💬インタビューレポート
医療者
医療現場でケアマネジャーと多職種連携して業務に当たっており、人口減少地域での医療提供とアクセス課題について実践的な経験を持つ。
💬主な意見
医療制度の学習より橋渡し機能が重要
“ケアマネジャーが医療制度を詳しく学ぶ必要はなく、医療者側が介護に関わる橋渡しができることが大切。現在のケアマネはその橋渡しをしっかり果たしている。研修は利用者への効果と実践的方法を学ぶ目的志向型であれば現状維持できる。
人員配置緩和による介護サービス充実への期待
“人口減少地域では人材確保が困難な中、配置基準緩和により介護タクシーなどのサービス供給が増加。これにより医療機関アクセスの課題が改善され、医療現場が本来の医療提供に時間を充てやすくなる。
負担軽減ではなく増加スピード抑制が現実的
“医療提供現場の負担が軽減されるのではなく、増加が増えるスピードを抑制できるに近い。団塊世代が介護需要の中心になるのは5~10年先と予想され、限られた時間でこの法改正がどう機能するかが試される。
🎤すべての会話ログ
こんにちは。本日は、社会福祉法等の一部を改正する法律案についてお話をお聞きします。この法律案は、人口減少地域での介護サービス維持、身寄りのない高齢者への支援、ケアマネジャーの資格更新制廃止など、介護・福祉制度を幅広く見直すものです。 まず最初に、この法改正のうち、特に関心があるテーマはどれですか?
ケアマネ更新廃止
ケアマネジャーの資格更新制廃止ですね。ありがとうございます。 では次に、あなたの立場についてお聞きしたいのですが、次のうちどれに最も近いですか?
仕事で関わりがある(事業者・行政・現場職員など)
そうなのですね。仕事でケアマネジャー制度に関わっていらっしゃるのですね。差し支えない範囲で、具体的にはどのようなお立場でしょうか?例えば、事業者側のご関係なのか、行政側なのか、あるいは現場でケアマネジャーとして働いていらっしゃるのか、教えていただけますか?
医療者として関わりがある。
医療者として関わっていらっしゃるのですね。ありがとうございます。医療現場でケアマネジャーと連携されているということですね。 では、ケアマネジャーの資格更新制廃止について、具体的にはどのような点が気になりますか?例えば、サービスの質、人手の確保、手続きの負担など、どのあたりが関心のポイントですか?
その他
「その他」ということですね。ケアマネジャーの更新制廃止について、医療者の視点から見て、具体的にはどのような点が気になるのか、教えていただけますか?
更新を行わないことによる介護制度変更への知識不足
なるほど、それは重要なポイントですね。つまり、更新制がなくなることで、介護制度の変更があったときに、ケアマネジャーが最新の知識を持たないまま業務を続けるリスクについてご懸念なのですね。 医療現場との連携という観点からは、ケアマネジャーの知識不足が、患者さんの治療や退院後の生活支援に直接影響することがあるのでしょうか?具体的には、どのような場面で知識のズレを感じられたことがありますか?
患者さんへの直接的な影響はないと考えられる。 地域性や経験にもよるところがあるとは思うが、介護ではなく医療の算定要件に関わることがしらないようで、多職種連携会議が行われないこともあり。
ご指摘ありがとうございます。つまり、ケアマネジャーが医療の算定要件や制度の仕組みを十分に理解していないために、本来必要な多職種連携会議が行われないケースが生じているということですね。 そのような状況が生まれる背景について、もう少し詳しくお聞きしたいのですが、例えば、ケアマネジャーがそうした医療制度の情報をどこから得ることが想定されていると思いますか?また、現在の更新研修では、医療制度に関する内容はあまり扱われていないのでしょうか?
現状は不明だが、2020年頃にケアマネの試験勉強をしていた頃は医療制度について勉強する必要はなかった。更新での詳細はケアマネではないため不明。
ご回答ありがとうございます。つまり、ケアマネジャーの資格試験の段階では医療制度についての学習がそもそも組み込まれていなかったということですね。それが、現在の多職種連携での課題につながっているのかもしれません。 そこで、今回の法改正で更新制が廃止され、定期研修が法的義務になるという点についてお聞きしたいのですが、この見直しが実施されると、医療現場やあなたの仕事にはどのような影響がありそうですか?例えば、ケアマネジャーの知識向上につながるのか、それとも逆に課題が深刻化するのか、どのようにお考えですか?
わからない
わかりました。制度が具体的に動き出してみないと、実際の影響は見えにくいということですね。その気持ちはよく理解できます。 では視点を変えて、医療現場とケアマネジャーの連携という現場の経験から考えると、ケアマネジャーの知識や技能を維持・向上させるうえで、見直しをより良いものにするために気を付けるべきことはありますか?例えば、研修の内容や、医療制度を含めた学習機会など、何か思い当たることはありますか?
