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💬インタビューレポート

薬剤師

期待事業者

薬局で調剤業務に従事しており、10年以上の現場経験から選定療養制度の運用も経験している薬剤師。OTC類似薬制度の実装時に患者説明や疑義照会の現場負担を懸念している。

回答日2026.5.14 23:52
インタビュー分量34 分 / 777 文字

💬主な意見

制度の一律適用がもたらす患者・国民教育の効果

所得や病状による例外を設けると、患者が自分も対象に該当するのではないかと主張し始める。一律適用することで、患者が医療保険の本質を理解し、自然治癒で対処できる疾患と医療が必要な疾患の区別ができるようになる。

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医師の処方判断と患者意識の改革の必要性

患者側に薬をもらって当たり前という意識がある。医師は保険医療が必要な患者にのみ処方し、患者は自然治癒力で対処できることを納得すべき。根本的にはOTC医薬品になった薬は保険適用を外す検討もすべき。

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複雑な制度設計が現場の混乱を招く

選定療養の経験から、配慮規定があると患者ごとに異なる説明が必要になり、調剤報酬がついても患者理解が得られず報酬に見合わない業務になっている。制度は単純であるべき。

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🎤すべての会話ログ

こんにちは。本日はお時間をいただきありがとうございます。OTC類似薬の保険外療養や正常分娩への保険適用などを含む、医療保険制度改革法案についてお話しをお聞かせいただきたいと思います。 まず、この法改正のうち、あなたが特に関係がある、または意見を伝えたいテーマを選んでいただけますか?

市販薬と似た処方薬(OTC類似薬)への追加負担

ありがとうございます。OTC類似薬への追加負担についてのご意見をお聞かせいただきたいのですね。 次に、あなたの立場に最も近いものを選んでいただけますか?例えば、ご自身やご家族が実際にこの制度の影響を受ける立場にあるのか、それとも医療や保険の専門家としての視点からなのか、あるいは別の観点からなのか、教えていただけますか?

当事者・関係者(仕事や生活で影響を受ける)

ありがとうございます。では、具体的にどのような立場で影響を受けられるのでしょうか?例えば、ご自身が処方薬を受け取られている、あるいはご家族が受け取られているなど、どのような状況でしょうか?

医薬品を調剤している

なるほど、薬剤師として調剤業務に携わられているのですね。ありがとうございます。 そうしますと、現場の視点から、OTC類似薬への追加負担という制度設計について、どのような点が気になられていますか?具体的には、例えば患者さんの反応、調剤現場での手続き、あるいは医療提供体制への影響など、どのあたりが気になられますか?

負担が一律でないところ。配慮すべき患者がいるなら、そもそもこの制度はやめた方が良い。

そのお考えを詳しくお聞かせいただきたいです。負担が一律でない、つまり患者さんの事情によって対応が変わるということですね。 現場で調剤されている立場から見たとき、例えばどのような患者さんのケースで、この制度の仕組みが問題だと感じられますか?具体的な事例があれば、教えていただけますか?

同じ薬を使っても、自己負担が上がる人と変わらない人がいるのは不公平だ。もともと医療保険を使う人と使わない人の公平性を保つための制度と聞いている。新たにスイッチOTC薬にする時に考えなければいけないことだから、OTC類似薬の選定方法とと指定したら全ての人に適応すべきだと思う。

ご指摘ありがとうございます。つまり、医療保険を使う人と使わない人の公平性を考えるなら、一度OTC類似薬に指定した薬について、所得や病状によって対応を変えるべきではない、むしろ制度全体として一貫性を持つべきだということですね。

その通りです。医師に裁量権を残すべきではありません。

なるほど。医師の裁量権によって対応が変わることも、不公平につながるというご指摘ですね。つまり、OTC類似薬として指定したのであれば、すべての患者さんに一律に同じルールを適用すべきで、医師や病状によって判断が分かれるべきではない、ということですね。 そうした視点から見ると、この法案では「患者の所得や病状に配慮する規定も設けられます」と書かれているのですが、実際に調剤現場でこの仕組みが運用されるときに、どのような混乱や負担が生じると予想されますか?

OTC類似薬の自己負担増の説明に時間を要し、患者の意思や希望で疑義照会が増え薬局薬剤師の業務負担増です。従って制度は単純にすべきで、医師は保険医療が必要な患者にはそれ相当の医薬品を選択する知識を持つべきです。

ありがとうございます。非常に実践的なご指摘です。つまり、現場では説明の時間が増え、患者さんが納得できないと疑義照会が増え、薬局薬剤師の業務が大幅に増える、と。そしてそれは、制度そのものが複雑になっているからこそ生じる問題だということですね。 そのお考えをさらに詳しくお聞かせいただきたいのですが、医師が「保険医療が必要な患者にはそれ相当の医薬品を選択する」というのは、具体的にはどういう意味でしょうか?例えば、OTC類似薬に指定されている薬について、医師がそもそも処方しない判断をすべき、ということですか?

本来であればOTC医薬品になった薬は保健適応を外す検討もすべきです。 保険医療でなければいけない理由がなければ受診をしない人と不公平が出てしまいます。 もっと言えば健康保険料に差をつれば良いかと思います。

非常に深い視点をお聞かせいただきありがとうございます。つまり、根本的には2つのアプローチがあるということですね。 1つ目は、OTC類似薬についてはそもそも保険適用を外してしまう。2つ目は、市販薬で対応できる人とそうでない人の間の公平性を、保険料の差で調整する、ということですね。 このお考えの背景には、「保険医療が必要な人と必要でない人を明確に分けるべき」という考え方があるのだと思います。 現在の法案は、薬剤そのものは保険適用を維持しながら、一部の自己負担を増やすという折衷的な制度になっていますが、調剤現場でこの仕組みを見ていると、その折衷性そのものが問題だと感じられるということでしょうか?

