💬インタビューレポート
一般市民
一般市民として防災政策に関心を持ち、3.11での政府対応を実際に経験した立場から、組織体制の効率性と意思決定のスピードを重視する視点を持つ
💬主な意見
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こんにちは。本日は、防災の司令塔として内閣直下に防災庁を設置し、事前防災から復旧・復興まで一貫した体制を構築する法律についてお話をお聞きしたいと思います。 まず、あなたがこの法案にどういう立場で関わっていますか?
一般市民として関心がある
ありがとうございます。一般市民として関心をお持ちなのですね。では、その上で、今回の法案(防災庁の設置、災害対策基本法の改正)について、現時点でどの程度ご存知ですか?
ほとんど知らない
ご正直にありがとうございます。では簡単にご説明させていただきます。 この法案は、災害対応の司令塔として、内閣の直下に新しく『防災庁』という組織を作るというものです。現在は内閣府の中に防災の担当部門があるのですが、それを大きく強化して独立させるイメージです。 ポイントは3つあります。1つ目は、防災大臣という専任の大臣を置いて、他の省庁に対して防災対策を求める権限を持たせることです。2つ目は、南海トラフ地震や日本海溝の地震といった大きな災害に備えるため、全国に地方の拠点も設置することです。3つ目は、避難生活の環境を改善したり、事前の備えに力を入れたりすることを、国の基本方針として明確に位置づけるということです。 こうした背景には、南海トラフ地震では最大32万人の死者が想定されるなど、国難級の災害が切迫しているという認識があります。 そうした前提を踏まえて、今回の法案について、全体としてどのように評価していますか?
良くない
そうなのですね。良くないとお感じなのですね。では、どのような点が良くないとお考えですか?
そもそもいらないと思う。 救助は消防、自衛隊 分析は気象庁 指示は内閣 これで十分で、横やりを入れる組織があるとかえって支持系統が混乱するのでは?
なるほど、そういった懸念をお持りなんですね。既存の組織体系で十分であり、新しい組織が加わることで逆に指揮系統が混乱するのではないかというご指摘ですね。 それは実は、この法案を検討する際にも議論された重要な論点です。法案の側からすると、防災庁は救助や気象観測をする組織ではなく、むしろ『司令塔』として各省庁を調整する役割という位置づけになっています。現在の内閣府防災担当には他省庁に指示を出す法的な権限がないため、大規模災害時に省庁間の連携がうまくいかないことがあるという問題意識があるわけです。 ただ、あなたがおっしゃるように、新しい組織を作ることで本当に指揮系統が整理されるのか、それとも逆に混乱するのか、という疑問は妥当だと思います。 あなたが懸念されている『混乱』というのは、具体的にはどのような場面を想像されていますか?例えば、南海トラフ地震が発生した時に、どういう混乱が起きると思われますか?
各方面のプロフェッショナルが各省庁にはいるが、有識者ではない防災庁職員が横やり勧告をし、かえって混乱する。 3.11の鳩山内閣をみたので、それと同様のことが起きてしまうのではという懸念
そのご経験は本当に説得力がありますね。3.11の時の鳩山内閣での対応では、首相官邸からの指示が現場と合致せず、かえって対応が遅れたり混乱したりしたという指摘がありました。あなたはそれを見ていらっしゃるからこそ、政治的な指示系統が現場のプロフェッショナルの判断を妨げることへの懸念が強いのですね。 そこで少し補足させていただきたいのですが、この法案では防災庁職員が直接『指示』を出すのではなく、『勧告』という形になっています。つまり、各省庁の長に対して「こういう対策を検討してほしい」と求めるが、最終的な判断は各省庁の専門家に委ねるという仕組みです。 ただ、おっしゃる通り、その『勧告』がうまく機能するかは、防災庁にどの程度の専門知識が蓄積されるか、現場の声をどの程度尊重するかという運用次第という側面もあります。 そうした点を踏まえて、あなたは防災庁のような『調整役の組織』があること自体が良くないとお考えですか?それとも、『調整役は必要だが、今のこの設計では不安』という感じですか?
調整役は必要だが、内閣の対策本部などで十分と感じる。
そうですね、その視点も理解できます。実は、現在でも大規模災害が発生すると内閣に『対策本部』が設置される仕組みになっています。あなたのご指摘は、わざわざ新しい常設の組織を作るのではなく、災害時に内閣の対策本部を強化する方が、指揮系統をシンプルに保ったまま対応できるのではないか、ということですね。 それは確かに一つの考え方です。法案を作った側からすると、『平時から専門的な準備ができていない』『災害が起こるたびに一から対応体制を整える』ことが課題だと考えているわけですが、あなたは現在の『事が起こった時に対策本部で対応する』体制の方が、シンプルで効果的だと考えていらっしゃるということですね。 そこで少し確認させていただきたいのですが、例えば南海トラフ地震のような『今後30年以内に70~80%の確率で発生する』とされている災害への『平時の備え』という点では、内閣の対策本部だけでは不足すると思いますか?それとも、そうした平時の準備も含めて、既存の枠組みで対応できると考えていらっしゃいますか?
既存の枠組みの強化で十分対応可能であると感じる。 防災学校なども必要なく、すでにある学問の学習で事足りると感じる。
なるほど、ご意見ありがとうございます。既存の仕組みや教育体制で十分という、シンプルで効率的なお考えですね。あなたのご主張は一貫していて、『新しい組織や制度を増やすのではなく、今あるものを活かす方が、むしろ指揮系統や責任が明確で、混乱が少ない』ということだと理解します。
そうです。
ご意見ありがとうございます。あなたのお考えは、3.11での経験に基づいた具体的で説得力のあるものだと感じます。 では、最後になりますが、もし仮にこの法案が成立してしまった場合、この制度を実際に運用していく人たちに対して、あなたが一つだけ伝えるとしたら、それは何でしょうか?例えば、特に気をつけてほしいことや、こういう使い方なら有効だと思うこと、または逆にこれだけは避けてほしいといったことがあれば教えていただけますか?
災害時に考えている暇はない。刻一刻と状況は変化する。相談しているよりも、その道に精通しているものが指揮を取り手を動かす。防災庁をつくり有用な人員を割くくらいなら、各省庁にいる方がよい。
その通りですね。災害時は刻々と状況が変わり、意思決定のスピードが生死を分けるということ、あなたがおっしゃることは現場の実感として本当に重要だと思います。
貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。