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💬インタビューレポート

保護者

当事者

就学前の子どもを持つ保護者。現時点ではデジタル教科書の知識は多くないが、学習の理解・集中・記憶や、授業設計・評価のあり方への影響を重視している。

回答日2026.3.28 21:45
インタビュー分量35 分 / 1153 文字

💬主な意見

授業が教科書主導で固定化しないか不安

メニューや動画が用意されると先生の創意工夫が削がれ、授業・宿題・評価まで型にはまりやすい。ただ経験の浅い先生でも一定水準を担保できる面もある。

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独自の発想を臨機応変に評価して伸ばしてほしい

数学で別解に至った子や国語で新しい視点の答えを出した子を、想定解に寄せず評価し、その子の特長を伸ばせるかが問われると思う。

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選択式・ドリル偏重は問いを立てる力を弱めそう

選択肢が見える学習だと当てにいき、深掘りの問いが出にくい懸念。記述式を増やし、AIや先生で理解の穴を見て個別に合わせた教育をしてほしい。

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🎤すべての会話ログ

本日は「学校においてデジタルを含む教科書を使えるようにする法律案」について、感じていることや実感を伺います。率直なお話で大丈夫です。 この「デジタルを含む教科書を正式な教科書として認める」法案は、あなたの生活や立場とどのように関わっていますか?

子どもが学校に通っている(保護者)

ありがとうございます。保護者の立場だと、学校での使われ方や家庭での学習の変化が気になりますよね。 お子さんの学校では、現時点でデジタル教科書(または教科書のデジタル版)をどれくらい使っていますか?

通っているというか今は保育園なので正確には通う前です

なるほど、就学前のお子さんがいらっしゃるのですね。これから小学校に上がるにあたって、デジタル教科書の話題に触れる機会も増えそうです。 デジタル教科書について、どの程度ご存知ですか?

ほとんど知らない

承知しました。まだ情報が多くない段階だと、イメージで判断しづらいですよね。 紙とデジタルを比べたとき、学びやすさはどう変わると思いますか?

紙かデジタルかではなくてどのように教えるかが大事では?

おっしゃる通りで、「媒体そのもの」よりも授業の設計や教え方が学びやすさを左右する、という感覚なのですね。 その前提で伺いたいのですが、デジタル教科書が入ることで、学校の「教え方」にどんな変化が起きそうだと感じますか?

教え方が固定化されそうなイメージがあります。昔は教科書は参考で板書は先生が自由に工夫できた気がします。デジタル化すると良くも悪くも教え方が固定化されそうなイメージがあります。

なるほど、「便利さ」と引き換えに、授業が教科書(特にデジタル側の仕組み)に引っ張られて型にはまりやすい、という懸念なのですね。先生の裁量や工夫が出にくくなる感じがある、と。 その「固定化されそう」というイメージは、具体的にどんな場面(例:授業の進め方、板書、宿題の出し方、評価・テスト対策など)で起きそうだと感じますか?

全部かな。例えば予め決められたメニューや動画があると先生の創意工夫削いでしまうおそれがあるとおもいます。ただこれは先ほど言ったように良し悪しがあって、経験の少ない先生でもある程度レベルが担保されると思います

たしかに、「授業の型」が用意されることで、先生の創意工夫が出にくくなる一方、経験の浅い先生でも一定水準を担保しやすい、という両面がありそうですね。 その中で、保護者として特に避けたい「固定化」の姿は、どんな状態だと感じますか?

例えば数学の問題で教科書と違う思考方法で答えに辿り着いた子ども、国語のテストで想定されていない新しい視点の答えを出した子どもを臨機応変に評価し、その子の特長を伸ばしていけるのか、問われると思います

具体例がとても分かりやすいです。用意された“正解ルート”に沿わない発想を、先生が拾って伸ばせる余地が小さくなるのでは、というご懸念なのですね。 その懸念に関連して伺いますが、デジタル教科書を使うことについて、いちばん気になる懸念や課題は何ですか?

学習面(理解・集中・記憶など)

ありがとうございます。学習面(理解・集中・記憶など)への影響がいちばん気になるのですね。 その「理解・集中・記憶」の中でも、特に気になっているのはどのあたりですか?

私自身紙の本より電子書籍の方が頭に入りにくいとかがあるんだけど、そういう研究とかは無いの?