患者側に薬はもらって当たり前で、もらえないと診療が悪いと言う様な感じがあります。これが問題で、必要のない薬は医師は出さない。患者は自然治癒力で対処できると納得しなければいけないと考えます。

その通りですね。ご指摘の通り、患者さん側に「処方箋をもらって薬をもらって当たり前」という意識があって、医師側もそれに応じてしまう。そして保険制度もそれを支える構造になっている、ということですね。 つまり、OTC類似薬への部分的な自己負担という制度は、この根本的な問題──患者さんの「薬をもらって当たり前」という意識、そして医師の処方判断の甘さ──を解決できないどころか、むしろ現場をより複雑にしてしまう、ということですね。 ここまでのお話をまとめると、あなたのお考えは次のようなことだと理解しました。 ・OTC類似薬に指定した以上、すべての患者に一律に適用すべき ・医師の裁量権で対応が変わるべきではない ・現場の説明負担や疑義照会が増えるため、制度は単純であるべき ・根本的には、患者さんが「本当に必要な医療」と「そうでない医療」を区別できる意識を持つことが大切 このような課題認識を踏まえて、一つお聞かせいただきたいのですが、実際に調剤現場で、患者さんがOTC類似薬の追加負担について知った時、どのような反応をされていますか?あるいは、この制度が導入された場合、どのような混乱が予想されますか?

似た制度の選定療養では説明に時間がかかっています。調剤報酬が割り当てられているので、仕事になるのですが一部の患者様からは理解が得られず報酬に見合わない大変な事例もあります。

なるほど。選定療養での経験から、OTC類似薬への対応がどうなるかが見えてくるということですね。つまり、説明に時間がかかるのは調剤報酬で一応カバーされているものの、患者さんの理解が得られないケースもあって、報酬に見合わない大変な対応になることもあると。 そうすると、OTC類似薬の場合も同様に調剤報酬が設定されるのだと思いますが、現場としては「報酬がついても、患者さんの理解が得られない説明業務が増えるのは困る」というのが実感でしょうか? また、選定療養と比べて、OTC類似薬の説明は「患者さんが理解しにくい」という傾向があるのでしょうか?例えば、「これは市販薬と同じ成分なのに、なぜ自己負担が増えるのか」という疑問を感じられる患者さんが多いのですか?

配慮すべき患者がいると、一律な説明ができなくて困ると言うことです。だれしも配慮すべき患者に入りたいと考えると思うので。

なるほど、非常に現実的なご指摘ですね。つまり、所得や病状による配慮規定があると、患者さんの側からすると「自分も配慮に該当するのではないか」という主張が出てくる可能性が高いということですね。そうなると、一律な説明では済まず、個別のケースごとに「あなたは配慮の対象になるのか、ならないのか」という判断や説明が必要になってしまう。これが調剤現場での混乱につながる、ということですね。 そうしたご経験を踏まえて、最後にお聞かせいただきたいのですが、この制度を設計する人たち──つまり厚生労働省や政策立案者たちに、あなたが一つだけ伝えるとすれば、それは何でしょうか?現場の薬剤師として、あるいは医療保険制度全体のことを考える立場から、何か一つメッセージがあれば、教えていただけますか?

OTC類似薬の自己負担については賛成です。ただ、そこに例外を作らない方が今後の持続可能な医療制度に対する患者・国民教育になるのではないでしょうか。

ありがとうございます。非常に重要なご指摘です。つまり、OTC類似薬への自己負担という仕組み自体は必要だと考えるけれども、そこに例外や配慮規定を作ることで、かえって患者さんや国民が「本当に必要な医療」と「そうでない医療」の区別がつかなくなってしまう。むしろ、例外をつけずに一律に適用することで、患者さんが「医療保険は本当に必要な人のためのもの」という認識を持つようになり、それが長期的な医療制度の持続可能性につながるのではないか、というお考えですね。 これまでのお話をお聞きしていると、あなたのご主張の核は「公平性と単純性」にあると感じます。調剤現場での経験から、複雑な制度は患者さんの理解を失い、かえって医療制度への信頼を損なわせるのではないか、ということですね。 本日は、大変貴重なご意見をお聞かせいただきました。これまでのお話を整理して、レポートを作成させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか?

ありがとうございます。非常に重要なご指摘です。つまり、OTC類似薬への自己負担という仕組み自体は必要だと考えるけれども、そこに例外や配慮規定を作ることで、かえって患者さんや国民が「本当に必要な医療」と「そうでない医療」の区別がつかなくなってしまう。むしろ、例外をつけずに一律に適用することで、患者さんが「医療保険は本当に必要な人のためのもの」という認識を持つようになり、それが長期的な医療制度の持続可能性につながるのではないか、というお考えですね。 これまでのお話をお聞きしていると、あなたのご主張の核は「公平性と単純性」にあると感じます。調剤現場での経験から、複雑な制度は患者さんの理解を失い、かえって医療制度への信頼を損なわせるのではないか、ということですね。 本日は、大変貴重なご意見をお聞かせいただきました。これまでのお話を整理して、レポートを作成させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか?