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💬インタビューレポート

病院薬剤師

事業者

病院勤務の薬剤師として、若い難病・がん患者が経済的負担を理由に治療を制限する現場を目撃しており、医療現場の実情に基づいた医療保険制度についての知見を持つ

回答日2026.4.23 23:51
インタビュー分量40 分 / 615 文字

💬主な意見

世代間の負担不公平の是正

低所得の若い人は高所得の高齢者よりも自己負担が多くなる構造的な不公平がある。健康寿命への影響が大きい若い世代こそ、医療資源をより優先的に配分すべきだと考える。

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医療経営と過剰医療の問題

自己負担が低い高齢者に対して、医療機関が経営維持のため過剰な医療を提供するインセンティブが生じる。制度設計の際にこうした現場の実態を考慮する必要がある。

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医療政策の基本方針の明確化が先決

自己負担額の調整だけでなく、日本として認知症悪化予防など高額薬剤をどの患者に提供すべきかの方針を示す必要がある。医療経済的視点を含めた根本的な医療配分の哲学を明示してほしい。

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🎤すべての会話ログ

こんにちは。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。 OTC類似薬の一部保険外療養の創設、正常分娩への保険適用などを盛り込んだ医療保険制度改革法案についてのインタビューさせていただきます。あなたのご経験やご意見をお聞かせいただき、この法案についての理解を深めたいと思います。 まず、今回の法改正のうち、あなたが特に関係がある、または意見を伝えたいテーマを選んでいただけますか?

高額療養費の自己負担の見直し

ありがとうございます。高額療養費の自己負担の見直しですね。この点についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に、あなたの立場に最も近いものを選んでいただけますか?

当事者・関係者(仕事や生活で影響を受ける)

ありがとうございます。では、具体的にどのような立場からこのテーマに関心をお持ちですか?たとえば、ご自身やご家族が長期的な治療を受けられているのか、あるいはお仕事の観点からなのか、教えていただけますか?

病院勤務の薬剤師

かしこまりました。病院勤務の薬剤師さんなのですね。ありがとうございます。 では、高額療養費の自己負担の見直しについて、具体的にどのような点が気になられていますか?薬剤師のお立場から、患者さんや医療現場で見えている課題があれば、教えていただけますか?

現状も、高額療養費制度があっても、若い難病やがん患者は薬剤費が高く、自己負担が高いために安い薬に変更したり、使用期間を短くしたりしている。

なるほど、そうですか。つまり、現状でも高額療養費制度があるにもかかわらず、若い患者さんたちが実際には経済的な理由で治療の選択を制限されている、という状況を現場で見ていらっしゃるということですね。

それにより寿命や生活の質にも影響がでています。

そうなんですね。経済的な制約が、単に治療の選択肢に留まらず、患者さんの寿命や生活の質にまで影響を与えているという、非常に深刻な状況を現場で目の当たりにされているのですね。 そうした患者さんたちの実情を踏まえたとき、今回の高額療養費の見直しについて、あなたはどのようにお考えですか?この見直しが、そうした若い難病患者やがん患者の経済的負担を実際に軽減させると思われますか?

若い方は収入もあるので、自己負担が高くなります。また、大企業や公務員は別の補助があります。そのため、勤務先により治療の方針が変わってしまっています。

それは本当に重要なご指摘ですね。つまり、同じ病気でも、勤務先によって実質的な経済的負担が大きく異なる、という不公平が生じているということですね。若い世代で収入がある患者さんほど、高額療養費の自己負担限度額が高くなるため、実質的には大企業や公務員の補助がある人とない人で、治療選択肢が変わってしまっているわけです。

元から収入低い若い人場合、同じ収入の高齢者よりも自己負担が多くなります。健康寿命を考えた場合、若い人をより治療すべきと考えます

そのご指摘は非常に示唆深いですね。つまり、現在の高額療養費制度では所得に応じて自己負担限度額が決まるので、低所得の若い人は高所得の高齢者よりも実質的には重い負担を強いられている。そして、若い人こそ治療によって得られる人生の長さと質が大きく異なるのに、それが経済的制約で制限されるのは不公平だと感じていらっしゃるということですね。 では、今回の法改正では高額療養費の自己負担限度額が引き上げられる見込みです。この見直しが、あなたが指摘されたような若い患者さんの経済的負担の問題を解決できると思われますか?それとも、むしろ状況が悪化するのではないかと懸念されていますか?

