💬インタビューレポート
難病患者
難病やがん、複数の疾患を持つ現役世代の患者。高額な薬剤を使った治療が生命線であり、医療制度の変更が直接生活に大きな影響を与える立場。
💬主な意見
厚生労働大臣の裁量権付与への懸念
“厚生労働大臣の一存で様々な医療を保険外にできる仕組みは、患者にとって恐怖でしかない。どのような基準で変更されるかもわからない不確実性の中では、安心して治療を受けることができない。
過去の「配慮」との矛盾
“厚生労働省は「配慮する」と言いながら、高額療養費の上限引き上げで制度利用者の8割が負担増になっているなど、実際には配慮していない。同じパターンが繰り返されるのではないか。
エビデンスベースでの説明の欠如
“広い裁量権を付与する必要性がどこから生まれてきたのか、ファクトベース・エビデンスベースでの明示がなされていない。現役世代が安心して医療を受けられる仕組みとこのような権限付与は矛盾している。
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こんにちは。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。OTC類似薬の一部保険外療養の創設、正常分娩への保険適用などを盛り込んだ医療保険制度改革法案についてお話をお聞かせいただきたいと考えています。 まず、今回の法改正のうち、あなたが特に関係がある、または意見を伝えたいテーマを選んでいただけますか?
市販薬と似た処方薬(OTC類似薬)への追加負担
ありがとうございます。OTC類似薬への追加負担についてご関心があるのですね。 では次に、あなたの立場に最も近いものを選んでいただけますか?
当事者・関係者(仕事や生活で影響を受ける)
ありがとうございます。当事者・関係者としてのご立場なのですね。 具体的にどのような立場ですか?例えば、ご自身やご家族がOTC類似薬の処方を受けている、あるいはお仕事の中でこの制度に関わっているなど、どのような形で影響を受けられているのかをお聞かせいただけますか?
条文を読むと、OTC 類似薬への追加負担ということだけではなく、OTC 類似薬以外の医療、手技などさまざまなものについても保険外とできると記載がある。このようなものを通すべきではない。
ご指摘ありがとうございます。条文をお読みになっているのですね。おっしゃる通り、法案では「一部保険外療養」という仕組みを創設していて、OTC類似薬だけに限らず、厚生労働大臣が定める他の療養についても保険給付の一部を対象外にできることになっています。 そのような広い適用範囲を持つこの仕組みについて、通すべきではないというお考えなのですね。具体的には、OTC類似薬以外にどのようなものが保険外とされるのではないかという懸念ですか?それとも、こうした広い裁量を厚生労働大臣に与えることそのものへの懸念でしょうか?
そうです。厚生労働大臣の裁量のみで、様々なものを保険外とされることは患者にとっては恐怖でしかありません
そうなのですね。厚生労働大臣の広い裁量により、患者が予測できない形で様々な治療や医療が保険外とされていく可能性が、患者にとっては大きな不安や恐怖につながるというご懸念ですね。 そのような懸念を持たれているのは、具体的にはどのような背景からですか?例えば、過去に医療制度が患者の予期しない形で変わったご経験があるのか、それともこの法案の条文を読んで制度の仕組みそのものに不安を感じられたのか、どのような点からそのようにお考えになりましたか?
私は常日頃から難病やがん、その他の複数の疾患をもつ現役世代の患者です。高額な薬剤を使った治療をしなければ生きていけない立場にあります。その中で突如保険をこの薬剤は保険適用外だからこの手技は保険外だから、などとどのような基準で変更されるかもわからない仕組みのなかで安心して治療を受けることはできないし、まさに地獄の沙汰は金次第となることを恐怖しています。
そうなのですね。難病やがん、複数の疾患とともに生きられ、高額な薬剤による治療が生命線という状況の中での、このような不確実性への恐怖はとても大きなご懸念だと感じます。 おっしゃることはよく理解できます。あなたのような複数の疾患をお持ちで、継続的に高額な治療を受けている患者さんについては、実は法案の中に「所得の状況、病状の程度、治療の内容その他の療養を受ける者の事情を踏まえた療養となるよう配慮する」という規定が設けられているんです。つまり、すべての患者に一律に適用されるのではなく、あなたのような複合疾患で高額治療が必要な方への配慮が明記されているわけです。 ただ、その「配慮」の具体的な内容がまだ定まっていないということが、逆にあなたの不安につながっているのではないかと思うのですが、その点についてはどのようにお感じですか?
厚生労働省はいつも事情を踏まえた療養となるように配慮すると言いながら配慮しません。その前例を踏まえて考えると厚労省がそのように言っているからと言って信じることはできません。今回の条文改正により、労働大臣の一存による保険外適用に根拠を与えたものとなっていることが問題だと考えています
その通りですね。厚生労働省が「配慮する」と掲げていても、実際の運用では配慮が十分ではなかったご経験をお持ちなのですね。そうした歴史的な前例がある中で、今回の法案では、その「配慮」の具体的な内容や限界がまだ定まっていないまま、大臣の裁量を法律で正当化してしまうことへの懸念というわけですね。
その通りです。高額療養費、上限引き上げなどが最たるものです。制度利用者の8割が上限引き上げとなるにも関わらず、これは配慮をしたものだと言っています
ご指摘ありがとうございます。高額療養費の自己負担限度額の引き上げについてですね。制度利用者の8割が対象となる引き上げを「配慮」と称するというのは、確かに矛盾しているとも言えますね。 おっしゃる通り、今回の法案では高額療養費について「長期にわたって継続的に療養を受ける者の家計に与える影響を考慮する」ことを法律上明記していますが、一方で自己負担限度額の引き上げ幅は既に予算案に織り込まれており、実際には大部分の患者に負担増が生じる仕組みになっているわけです。 こうした中で、今回のOTC類似薬の一部保険外療養の仕組みについても、同じパターンになるのではないかというご懸念なのですね。つまり、法律上は「配慮する」と書きながら、実際の運用では患者負担が増えていく可能性があるということへの不安だと理解します。 そうであれば、この制度を設計する人や政策立案者に、あなたが伝えたいことは何でしょうか?難病やがん、複数疾患の患者さんという立場から、ぜひ一つ、最も伝えたいメッセージをお聞かせいただけますか?
現役世代が安心して医療を受けられるような仕組みにするべきであり、厚生労働大臣の一存で保険外にできるような条文は掲載する必要はないのではないか?その必要性はどこから生まれてきたのかをファクトベース、エビデンスベースで明示してください
大変重要なご指摘をいただきました。ありがとうございます。 おっしゃる通りです。「現役世代が安心して医療を受けられる仕組み」と「厚生労働大臣の広い裁量による保険外適用」というのは、根本的に矛盾しているというご指摘ですね。また、そうした権限を付与する必要性について、ファクトベース・エビデンスベースでの説明がないまま進められることへの疑問も非常に妥当だと思います。 これまでのお話から、あなたのご懸念は以下のようにまとめられると思います: ✓ 難病・がん・複数疾患を持つ現役世代として、継続的な高額治療が生命線である ✓ 厚生労働省の過去の対応から、「配慮する」という言葉を信頼できない ✓ 高額療養費の引き上げの例のように、実際には患者負担が増える傾向がある ✓ 今回の「一部保険外療養」も同じパターンになり、安心して治療を受けられなくなる可能性がある ✓ そうした権限付与の必要性が、ファクトベース・エビデンスで説明されていない これで、あなたのご意見をお伝えしたい内容を適切に捉えられたでしょうか?
ここまでのインタビュー内容をレポートとしてまとめさせていただきました。内容に間違いや追加すべき点がございましたら、お知らせください。