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💬インタビューレポート

一般市民

一般の立場から法案を見ており、規制の予見可能性の低さや、省庁縦割りによるルール整備の遅さ、税制支援が大企業に偏りやすい点を懸念している。Web3(ステーブルコイン等)の規制例も踏まえて意見を述べた。

回答日2026.5.21 14:06
インタビュー分量34 分 / 1435 文字

💬主な意見

規制の接続で予見可能性が落ち、移行が遅い

全面禁止がなくても業法・許認可・データ/著作権/安全規制に後から接続され、実証→商用化や国内→海外展開が遅れやすい。

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インシデントのたび規制が重くなり海外に出やすい

ステーブルコイン等は利用者保護の合理性はあるが、事故のたび要件が積み上がり、国内でWeb3事業を作るより海外先行の動機が強まる。

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税制・認定は大企業偏重になりやすい運用が懸念

法人税控除は赤字スタートアップに効きにくく投資純増より前倒し等になりがち。政府認定依存も制度対応力の高い大企業に偏りやすい。

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🎤すべての会話ログ

本日は、AIや半導体など国が重要と考える技術の研究を支援するための法案(産業技術力強化法の一部改正)について、率直なお考えを伺えればと思います。まず、この法案との関わり方として、あなたに最も近いものはどれですか?

その他

ありがとうございます。「その他」ですと、差し支えなければ、どういった立場・関わり方がいちばん近いでしょうか?

一般人

ありがとうございます。では今回の法案について、現時点でどの程度ご存知ですか?

聞いたことはある

ありがとうございます。念のため1文で要約すると、AIや半導体など6つの先端技術を国が重点分野に指定し、認められた研究計画には税額控除(最大50%)などで支援する法案です。 この法案を全体として、どう評価しますか?

どちらともいえない

ありがとうございます。「どちらともいえない」と感じるにあたって、いちばん大きいポイントはどのあたりですか?

支援して産業が伸びるよりも、日本の規制が強すぎて伸びなくなる方が大きくそちらから変えてほしいから

規制の影響が大きいと感じていて、まずそこを変えてほしいというお気持ちなのですね。 その「日本の規制が強すぎる」と感じるのは、どんな分野や場面の規制をイメージしていますか?

最先端技術に対して明示的な全面禁止は少ないが、既存の業法・許認可・データ規制・著作権・安全規制に後から接続されるため、事業者の予見可能性が低い。結果として、実証から商用化、国内展開からグローバル展開への移行が遅くなる。

なるほど、明示的に禁止されていなくても、後から業法や許認可、データ・著作権・安全規制に接続されていくことで予見可能性が下がり、実証から商用化までの移行が遅れる、という感覚なのですね。 その「予見可能性が低い」と感じた具体的な出来事や事例があれば、差し支えない範囲で教えてください。

ステーブルコインなどでは、銀行・資金移動業者・信託会社などを発行者とする規制枠組みを導入し、仲介者登録や本人確認を求める制度にしている。この種の規制は利用者保護としては合理性がある。しかしイノベーション側から見ると、ハッキング・破綻・詐欺が起きるたびに、登録・分別管理・システムリスク管理・AML・広告・トークン審査が重くなる。結果として、国内でWeb3事業を作るより、海外で先に展開するインセンティブが出る。

具体例ありがとうございます。利用者保護としての合理性は理解しつつも、インシデントのたびに要件が積み上がって、結果的に国内での事業化インセンティブが弱まる、という見立てなのですね。 この法案には「規制のサンドボックスを使いやすくして、実証しながらルール整備を早める」という要素もありますが、そうした仕組みがあってもなお「ここが弱い/足りない」と感じる点はどこですか?

規制制定過程の複雑性が足を引っ張っている。AIは内閣府、著作権は文化庁、医療AIは厚労省・PMDA、金融AIは金融庁、ドローン・自動運転は国交省・警察庁、データは個人情報保護委員会が絡む。省庁横断で技術単位のルールを作るのが遅い。

おっしゃる通り、技術ごとに所管が割れていて省庁横断の意思決定が遅れる、というボトルネックが大きいのですね。 ここから少し話題を移して、これまでの研究開発税制(研究開発費の税額控除など)は、全体としてどう評価していますか?

どちらとも言えない

ありがとうございます。 「どちらとも言えない」と感じるのは、研究開発税制のどんな点が引っかかっているからですか?

