体的には「宿題・課題でタブレット使用が必要な日」「臨時休校・学級閉鎖時」「長期休暇期間」の三つを国が最低限明示して、それ以外の判断は学校に委ねる形。全部列挙しようとすると現場の実情に合わない硬直したルールになるし、全部現場任せにすると今の「なんとなく毎日持ち帰り」が続く。

バランスの取り方が現実的ですね。「最低限の例外は国が明示しつつ、それ以外は学校裁量」という形なら、硬直化も避けつつ“毎日持ち帰りが常態化”も止めやすいと思います。 次に伺いたいのですが、その運用を国が示すとき、学校側が守れているかどうかを確認する仕組み(例えば自治体の点検や報告など)は必要だと感じますか?

Claudeが返答しました: 点検・報告の仕組みは必要だと思います。ただ「新たな報告義務を学校に課す」形にすると教員の負担増になって本末転倒なので、既存の学校評価や教育委員会の指導・助言の仕組みに乗せる形が現実的です。 点検・報告の仕組みは必要だと思います。ただ「新たな報告義務を学校に課す」形にすると教員の負担増になって本末転倒なので、既存の学校評価や教育委員会の指導・助言の仕組みに乗せる形が現実的です。 要するに「新しい監視体制を作るな、今ある仕組みの中に運用ルールの確認項目を追加する」という方向です。

おっしゃる通りですね。運用の実効性は担保したい一方で、学校に新たな事務負担を積み増すと、現場が疲弊して目的(子どもの負担軽減)から外れてしまう——なので「既存の学校評価や教育委員会の枠組みに確認項目として組み込む」という設計は筋が良いと思います。 では一点だけ伺います。既存の枠組みに乗せるとして、確認項目は「どのような指標」だと、現場の負担を増やし過ぎずに実態を把握できると思いますか?

「充電保管庫の設置有無」と「端末の平均持ち帰り頻度(週あたり)」。前者はYes/Noで答えられる、後者は既存の学校実態調査に一項目追加するだけで取れる。複雑な指標にすると現場が答えられなくなるし、この二つが揃えば「設備があるのに毎日持ち帰らせている学校」が可視化されて自然に改善圧力になります。

とても実務的で、かつ“改善につながる可視化”になっていますね。 - 「充電保管庫の設置有無」=インフラ整備の達成状況 - 「平均持ち帰り頻度(週あたり)」=運用が目的(負担軽減)に沿っているか この2つなら、学校側の追加負担も最小限にしつつ、自治体間・学校間の差も把握できますし、「設備はあるのに毎日持ち帰り」のようなズレも見つけやすいと思います。 次に伺いたいのですが、紙の教科書とデジタル教科書を比べたとき、学びやすさはどう変わると思いますか?

場面によって使い分けが良い

使い分けが良い、という感覚なのですね。 その「使い分け」が特に効くのは、どんな学習場面ですか?

音声・動画・図形の動きなど、紙では表現できないコンテンツはデジタルが明らかに優位。一方、長文を熟読する・書いて覚える・ページをめくって前後を参照するような場面は紙が優位。また読み書きに困難のある子にとってはデジタルの読み上げ機能が紙では代替できない支援になる。「場面によって使い分け」を選んだ理由については、自分自身デジタルがなければ生きられないタイプだが、だからこそ全員に同じ道具を強制することへの違和感があるためである。

具体的な整理をありがとうございます。デジタルの強み(音声・動画・動的な図形、読み上げ等の支援)と、紙の強み(長文の熟読、書いて覚える、前後参照のしやすさ)が場面ごとに違う、という見立てですね。「全員に同じ道具を強制することへの違和感」という感覚もよく伝わりました。 その前提で伺いたいのですが、学校が“紙とデジタルの併用”を進めるとき、児童生徒が自分に合う形を選べるようにするには、どんな決め方(本人の希望、教員の判断、保護者の申出等)が現実的だと思いますか?

「全部か」という感覚は正しいです。本人希望・教員判断・保護者申出の三つ全部が機能するのが理想ですが、それを言うと「理想論」になる。 現実的な答えとしては「本人・保護者の申出を原則として認める、教員はそれを覆せない」が一番シンプルで強い。理由は、障害や特性は本人と保護者が一番わかっているのに、教員の判断が優先されると「先生が認めてくれない」という現状の繰り返しになるから。ディスレクシアの子の親が「申請待ち・先生の裁量で使えたり使えなかったり」と言っていたあの意見が、まさにその問題を指しています。

現実の運用を踏まえた整理ですね。「本人・保護者の申出を原則として認め、教員判断で覆せない」という形にすると、支援が“先生次第”になりにくい、ということだと理解しました。 そのルールを制度として回すときに確認したいのですが、「申出」を学校が受け付ける際、診断書のような正式書類は必須にすべきだとお考えですか?

インタビューを終了する

承知しました。ここでインタビューは終了します。 これまで伺った内容をまとめ、レポートを作成します。

お時間をいただき、ありがとうございました。伺った内容をもとにレポート案をまとめました。ご確認ください。