みらい議会みらい議会

💬インタビューレポート

自治体職員

懸念事業者

自治体・地域の立場で学校現場の運用や端末配備(1人1台端末)の影響を見ており、デジタル教科書正式化が現場に与える負担や子どもへの影響に関心を持つ。

回答日2026.4.6 22:46
インタビュー分量29 分 / 1012 文字

💬主な意見

紙と関わる時間も残したい

“子どもが皆デジタルに向くわけではなく、子どもの時期こそ紙の媒体とゆっくり関わる機会が必要だと思う。

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1人1台端末で先生の対話が削られている

“端末の持ち帰りや低学年の管理が難しく、先生が対応に追われて子どもとの対話や関わりが減っている印象がある。

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検索アラートが思考の自由を狭める懸念

“検索ワード次第で聞き取りが入り、子どもがマイナス感情を持つことに悪い印象を持つなど、思考の自由が損なわれると感じる。

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🎤すべての会話ログ

本日は、「デジタル教科書を正式な教科書として認めるための法案」について、率直なお考えを伺えればと思います。差し支えない範囲で大丈夫です。 この法案は、あなたの生活や立場とどのように関わっていますか?

自治体・地域の立場で関心がある

自治体・地域の立場で見ておられるのですね。ありがとうございます。 この法案が成立して、デジタルを含む教科書が「正式な教科書」になった場合、自治体としていちばん影響が大きいと感じるのはどの部分ですか?

すべての子どもがデジタルに向いているというわけではありません。特に現代は大人になったらデジタルに触れずに過ごすことは難しい。子どもの時にこそデジタルではなく紙の媒体とゆっくり関わる機会が必要だと思います。

紙の媒体と「ゆっくり関わる機会」を大事にしたい、というお考えなのですね。 自治体として、その「紙の媒体とゆっくり関わる機会」が減ってしまうと感じるのは、どんな場面でしょうか?

すでに1人1台端末の弊害がたくさん出ています。先生たちは対応に追われ、本来必要な子どもたちとの対話や関わりが削られている印象です。

先生方が端末対応に追われて、子どもとの対話や関わりが削られている――そこに強い問題意識があるのですね。 自治体の立場から見て、「端末対応に追われている」と感じるのは、具体的にはどんな対応が増えている時でしょうか?

自宅に持ち帰ることで今までならデジタルに触れる必要のなかった家庭や学齢の子どもたちがデジタルの刺激を受けています。また低学年には管理も難しく、先生たちが対応する場面が増えています

家庭に端末を持ち帰ることで、これまでデジタルに触れてこなかったご家庭や低学年の子にも刺激が増え、さらに低学年では管理が難しくて先生の対応が増えている、ということですね。 その「家庭で増えるデジタルの刺激」について、自治体として特に影響が出ていると感じるのはどんな種類の刺激でしょうか?

ネットやSNSの刺激。 また子どもたちが検索するワードに寄っては、アラートがあり、子どもたちの思考が管理され始めています

ネットやSNSの刺激に加えて、検索ワードへのアラートで「子どもの思考が管理され始めている」という感覚もあるのですね。 その「検索ワードへのアラート」について、自治体側で特に問題だと感じるのはどんな点でしょうか?

自治体では問題視してないのでは?むしろ有益だと思っているのではないでしょうか? これは自治体に携わっていて個人的に疑問に思っていることです。

自治体としては有益と捉えがちかもしれない一方で、ご自身としては疑問がある、ということですね。 その疑問としていちばん大きいのは、「アラートがあることで子どもたちにどんな影響が出る」と感じている点でしょうか?

子どもたちはマイナスの感情を持つ自由を阻害されていると感じます。検索ワードによっては教育委員会や管理職からの聞き取りがあるからです。

マイナスの感情を持つ自由が阻害されてしまう、という懸念なのですね。さらに、検索ワードによって教育委員会や管理職から聞き取りが入ることで、子ども側が萎縮してしまう感じもありそうです。 その「聞き取り」が入ることで、子どもたちにどんな反応や変化が起きていると感じますか?