研究開発税制は、民間R&Dの外部性と不確実性を補正する政策として正当性があり、R&D支出額を増やす効果も一定程度期待できる。しかし、日本の制度は法人税額控除であるため、黒字の大企業・既存製造業に効果が偏りやすく、赤字スタートアップや長期ディープテックには効きにくい。したがって、一般型を漫然と拡大するのではなく、追加投資、戦略技術、産学連携、スタートアップ、国内研究拠点形成に重点化すべきである。

整理すると、研究開発税制そのものの政策的な意義はある一方で、法人税の税額控除だと黒字の大企業に偏りやすく、赤字のスタートアップやディープテックには効きにくい、という見立てなのですね。 今回の改正によって、新たな研究投資は進むと思いますか?

進むと思わない

ありがとうございます。 「進むと思わない」と感じる背景として、どのあたりがいちばん効いてくると思いますか?

法人税額控除である以上、赤字スタートアップや長期ディープテックには効きにくく、純粋な新規投資よりも、既存計画の前倒し・国内回帰・対象領域への組み替えが中心になる。 本当に新規投資を増やすには、税制に加えて、還付型控除、補助金、政府調達、規制サンドボックス、データ利用ルール、標準化支援を接続する必要がある。

ご見解、とても明確です。税額控除の性質上、純増というより「前倒し・組み替え」になりやすく、スタートアップや長期ディープテックには届きにくい、ということですね。 今回の法案で、あなたが特に気になっている点は何ですか?

「重点産業技術」と「研究開発計画」を政府が認定する構造

ありがとうございます。政府が「重点産業技術」や「研究開発計画」を認定する構造に関して、特にいちばん気になっているのはどのあたりですか?

税制支援が「研究開発をしたか」ではなく、「政府が重点技術・計画として認めたか」に強く依存する。結果、この法案は、研究開発投資を増やす可能性はあるが、政府認定・省令基準・主務大臣確認に依存するため、制度対応能力の高い既存大企業に偏り、スタートアップや未成熟な破壊的技術を取りこぼす危険がある。

懸念点がはっきりしていますね。支援の鍵が「研究開発の実態」より「政府の認定」に寄ってしまうことで、制度対応力のある大企業に偏り、スタートアップや破壊的技術が取りこぼされる、ということですね。 もしこの「認定」を続ける前提だとして、取りこぼしを減らすには認定の運用をどう設計するのがよいと思いますか?

認定運用では、「早期企業化」を短期売上ではなく、企業化に向けた技術的不確実性の低減、標準化、規制適合、重要知財形成、データ・人材・基盤形成まで含む概念として解釈し、短期実装枠とは別に長期探索・基盤技術枠を設けるべきである。審査は個別案件の成功確率ではなくポートフォリオで行い、失敗を罰するのではなく、仮説検証と学習を評価する運用に変える必要がある。

ありがとうございます。短期の売上・実装だけでなく、不確実性低減や標準化・規制適合、重要知財、データや人材・基盤までを「企業化」に含めて捉え、長期探索の枠も別立てにする。さらに個別案件の当たり外れではなくポートフォリオで見て、失敗そのものではなく仮説検証と学習を評価する——という設計が必要、ということですね。 最後に、この制度を設計する人に、何か一つ伝えるとしたらそれは何ですか?

破壊的研究は、最初から事業計画が美しいものではありません。 重要なのは、短期に売れるかではなく、成功すれば産業構造を変える不確実性を、次の段階まで下げられるかです。

おっしゃる通りで、破壊的な研究ほど最初から“整った事業計画”にはなりにくく、評価軸を短期売上に寄せすぎると芽が摘まれやすい、というご指摘ですね。 その点が制度設計に反映された場合、この法案全体の評価はご自身の中でどう変わりそうですか?

「早期企業化」を短期売上ではなく不可逆的学習として運用するなら、この法案は単なる大企業向け戦略R&D税制から、長期・基礎寄り・破壊的研究も含む国家的R&Dポートフォリオ政策に近づく。ただし、赤字スタートアップへの効きにくさ、政府認定の裁量、規制実装の弱さが残るため、追加措置が必要

ありがとうございます。「早期企業化」を“短期売上”ではなく不可逆的な学習(不確実性の低減)として運用できれば、制度の性格が大企業中心の税制から、長期・基礎寄りや破壊的研究も含む国家的なR&Dポートフォリオに近づく、という見立てですね。一方で、赤字スタートアップに効きにくい点、政府認定の裁量、規制実装の弱さは残り、追加措置が必要ということもよく分かりました。 ここまでで主な論点は十分伺えましたので、これまでの内容をまとめ、レポートを作成します。

お時間を割いて率直なお考えを共有いただき、ありがとうございました。伺った内容を以下に要約しました。ご認識とずれていないかご確認ください。

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