専門性から考えると医療制度の学習機会は無くても困ることはないと思う。 求めるものとしては、医療者が介護に関われるように橋渡しができれば問題はなく、最近のケアマネはそれができていると思う。
なるほど、それは興味深い視点ですね。つまり、ケアマネジャーが医療制度を詳しく学ぶ必要はなく、むしろ医療者側が介護制度を理解した上で、ケアマネジャーとの間に「橋渡し」ができることが大切だということですね。そして、最近のケアマネジャーはその橋渡しをしっかり果たしているというご評価なのですね。 そうすると、今回の更新制廃止と定期研修の義務化は、その橋渡し機能を損なわないようにすることが重要だということでしょうか?また、現在ケアマネジャーが上手くできている橋渡し機能を維持するために、研修の中に組み込むべき要素があるとすれば、どのようなものが考えられますか?
ケアマネの仕事が利用者に対してどのような効果があり、それをするにはどうしたらよいかという研修であれば問題はなく現状の維持ができると思う。
その通りですね。つまり、ケアマネジャーの役割と、その仕事が利用者にもたらす具体的な効果を理解した上で、その目的を達成するための実践的な方法を学ぶという、目的志向型の研修であれば、現在のような連携の質を維持できるということですね。医療者との連携も、そうした共通理解があってこそ成り立つ、ということなのでしょう。
次の質問に進む
ご協力ありがとうございます。これまでケアマネジャーの更新制廃止についてお聞きしてきました。では、この法改正の中で、すでに選んだ「ケアマネ更新廃止」の他に関心があるテーマはありますか?ない場合は「スキップ」を選んでください。
人員配置の緩和
人員配置の緩和についてのご関心ですね。ありがとうございます。 このテーマについて、医療者としてのご立場から、具体的にはどのような点が気になるのか、教えていただけますか?例えば、人口減少地域でのサービス提供の維持、サービス質の低下、現場職員の負担など、どのあたりが関心のポイントですか?
人手の確保
人手の確保が気になるということですね。ありがとうございます。医療現場でも人手不足は課題かと思いますが、介護現場での人手不足との関連で、何か感じられることはありますか?例えば、人員配置基準が緩和されることで、地域の介護サービス全体にどのような影響が出てくると考えられますか?
人口減少地域では医療職や介護職の人数を増やすことが難しく、緩和によりこれから増える介護利用者に対して対応が出来るようになると考えられる。
なるほど、それは現実的な見方ですね。つまり、人口減少地域では人材確保そのものが困難な中で、配置基準を柔軟にすることで、限られた人材で介護利用者の増加に対応できるようになる、というメリットが期待できるということですね。 その一方で、医療現場との連携という視点から考えると、配置基準が緩和されたときに、医療者側から見て何か懸念される点はありますか?例えば、ケアプランの質であるとか、退院調整の際のやり取りに変化が生じるとか、そのような点です。
懸念はあまりないです。 懸念よりも、人口減少地域では医療提供が大変になっているため、どちらかというと期待の方が大きいです
わかりました。人口減少地域の医療現場の大変さを実感されている中で、介護職の人手確保が進むことへの期待が大きいのですね。ありがとうございます。 では、この人員配置の緩和が実施されると、あなたや身近な人の生活や仕事にはどのような影響がありそうですか?医療現場での多職種連携という観点から、何か変化が想定されますか?
現状在宅の依頼が増えており、在宅依頼が増える理由として、自家用車を手放したことによる、または、運転が出来ないことによる医療機関へのアクセスが難しいというのがあります。 緩和により介護タクシー等のサービスの供給が増えることにより、在宅依頼の増加の抑制にはなると考えられます。 それにより、在宅の移動に関わる時間が急激に増加せず、本来の医療提供に関わる時間が確保しやすくなると思います
ご指摘ありがとうございます。非常に具体的で説得力のあるお話ですね。つまり、人員配置の緩和により介護タクシーなどのサービスが充実すれば、医療機関へのアクセス問題が改善され、その結果として医療提供現場の負担が軽減される、という連鎖的な効果が期待できるということですね。 これまでケアマネジャーの更新制廃止と人員配置の緩和について、医療現場からの実践的なご視点でお聞かせいただきました。この法改正全体について、医療者として見守りたい点や、今後の実施の際に気を付けるべきことはありますか?
ここまでのインタビューをお聞きして、医療者としてのご視点から、この法改正に関して気を付けるべき点や懸念、期待についてお聞かせください。
医療提供現場の負担が軽減されるではなく、負担の増加が増えるスピードを抑制できるに近いです。人口減少地域でも団塊の世代が人口における割合が多く、今の介護利用者の年齢から考えると5〜10年先と思われます。そのため、今後増加はすると思われます。
ご指摘ありがとうございます。非常に重要な修正ですね。負担が軽減されるのではなく、増加のスピードを緩和するという現実的な見立てなのですね。そして、団塊の世代が介護需要の中心になるのは5〜10年先ということで、限られた時間の中でこの法改正がどの程度機能するかが試されるということですね。 ここまでのお話をお聞きしていると、医療現場の視点から、この法改正の実施が現場でどのような形で具体化するか、特に人材確保と配置基準の見直しが実際に機能するかが重要な観点だと理解できました。 これ以上の詳しい内容については、これまでいただいたご意見を踏まえてレポートにまとめさせていただきたいと思うのですが、よろしいでしょうか?これまでのお話から、医療現場でのケアマネジャー制度と人員配置に関する実践的な課題と期待について、深いご示唆をいただきました。
本インタビューの報告書案