マイナスの感情は時には命の危険がありますが、思考は自由で守られるべき領域かと思います。子どもたちはマイナスの感情を持つことに悪い印象を持ってしまいます

思考は本来守られるべき領域なのに、聞き取りが入ることで「マイナスの感情=悪いこと」という印象が子どもに残ってしまう、という問題意識なのですね。 この法案でデジタル教科書が「正式な教科書」になった場合、自治体としては端末の持ち帰りや利用を、今より広げる方向になると思いますか?

現場をみる限りは無理ではないかと思います。人員の確保、学校の仕組みや学習の見直し、まずはそちらにお金も時間も使うのが先ではないかと思います。デジタル教科書が実用されるにはまずは学校の根本的な課題をクリアする必要があるかと思います

現場感としては、端末の持ち帰りや利用を今以上に広げるのは難しくて、まず人員確保や学校の仕組み・学習の見直しが先、という優先順位なのですね。 その「学校の根本的な課題」の中で、デジタル教科書の実用より先にクリアすべきだと感じるのは、どのあたりですか?

多様な子どもたちや家族への対応のために20人学級は必須かと思います。

20人学級が必須だ、という問題意識なのですね。多様な子どもや家庭への対応を考えると、まず人的体制を厚くすることが前提になる、ということだと受け取りました。 20人学級が実現すると、デジタル教科書を「正式な教科書」として扱うことに関して、学校現場の運用はどの程度やりやすくなると思いますか?

現場を見るとわかりますが、今の子どもたちはの特性は実に多様です。端末管理のサポートには相当な時間と人員が必要です。それと先生方への研修の必要性も考えるととにかく人を増やす以外にはないかと。

子どもたちの特性が多様で、端末管理のサポートにも研修にも人手が必要で、結局は人を増やす以外にない、という現場感なのですね。 その「端末管理のサポート」に、現場では特にどれくらいの時間や人員が取られている印象ですか?

現状は少ない人数の中、サービス残業や個々の良心で何とかやっている印象です

少ない人数の中で、サービス残業や個々の良心で何とか回している――かなり無理が出ている状況なのですね。 この法案でデジタル教科書が正式化していくとして、自治体として「ここが最低限整わないと現場がもたない」と感じる条件は何ですか?

学校現場の先生の確保 家庭の対応をするソーシャルワーカーや補助の先生の確保

先生の確保に加えて、家庭対応を担うソーシャルワーカーや補助の先生の確保が最低条件、ということですね。 その「ソーシャルワーカーや補助の先生の確保」が進むと、デジタル教科書の導入・運用で具体的にどんな負担が減ると感じますか?

基本的な管理

基本的な管理を担える人手が増えることが重要、ということですね。 ここでいう「基本的な管理」は、現場では具体的にどんな作業を指していますか?

端末そのものの物理的な管理。 落ち着きのない子どもたちが授業以外で端末で遊んだり壊さないようにする作業

端末の物理的な管理と、授業外で遊んだり壊したりしないように見守る・止める作業が増えているのですね。 デジタル教科書を正式にするなら、授業外で端末を使ってしまうことを防ぐために、学校としてはどんなルールや仕組みが必要だと感じますか?

子どもたちが自由に楽しく学ぶための端末のためにルールを強化するのは本末転倒かと思います。 ルールや力で縛るのではなく、余裕がある人員で学ぶ環境を守ることがまず大切かと思います

ルールで縛るより、人員に余裕を持たせて学ぶ環境を守るのが先、というお考えなのですね。 その「余裕がある人員」が確保できたとして、デジタル教科書を使う場面で現場の大人は子どもにどんな関わり方ができるようになると思いますか?

インタビューを終了する

承知しました。ここまで丁寧にお話しくださり、ありがとうございました。 これまでの内容をまとめ、レポートを作成します。

お時間をいただき、丁寧にお話しくださりありがとうございました。以下に内容を要約したレポート案です。ご確認ください。