💬インタビューレポート
自治体広報
自治体で刊行物の編集・発行を担当し、広報媒体や選挙関連などの発送に郵便を利用している。郵便料金の変動が予算管理や発送可否に直結する立場。
💬主な意見
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本日は、法案「郵便料金の上限設定を上限認可制に移行し、信書便事業者の料金規制も見直す法律」について、ご意見をうかがうインタビューにご協力いただきありがとうございます。まず、この法案にどういう立場で関わっていますか?
自治体・行政の関係者
ありがとうございます。差し支えなければ、この法案に関して自治体の中ではどんな役割や担当に近い立場ですか?
自治体で、刊行物の編集発行を担当する部署におり、刊行物の発送には郵便も利用するため、郵便料金の変化は予算管理等の観点で影響を受けます
承知しました。刊行物の発送があると、郵便料金の変更がそのまま予算に効いてきますよね。 この法案について、現時点でどの程度ご存じですか?
ほとんど知らない
ありがとうございます。まず簡単に要点だけお伝えすると、この法案は「手紙(25g以下の定形郵便)の料金の“上限”を、今は省令で決めているところから、日本郵便が申請して総務大臣が認可する方式(上限認可制)に変える」ものです。すぐ値上げが決まるというより、値上げの手続きの仕組みを変えるイメージです。 そのうえで伺いますが、今回の法案について、全体としてどのように評価していますか。
どちらかといえば良くない
受け止めました。「どちらかといえば良くない」と感じられるのは、どういった点が特に引っかかっていますか?
認可制になる事により機動的に郵便料金が変化する可能性が高まる事や、そもそもユニバーサルサービスを提供するのが日本郵便の役割なのだから、そこまで安易に郵便料金を変更できるようになると、そもそもの日本郵便のミッションがゆがめられるのではないかと思います
ご懸念はよく分かりました。料金が「機動的に動く」ことで、予算側の見通しが立ちにくくなる不安もありますし、ユニバーサルサービスの使命との関係も気になりますよね。 伺いたいのですが、「機動的に料金が変わるかもしれない」という点について、自治体の刊行物の発送・予算管理の現場では、どんな種類の困りごとが起きそうだと想定されていますか?
翌年度の予算確定後に急遽郵便料金が値上がりすると、追加での予算確保や予算の流用が必要になります。間に合わない場合、発送自体ができなくなってしまうかもしれません。
それは現場として切実ですね。予算確定後に単価が上がると、手続き(補正や流用)が追いつかず、最悪「発送できない」という事態も起こり得ると。 その「発送自体ができなくなるかもしれない」という場面は、自治体の刊行物だと具体的にどんな種類のもの(住民向けのお知らせ、申請書類、定期広報など)で起こりやすい感覚でしょうか?
日々発行する広報媒体も然りですが、例えば今年行われた選挙のように、自治体側が計画できず急遽発送しなければならない選挙公報などの緊急刊行物は、特に影響を受けるかもしれませんね。
たしかに、選挙公報のように「時期が固定されていて、かつ急に大量発送が発生する」ものは、料金が読めないと影響が大きいですね。 そのような緊急刊行物について、郵便料金が上がった場合に備えて、自治体の中ではどんな対応策(たとえば予備費の持ち方、発送方法の切替え、部数や体裁の調整など)が現実的だと感じますか?
PDF等のデジタルデータをHPに掲載する形で良いものはそうすればよいかもしれませんが、規則などで紙媒体が原本とされている場合はその前に規則改正が必要ですね。また、選挙の時の投票所入場券などは住民1人1人に確かに紙で届かないといけないので、どうすべきか困りますね
おっしゃる状況、よく分かりました。デジタル公開で代替できるものもある一方で、規則上「紙が原本」のものは改正が必要で時間がかかりますし、投票所入場券のように個別に確実に届くことが前提のものは、置き換えが効かないですよね。 では次に伺いたいのですが、今回の法案であなたが特に気になっている点はどれですか?
今後郵便料金がどの程度、どの頻度で上がるのか
ありがとうございます。料金が「どの程度・どの頻度で上がるのか」が一番の関心なのですね。 その点について、自治体として特に知りたいのは「どれくらい前に」「どんな形で」料金変更の見通しが示されることだと感じますか?
少なくとも1年前には、具体的な変更金額とその理由も併せて提示される必要があるでしょう。
ご要望がはっきりしていますね。少なくとも1年前に、具体的な改定額と理由が示されないと、自治体の予算編成や議会手続きに間に合わない、ということだと理解しました。 最後に、この制度を設計する人に、何か一つ伝えるとしたらそれは何ですか?
郵便というものは確かに昔より需要が減っているかもしれませんが、手続上どうしても必要な場面が、行政や企業の活動ではまだ多く見受けられます。その点を踏まえ、説明責任と予測可能性が果たされた制度設計をお願いしたいです。
大事なポイントですね。行政や企業の実務では、いまも「郵便であること」が前提の手続が残っていて、だからこそ料金制度は説明責任と予測可能性が重要だ、というご意見だと受け取りました。 ここまでのお話を踏まえて確認ですが、もし「少なくとも1年前に、改定額と理由が明確に示される」運用が制度として担保されるなら、今回の法案に対する評価はどのあたりに変わりそうですか?
個人的にはそもそも郵政民営化の時点から郵便行政には大きな不信感を持っており、また、ゆうゆう窓口閉鎖などサービスの低下も顕著な事から、日本郵政自体への不満は大きいです。ただ、法案自体については、一定程度の理解はできるようになると思います
率直なお気持ちを共有いただきありがとうございます。制度の予測可能性が担保されれば、法案の「仕組み」自体には一定の理解はできる一方で、日本郵政(日本郵便)のこれまでの対応やサービス低下の積み重ねが、信頼面で大きく影響しているのですね。 本日はここまで伺った内容をもとに、要点を整理してレポートにまとめます。
本日はインタビューにご協力いただき、ありがとうございました。以下、伺った内容の要約レポート案です。ご確認をお願いします。
