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💬インタビューレポート

教員養成教員

期待専門家

教員養成に関わる大学教員として、デジタル教科書の利用経験があり、制度設計と現場接続(教育実習等)の観点から課題と改善方向を述べた。

回答日2026.3.28 10:48
インタビュー分量77 分 / 1482 文字

💬主な意見

教員養成の学生も支援対象にしてほしい

児童生徒は無償配付の可能性がある一方、教員養成課程の大学生は対象外で有料調達が必要。実践的学修に影響するため制度の「バグ」修正を期待。

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提供形態はオフライン理想、最低限は学内・実習先でオンライン

個人端末へインストールしてオフライン利用できるのがベスト。難しい場合でも大学と実習先の学校ネットワークでオンライン利用できる環境は必要。

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制度・財源の壁と、関係者ヒアリングの重要性

実現のハードルは法令等の制度上の制限と、教科書会社への対価を含む国家予算等の財源確保。ボトルネック特定は関係者への早急なヒアリングが重要。

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🎤すべての会話ログ

本日は、「学校においてデジタルを含む教科書を使えるようにする法律案」について、感じていることや影響を伺います。答えにくいものは飛ばして大丈夫です。 この「デジタルを含む教科書を正式な教科書として認める」法案は、あなたの生活や立場とどのように関わっていますか?

教育関係の仕事/経験がある

教育関係のご経験があるのですね。差し支えなければ、そのご経験はどの立場に近いですか?

教員養成に関わる大学の教員

大学で教員養成に関わっておられるのですね。現場と制度の両方に接点がありそうで、とても参考になります。 デジタル教科書について、どの程度ご存知ですか?

よく知っている/使ったことがある

実際に使われたご経験があるのですね。 紙とデジタルを比べたとき、学びやすさはどう変わると思いますか?

場面によって使い分けが良い

使い分けが良い、という感覚なのですね。 その「使い分け」が特に効くと感じるのは、どんな学習場面ですか?

次の質問に進む

承知しました。では次に進めます。 デジタル教科書を使うことについて、気になる懸念や課題は何ですか?

デジタル教科書が正式な教科書として取り扱われることになった場合、「義務教育教科書無償給与制度」に則り、国・公・私立の小学校・中学校・特別支援学校の児童・生徒にデジタル教科書が無料で配付され得ると認識しています。また、「高等学校等就学支援金制度」により、高等学校・高等専門学校の生徒・学生に対しても実質、無料で配付され得るものと認識しています。一方、現行の制度では、小学校・中学校・特別支援学校・高等学校・高等専門学校で教員として教職に就くことを希望する、教員養成課程で学ぶ大学生に対しては、デジタル教科書を含め、教科書自体、無料配付の対象外と認識しています。教育実習とも関連した、教員養成課程における実践的な学修の機会に「みらいの先生」が、デジタル教科書を含む教科書を有料で調達しなければならない現在の状況には、教員養成の制度に課題があると感じています。本法案の成立に向け、関連した制度に含まれる「システムのバグ」も修正されることを期待します。

とても具体的な制度上の論点ですね。教員を目指す大学生が、学校現場で使われる(可能性の高い)デジタル教科書にアクセスしにくいのは、養成と現場の接続という点でギャップになり得る、というご指摘だと受け取りました。 その「大学の教員養成課程の学生にも、デジタル教科書を(無償または低負担で)使えるようにする」ことについて、実現するとしたらどんな提供の形が現実的だと思いますか?

デジタル教科書を個人のデバイス等にインストールできて、オフラインでも使用できることがベストと考えますが、現実的に様々な理由でそれが困難な場合でも、最低限、所属する大学の通信環境下、及び、小学校・中学校・特別支援学校・高等学校・高等専門学校等での通信環境下で、オンラインで使用できる環境は必要と考えます。可能であれば、自宅等、前述の限定された通信環境以外の場所でもオンライン使用できるのであればベターと思いますが、様々な理由でそれが困難である場合には、可能な範囲でということになることと存じます。

ありがとうございます。オフライン利用が理想で、難しい場合でも大学と実習先(学校)のネットワーク内でオンライン利用できる最低ラインは確保したい、という整理ですね。 その「最低限として必要」とおっしゃった“大学の通信環境下/実習先の学校の通信環境下でオンライン使用できる”を実現するうえで、いま想定されるいちばん大きなハードルは何だと思いますか?

