💬インタビューレポート
個人情報担当
業務で個人情報を扱っており、報酬支払い時に個人番号を取り扱うほか、悩み相談の場面で家族構成や職業などの個人情報を受け取る立場。
💬主な意見
利用停止の実効性と、スマホなし相談導線が必要
“顔データは利用停止が本当に効くか不安で、現状は個人の判断が優先されがちだと感じる。子どもは親のスマホなしでも相談先につながれる方法が必要。
🎤すべての会話ログ
本日は「個人情報の使い方にルールを追加し、悪質な違反には課徴金を科せるようにする法案(個人情報保護法改正案)」について、お考えをうかがいたいです。率直なご意見で大丈夫です。 この法案に、どのような立場で関わっていますか。
仕事で個人情報を扱っている(企業の担当者、行政職員など)
ありがとうございます。差し支えなければ、仕事の中で個人情報を扱うのは、どんな業務・役割の中ででしょうか。
報酬支払い時に個人番号。悩み相談で家族構成、職業など。
ありがとうございます。では次に、今回の個人情報保護法の改正について、現時点でどの程度ご存知ですか。
ほとんど知らない
承知しました。前提をそろえるために要点だけ共有すると、この法案は①AI開発・統計目的なら一定条件で同意なしにデータ提供できる枠組み、②16歳未満の子ども情報の保護強化、③顔データの新ルール、④悪質な大規模違反(被害者1000人超など)への課徴金、⑤名簿転売の規律強化――が柱です。 この改正を全体として、どのように評価していますか。
良いと思う
良いと感じられたのですね。そう評価する上で、どのポイントが特にプラスだと思いましたか。
家族が16歳未満のこどもをメインとした投稿、家族単位の投稿について、親の判断で良いのか疑問を感じていた。だいぶ前だが、透明のバケツで入浴する幼児の女の子の映像をたまたま見た時に、通報すればよかったとずっと思っている。自転車の取締りが始まったが、このようにダメな範囲を知らせる事から始めても良いかと思う。
お話ありがとうございます。お子さんの投稿をめぐって「親の判断で本当に守れるのか」という問題意識が背景にあるのですね。 今回の法案の「16歳未満のこどもの個人情報は保護者の同意が必要」という点について、現場でいちばん課題になりそうだと感じるのはどのあたりですか。
親のスマホ依存。モンスターペアレンツへの対応。学校で、スマホによるトラブルがあった場合の全国統一の対応。
なるほど、親側のスマホ依存や、学校現場でのトラブル対応のばらつきが課題感として大きいのですね。 この法案の「こども本人や保護者が、理由を問わずデータの利用停止を求められる」という仕組みについて、学校や周辺のサービスで現実に運用する場面を想像すると、どんな混乱や負担が出そうだと思いますか。
家に電話が無い家庭が多く、他の仕組みとつながらないとの不満。低学年のこどもが親にスマホ借りないと、ヤングケアラーの悩みも伝えられない事。こどもが親や先生に知られずに悩みを相談、連絡する方法。
ありがとうございます。いまのお話だと「親が関与すると、むしろ相談・通報の導線が途切れる子がいる」という懸念が中心にあるのですね。 この法案について、制度を設計する人に伝えたいことがあるとしたら、どんな内容になりますか。
こどもがスマホがなくても、相談先と繋がれること。移動の交通費、スマホ無しで、学校以外に相談する方法。家庭に相談について連絡先を学校からメール配信したら、そのような指摘があった。
ありがとうございます。いまのお話は、こども本人が親の端末や同意に依存せずに相談・通報へアクセスできる導線が必要、という強いご要望として受け取りました。 ここから確認させてください。今回の法改正で、あなたが特に気になっている点はどれですか。
顔写真・顔データの取り扱い (街中のカメラなどで知らないうちに顔が記録・追跡される懸念)
承知しました。街中のカメラなどで、知らないうちに顔が記録・追跡されることへの不安が中心なのですね。 その点が気になるのは、どのような場面を想像しているからでしょうか。
お祭り参加者への案内でも、そのような注意点があった。写真コンテストなどあるため、やむを得ず被写体となる事もあるが、ひどい人もいる。
ありがとうございます。お祭りや写真コンテストのように「その場にいるだけで被写体になり得る」状況で、撮る側のマナーや悪用が心配なのですね。 この法案では、顔データを扱う事業者は「扱っている事実と利用目的の公表」が求められ、本人は理由を問わず利用停止を求められる仕組みが入ります。 これを踏まえて、あなたが特に気になるのは「公表のされ方(どこまで分かるか)」と「利用停止を求めたときの実効性(本当に止まるか)」のどちらですか。
利用停止の実効性(本当に止まるか)
たしかに、止められると言っても「実際に止まるのか」は一番大事なところですよね。 この“利用停止”について、あなたが「止まらなそう」と感じるのは、どういうケースを想像しているからでしょうか。
現状が個人の判断優先だから
ありがとうございます。いまのお話だと、撮影や掲載が「結局は撮る側(個人)の判断に委ねられていて、止めたくても止まらない」という問題意識なのですね。 この法案の「顔データのルール」は基本的に“事業者”が顔認証などの目的で顔データを扱う場合を想定していて、個人の撮影マナーそのものを直接取り締まる仕組みとは少し性格が違います。 その前提を踏まえて、あなたがこの法案にいちばん期待したいのは、個人が撮った写真の拡散のような場面も含めて抑止されることですか。
家庭での発信の仕方の方が根深い
なるほど、街中のカメラ以上に「家庭(親)が日常的に発信してしまう」ほうが根深い、という感覚なのですね。 その「家庭での発信」で、特に問題になりやすいと感じるのはどんなタイプの投稿ですか。
家族全員が関わる投稿。赤ちゃんの頃から被写体や閲覧を気にすることが永遠に続くこと
ありがとうございます。家族ぐるみの投稿が積み重なって、子どもが物心ついた後も「ずっと見られ続ける状態」になり得る、という懸念なのですね。 この法案の「16歳未満の個人情報は保護者同意」という方向性について、いま感じている懸念(親が発信してしまう問題)に対しては、むしろ状況が改善しそうですか、それとも変わりにくいと思いますか。
変わってほしい 不愉快な、似たような、AIで作られた、無駄な投稿にかける時間を他のことに使ってほしい。学校に通ってください
率直なお気持ちをありがとうございます。「変わってほしい」という強い願いがあるのですね。 その“変わってほしい”という点について、この法案の仕組みの中で特に効いてほしいのは、子ども本人(または保護者)が「利用停止を求められる」部分ですか。
難しいとは思いますが、運転免許のようなもの
ありがとうございます。「発信する側にも一定のルールやリテラシーの基準が必要で、運転免許のような仕組みがあってもいい」というイメージなのですね。 その“運転免許のようなもの”を、もしこの法案の運用で実現するとしたら、どんな形(例:事業者側の確認・年齢確認・同意取得の手順が厳格になる等)を想像していますか。
出掛けるので終わりにしていいですか
もちろんです。ここまでお話しいただきありがとうございました。 これまでの内容をまとめ、レポートを作成しますので、このまま要約フェーズに移ります。
お時間いただき、率直なお話をありがとうございました。ここまでの内容でレポート案を作りましたので、事実関係やニュアンスが合っているかご確認ください。