💬インタビューレポート
物流倉庫系
関連業界・支援事業者(物流・倉庫・包装資材・システム等)の立場として、本法案の概要を把握し、民間備蓄の運用や保管拠点の偏在による放出スピードの課題を現場目線で述べている。
💬主な意見
東北偏在で放出が遅れ、西日本分散が必要
“政府米の保管倉庫が東北に密集していたため放出のスピード感が出なかった。西は産地でなく平時に採算が取りにくいので、国が倉庫建設や保管メリットづくりが必要。
🎤すべての会話ログ
本日は「米の流通実態把握を強化し、民間備蓄制度を創設して安定供給体制を整備する法案」について、感じていることや気になる点を伺います。率直に、話しやすい範囲で大丈夫です。 この法案にどういう立場で関わっていますか?
関連業界・支援事業者(物流・倉庫・包装資材・システム等)
ありがとうございます。関連業界・支援事業者として関わっていらっしゃるのですね。 この法案について、現時点でどの程度ご存じですか?
概要は知っている
承知しました。「概要は知っている」くらいの距離感なのですね。 今回の法案について、全体としてどのように評価していますか。
どちらかといえば良い
「どちらかといえば良い」と感じていらっしゃるのですね。 今回の法案で、あなたが特に気になっている点はどれですか?
・民間備蓄の義務化(実効性・在庫切れ時の対応)
民間備蓄の義務化が特に気になっているのですね。 その「実効性」について、現場目線で見るとどんな場面で機能しにくい(あるいは機能しそう)だと感じますか?
民間企業は五年間も米を保有しない点
ご指摘ありがとうございます。 一点だけ補足すると、今回の「民間備蓄」は“5年間保有し続ける”という仕組みではなく、一定規模以上の出荷・販売事業者に対して「基準保有量以上を常時保有する」義務を置く設計です(不足時は農水大臣が基準保有量の減少を決めて放出につなげる、という建て付けです)。 この前提を踏まえて伺いたいのですが、「常時保有」の義務だとしても、民間企業の運用上どこが一番ネックになりそうですか?
放出価格
放出価格がネックになりそう、ということですね。 その「放出価格」について、現場感覚ではどんな価格設定だと(安定供給のために)放出が進みやすいと思いますか?
諸経費➕利益を乗せた額 結局相場と同じような価格になる
なるほど、諸経費と利益を乗せると結局は相場並みになって、「不足時に安く出てくる」という期待は持ちにくい、という感覚なのですね。 最後に、この制度を設計する人に、何か一つ伝えるとしたらそれは何ですか?
民間企業が仕入れる米の品質は信用できない 国が西日本に米倉庫作るといい
ご意見ありがとうございます。「民間に任せると、仕入れ米の品質が担保されにくい」という不安が強いのですね。 いま挙げてくださった「国が西日本に米倉庫を作る」という案について、制度設計としてはどんな“品質の基準”を満たす倉庫・運用であれば安心できそうですか?
今回政府米を保管していた倉庫が東北に密集していたせいで放出のスピード感がなかった ただ西は米の産地ではないため通常時米倉庫として営業していく利益が発生しにくい そのため政府で西に倉庫を建てるもしくは西の倉庫に保管するメリットを作るといい
お話、とても具体的で助かります。東北に保管が偏っていたことで、いざ放出となった時に西側へ物理的に届けるまでのリードタイムが伸びた、という実感なのですね。一方で「西は産地ではないので、平時に倉庫事業として採算が取りにくい」という構造的な問題もある、という整理もすごく腹落ちしました。 ここで一点だけ伺いたいのですが、「西の倉庫に保管するメリット」を作るとしたら、どんな形のメリットが現実的だと感じますか?
政府米保管単価の向上 保管地域の条件設定
ありがとうございます。 「政府米の保管単価を上げる」「保管地域の条件設定で地域分散を促す」あたりが現実的、ということですね。市場原理だけだと西側で倉庫を維持するインセンティブが弱いので、国が設計で埋める必要がある、という示唆だと受け取りました。 ここまでで主要な論点は十分伺えましたので、これまでのお話をまとめ、レポートを作成します。
お時間をいただき、ありがとうございました。ここまでのお話をもとにレポート案をまとめました。内容に誤りや、ニュアンスの違いがないかご確認ください。