法令等の制度上の制限と、デジタル教科書等の教科書(紙媒体も含む)を使用するに当たって必要となる、教科書会社様に対する国家予算等による財源の確保が大きなハードルになると考えます。

制度上の制限と、財源(教科書会社への対価を含む)という2点が大きい、という見立てなのですね。教員養成側から見ると、現場での無償給与の枠外にいる学生にどうアクセスを保障するかは、まさに制度設計の課題だと感じました。 その「制度上の制限」について、どのあたりのルールがいちばんネックになりそうですか?

「その「制度上の制限」について、どのあたりのルールがいちばんネックになりそうですか?」 これにつきましては、教科書会社様、教員養成課程を持つ大学、その他、教育行政機関等に、ヒアリングをして、現実的に可能で有効な解決策等を早急に立案する必要があると考えます。

ありがとうございます。いまの段階では、現行ルールのどこがボトルネックかは関係者ヒアリングで特定し、早急に実務的な解決策を立てる必要がある、ということですね。 では少し視点を「法案を動かす側へのメッセージ」に寄せて伺います。 デジタル教科書に関して、制度設計をする人に何か一つ伝えることがあるとしたら、それは何ですか?

デジタル教科書を使用する対象者として、小学校・中学校・特別支援学校・高等学校・高等専門学校等の児童・生徒・学生・教諭だけでなく、教員の養成・採用・研修も見据え、「みらいの時間軸」も考慮した、大学の教員養成課程に在籍する学生(みらいの先生)をも対象とした包括的な制度設計を大切にお取り計らいいただければと期待いたします。包括的な制度設計の範疇には、デジタル教科書として、「教師用指導書」も含めた、指導する立場の教師、及び、大学の教員養成課程に在籍する学生(みらいの先生)に対する支援が含まれることもご考慮いただけましたら幸いに存じます。

お話の軸が一貫していて、とても示唆が大きいです。児童生徒への配付だけで制度を閉じず、教員の養成・採用・研修までつないで「みらいの時間軸」で設計してほしい、さらに教師用指導書も含めて支援対象に入れてほしい、というご提案ですね。 最後に、運用面について1点だけ伺わせてください。 学校現場でデジタル教科書を正式に扱うようになったとき、運用面でハードルになりそうなのは何だと思いますか?

「教員の負担/研修」「授業設計の難しさ」「端末・通信トラブル対応」「個人情報・端末管理」は、ハードルにならないとは考えませんが、学校現場でデジタル教科書を「正式に扱う」ようになったとき、これに対応して新規に必要になる可能性がある「学校のルール作り」で何が必要になるのかは気になります。

ご懸念が「ゼロではないが、特に“正式化”に伴って新たに必要になるルール作りが気になる」ということですね。 その「学校のルール作り」では、どんな種類のルールが新たに必要になりそうだと感じますか?

「その「学校のルール作り」では、どんな種類のルールが新たに必要になりそうだと感じますか?」 これは、学校現場で教育に当たられている学校教員、及び、それを支える各自治体の教育委員会などにヒアリングをして、現場から直接、考えを拾うことが重要と思います。

ありがとうございます。現場の実態に即したルールにするには、学校教員や教育委員会へのヒアリングで“現場の声を直接拾うこと”が重要、というお考えですね。 ここまで一通り主要論点を伺えましたので、これまでの内容をまとめ、レポートを作成します。

本日は貴重なお話をありがとうございました。伺った内容をもとに、要約レポート案を作成しました。ご確認ください。