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💬インタビューレポート

大学生

宇宙分野を学ぶ大学生。法改正は断片的に把握しており、現場見学で予算不足(電気代節約など)の実感も踏まえて意見を述べた。

回答日2026.4.11 12:05
インタビュー分量24 分 / 898 文字

💬主な意見

試験打上げも補償対象で実験しやすい

衛星を載せない試験飛行でも補償が広がれば、補償のために無理に衛星を載せる歪みを避けつつ実験に踏み切りやすくなる。

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必要データ取得が進み最終調整が加速

振動・音・加速度など衛星設計にも使うデータが取りにくい現状が改善し、フェアリング内環境や宇宙空間でのエンジン動作など最終段階の確認をフライトで進めやすい。

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制度だけでなく安定した予算確保が課題

補償が整っても予算が増えないと1回の試験費用が重く、現場では電気代の節約も聞くほど逼迫している。現場を見て予算の仕組みも考えてほしい。

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🎤すべての会話ログ

本日は「ロケットの打上げルールを見直して、日本の宇宙産業を強化するための法律(人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律案)」について、お考えを伺います。率直に、話しやすい範囲で大丈夫です。 この法案に、どういう立場で関わっていますか。(1つ選択)

宇宙分野を学んでいる大学生

ありがとうございます。宇宙分野を学ばれている大学生の立場からのお話、とても参考になりそうです。 今回の法改正(衛星の打上げ・管理に関する制度)について、現時点でどの程度ご存知ですか。(1つ選択)

断片的に聞いたことがある程度

ありがとうございます。では前提をそろえるために伺います。 今回の法改正について、全体としてどのように評価していますか。

評価している

前向きに評価されているのですね。 その評価につながった点として、どのあたりが良いと感じましたか?

人工衛星を載せないロケットについても、国の補償対象が広がるということで、ロケットの実験がしやすくなる点。試験飛行でも補償が広がることで、補償のために人工衛星を載せなければならないといったような状況になる可能性がないこと。

なるほど、試験打上げでも補償が効くことで「無理に人工衛星を載せて制度に乗せる」みたいな歪みが減る、という期待なのですね。 その「ロケットの実験がしやすくなる」という点について、いまの(改正前の)制度だと、どんなところが実験のやりにくさにつながっていると理解されていますか?

本来は実験用の測器等を積んだ状態で試験飛行を行うべきところを、それが保証対象外になるため、試験飛行のハードルが上がっていたところ

ありがとうございます。測器を積んだ“本来やりたい試験”が、補償の枠外になってしまってハードルが上がっていた、という理解なのですね。 その状況だと、具体的にはどんな種類の「測器」や「計測」が特にやりづらくなっているイメージですか?

具体的な計測というより、開発に必要なデータ全体が取りにくくなっていると思う。 人工衛星を搭載する部分の振動や音の計測、加速度の計測を人工衛星の設計等にも使用すると思うが、そこの計測に時間がかかってしまっているところ。

なるほど、個別の測器というより「必要な開発データ一式」が取りにくくなり、その結果として振動・音響・加速度など、衛星設計にも効いてくる環境データの取得が遅れる、という見立てなのですね。 その「時間がかかってしまっている」という点について、現場(企業や研究開発側)はどんな対応を迫られているイメージですか?

現場では事故が絶対に起きないように過剰に安全対策や検証を行うため、実際に必要以上に時間をかける必要があったと思う

お話を聞いていると、補償や制度の見通しが立ちにくい分、現場が“絶対に事故を起こさない”方向に寄って、検証や安全対策が厚くなりがち、という感覚なのですね。 その「過剰に安全対策や検証を行う」というのは、どういった種類の作業が増えるイメージですか?

センサなどの問題であっても、すべての可能性を調べる必要があるみたいな

ありがとうございます。「センサの不具合の可能性でも、全部の可能性を潰す」ような検証が積み重なって、開発のスピードに影響するイメージなのですね。 その状況だと、開発側はどんな判断が特に難しくなると思いますか?

事故1回の金銭的リスクが大きすぎるために、完璧になるまでgo判断を出すのが難しくなる

おっしゃる通りで、事故1回のリスクが大きいと「どこでGoを出すか」が極端に保守的になりやすい、ということですね。 この法案で政府補償の対象が広がった場合、その「Go判断」はどんなふうに変わりそうだと感じますか?

人に危害が加わらない範囲であることは前提として、とりあえず実験的に打ち上げてみるといったようなことが可能になると思われる 特に、h38号機のように事故があったあとの検証のためのフライトがしやすくなる

ありがとうございます。人命安全は大前提として、開発の途中段階でも「まず打ち上げてデータを取りにいく」判断がしやすくなる、という期待なのですね。H3(ご指摘のh38号機のような)事故後の検証フライトにも効く、というのは具体的で重要な観点だと思いました。 その「事故があったあとの検証のためのフライト」がしやすくなることで、日本のロケット開発全体にはどんな変化が出てくると思いますか?

地上で宇宙と完全に同じ状況を再現するのは難しいので、実際の環境で実験ができるため、開発スピードがあがる

おっしゃる通り、地上では再現しきれない環境がある中で、実機フライトで検証できる回数やタイミングが増えると、開発スピードに直結しそうですね。 その「開発スピードがあがる」という変化について、いまの日本の状況で特に効いてくるのは、開発プロセスのどの段階だと思いますか?

最終調整段階

ありがとうございます。最終調整段階で、実環境での検証を回しやすくなるのが効いてくる、という見立てなのですね。 その「最終調整段階」で、特にフライトで確かめたい項目はどういったものが多いイメージですか?

ペイロードに対して影響がないかのフェアリング内の状況や、エンジンの実際の宇宙空間での動作

ありがとうございます。フェアリング内環境がペイロードへ与える影響や、エンジンの宇宙空間での実動作など、地上試験だけでは詰め切りにくいところを最終段階でフライト確認したい、ということですね。 では、視点を少し広げて伺います。 今の法規制の課題・法改正で気になっていることはなんですか?(1つ選択)

その他

ありがとうございます。「その他」を選ばれたとのことですが、今回の法改正で気になっていることは具体的に何ですか?

宇宙開発に対する予算が増額されない場合、実験用であっても予算的なハードルがあるのではないかということ

ありがとうございます。制度が整っても、予算が増えなければ結局フライト試験には踏み切りにくい、という懸念なのですね。 その「予算的なハードル」というのは、どんな費用が特に重くのしかかるイメージですか?

1回の試験にかかる費用

確かに、制度面の後押しがあっても「1回の試験費用」が重いと、挑戦回数が増えにくいという懸念は残りますね。 その「1回の試験にかかる費用」が重い中で、制度設計をする人に何か一つ伝えることがあるとしたら、それは何ですか?

ロケットという特殊な物を実験する以上、1回の打ち上げには巨額の費用がかかる。実際の現場に見学に行ったところ、電気代など予算の関係で節約してくださいといったようなことを耳にし、本当に予算が足りていないのだということを実感する。一度現場に足を運んで、現場の状況を確認したうえで予算について考え直していただけると幸いです。制度と一緒に安定して予算を確保する仕組みも考慮して頂きたい

現場を見たうえで「制度だけでなく、安定した予算確保の仕組みもセットで考えてほしい」というご提案、とても重みがあります。電気代の節約まで求められる状況だと、挑戦回数や検証の厚みが制約されてしまいそうですね。 ここまで一通り主要な論点は伺えたので、これまでの内容をまとめ、レポートを作成します。

お時間をいただき、ありがとうございました。伺った内容をもとにレポート案をまとめました。内容に抜けやニュアンス違いがないか、ご確認ください。