あります。一般に「読解の理解度・記憶の定着は紙が優位になりやすい」と示す研究が一定数あります(特に長文をじっくり読む、全体構造を把握する、といった場面)。一方で、デジタルは検索・拡大・読み上げなどの機能で理解を助けたり、学習のハードルを下げたりする効果が報告されることもあり、学ぶ内容や使い方次第で評価が割れています。 いま伺った「電子書籍だと頭に入りにくい」という感覚に近いものとしては、画面だとスクロール中心で位置情報(どこに書いてあったか)の手がかりが弱い、通知や操作で注意が切れやすい、などが理由として議論されることがあります。 そのうえでお聞きしたいのですが、あなたが「電子書籍だと頭に入りにくい」と感じるのは、どんな読み方をしているとき(例:長文の読書、試験勉強の暗記、調べ物で拾い読みなど)ですか?

主に読書かな。やったこと無いけど例えば暗記とか資格勉強とかは電子書籍でやろうとは思わないかな。AIが無限に問題を出してくれるとかだったら良いと思うけど、それも試験の解き方が上手いだけの子どもになりそうで自分で問いを立てられる人間にはならなそうな気がします。

読書だと特に「入りにくい」感覚が出るのですね。暗記や資格勉強はなおさら紙を選びたくなる、というのも実感としてよく分かります。 一方で、AIが問題を無限に出すような機能は便利そうだけれど、「解き方が上手いだけ」になって、自分で問いを立てる力が育ちにくいのでは…という懸念もあるのですね。 その「自分で問いを立てられる人間になりにくい」という懸念は、学校でデジタル教科書がどんな使われ方をすると強まりそうですか?

例えば純粋な教科書ならそこまで問題にならなそうだけど、ドリル系は私もudemyとかeラーニングをやったことあるから分かるけどどうしても選択式問題だらけになりそうで、そもそも選択式(答え)が見えてしまっている状態でそれに合わせた問いの立て方になってしまったり、出た答えが選択肢にあるとそれ以上深掘りしなくなってしまって、この回答で良いのか?と言う深掘りの問いが立てられなくなりそう。

なるほど…ドリルやeラーニングのように「選択式が中心」になると、答えが先に見えてしまって、問いの立て方自体が“当てにいく”方向に寄る、ということですね。さらに、正解が選べた時点で思考が止まりやすく、「この答えで本当に良いのか?」と掘り下げる問いが出にくくなる懸念、と。 では確認させてください。学校でデジタル教科書が正式化された後でも、「選択式に寄りすぎない」ようにするために、授業や評価の運用として最低限守ってほしい線引きはどんなものだと感じますか?

これからのAI時代では問いを立てられる人間になることが重要だと思うので、選択式ではなく、記述式の問題にして欲しいです。また、AIや先生を上手く使ってこの子はどこまで理解していて、どこからが分かっていないのか、また、それに合わせた教育ができるように努めて欲しいです。その辺はAIの活用もできそうなので頑張ってください

お話を伺って、「デジタルで便利になるほど“選ぶ・当てる”に寄ってしまう」ことへの警戒感と、だからこそ記述式や理解度に合わせた指導を重視してほしい、という軸がはっきりしていると感じました。 では次に、学校現場でデジタル教科書を正式に扱うようになったとき、運用面でハードルになりそうなのは何だと思いますか?

ハードルは下がるとおもう。ただ、授業設計が簡単にそれっぽいものができてしまい、教師が頭を使わなくなるのでは?

なるほど、仕組みとしては整ってハードル自体は下がる一方で、「簡単にそれっぽい授業」が作れてしまうことで、先生が授業設計を深く考えなくなるリスクを感じていらっしゃるのですね。 そのリスクが現実に起きてしまった場合、保護者としては子どもの学びにどんな影響が出るのが特に心配ですか?

先生のスキルが上がらなくなってしまって、運用当初は問題なくても、そのうちどのように子供たちを教育するか考える人が居なくなるのでは

長期的に見ると、先生が「どう教えるか」を鍛える機会が減って、結果として教育の質を考えて改善していく担い手が育ちにくくなる、というご心配なのですね。 最後に伺います。デジタル教科書に関して、制度設計をする人に何か一つ伝えることがあるとしたらそれは何ですか?

子供たちを教育するということはある意味国策の中でも最重要課題であると思うので、多数決ではなく、100年先の時代も見据えて設計して欲しい。どんな日本人を育てたいのか、どんな日本人になって欲しいのか、どんな日本人になって欲しくないのか、問いを磨いてから設計して欲しいです。

ここまでのお話、教育を「便利に回す」方向に寄りすぎると、長期的に“問いを立てる力”や先生側の授業設計力が痩せてしまうのでは、という強い問題意識として受け取りました。とくに、選択式・ドリル偏重が思考停止を招きやすい一方で、記述式や理解度に応じた指導(AIの活用含む)なら可能性もある、というバランス感覚が印象的でした。 このあたりでインタビューは一区切りにして、これまでの内容をまとめ、レポートを作成します。

お時間をいただき、率直なお話をありがとうございました。ここまでの内容をレポート案としてまとめました。認識違いがないかご確認ください。