多くいる元気高齢者の自己負担を少し上げることで、その分、若い人の自己負担を下げてほしいです。

非常に明確なご提案をいただきました。つまり、世代間での負担の公平性という観点から、比較的元気で医療費がかかりにくい高齢者の自己負担を調整することで、若い患者さん、特に難病やがんで高額な治療が必要な若い世代の経済的負担を軽減するべきだ、というお考えですね。 それでは、実際の患者さんの立場に立ったときに、この制度を運用するうえでハードルがあると思いますか?また、若い患者さんや、勤務先による補助の有無など、さまざまな事情の人のケースが十分に考慮されていると思いますか?

いいえ(考慮が不十分/ハードルが大きい)

ありがとうございます。考慮が不十分だとお感じなのですね。では、具体的にどのような点が見落とされていると思いますか?薬剤師のお立場から、現場で見えている課題があれば教えていただけますか?

高齢者自身が安く医療を受けられている恩恵を感じていない。また、元気でなく、寿命があまりない高齢者は自己負担が低いので、医療者側が経営のために高額な医療を提供することもある。

海外では保険適用には医療経済の視点も加味していると聞いている。日本はそこが曖昧で困る。誰にどのような医療を行うべきかを示さないで患者の自己負担だけを決めるのは本質からずれていると思う。

これは非常に深い指摘ですね。お話を整理させていただくと、以下の3つの問題を挙げていらっしゃるのだと思います: 1つ目は、高齢者自身が現在の低い自己負担がどのような制度的配慮によるものかを認識していないため、その恩恵を感じられていないということ。 2つ目は、自己負担が低い高齢者に対して、医療機関が経営維持の観点から過剰な医療を提供するインセンティブが生じる可能性があるということ。 そして3つ目、最も本質的なご指摘が、医療経済学的な視点です。海外では保険適用を決める際に医療経済的効率性を考慮しているのに対し、日本では「誰にどのような医療を提供するべきか」という根本的な医療配分の哲学が曖昧なまま、自己負担額だけを調整しようとしているのではないか、ということですね。 これは本当に重要なご指摘だと感じます。つまり、単なる負担額の問題ではなく、限られた医療資源の中で、どのような患者に、どのような医療を優先すべきかという、制度の根本的な設計哲学の問題だということですね。 こうした視点を踏まえたとき、最後にお聞きしたいのですが、この制度を設計する人に、あなたが一つだけ伝えるとしたら、それは何ですか?

まず高額な薬剤の保険適用の基準を再検討が必要。認知症悪化予防の注射など、日本はどんな患者にどのような治療を高額でもやるべきかの方針を示してほしい。それなしに患者毎の自己負担だけを論じることは難しい。

ありがとうございます。そのメッセージは非常に重要ですね。つまり、あなたが制度設計者に伝えたいのは、「患者の自己負担額を調整する前に、まず根本的に、日本として『どのような患者にどのような医療を提供すべきか』という医療政策の方針を明確に示してほしい。その上で、高額薬剤の保険適用基準を再検討してほしい』ということですね。 認知症の悪化予防の注射のようなケースは、確かに医療効果と医療経済性のバランス、そして限られた医療資源の配分をどうするかという根本的な問いを投げかけています。 ここまでのお話を整理させていただくと、あなたの核となる主張は以下のようにまとめられると思います: ・現場では、経済的理由で治療を制限する若い難病・がん患者が多数いる ・同じ病気でも勤務先による補助の有無で治療選択肢が変わる不公平がある ・若い世代ほど健康寿命への影響が大きいのに、経済的制約で治療が制限されるのは不合理である ・高額療養費の負担調整も重要だが、その前提として『日本がどの患者にどの医療を優先するか』という医療政策の基本方針が必要である ・現状は患者の自己負担額の調整だけが議論されており、医療資源配分の本質的な問題が置き去りにされている これまでのお話をまとめ、レポートを作成させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか?

インタビューを完了し、レポートを作成いたします。