この法律のポイント
基本給を引き上げる
- 初任給を、総合職大卒は242,000円(+12,000円)、一般職大卒は232,000円(+12,000円)、一般職高卒は200,300円(+12,300円)とします。若手の待遇を中心に改善し、民間の会社との間にある15,014円の月額給与の差を解消します。
ボーナスを増やす
- 一般職は月額給与の4.65か月分(+0.05ヶ月)が年間で支給されるようになります。
- 幹部の指定職は月額給与の3.50か月分(+0.05ヶ月)が年間で支給されるようになります。
手当を調整する
- 中央省庁は国の行政を行う役所の中心部分を指します。
- 中央省庁に勤務する職員に支給する手当を広げます。
- 中央省庁に勤務する管理職は51,800円を新たに受け取ります。
- 離島や山間部で働く人への手当は、減額せず全額出すように変更します。
最低賃金や通勤への対応
- 法律で定められた最低賃金を公務員給与が下回る場合には、不足を補うための手当を出します。
- 車で100km以上通勤する場合に支給される手当の上限を上げます。
- 駐車場代として月5,000円を上限に補助します。
一般職・特別職の公務員とは
国家公務員には以下のような種類があります。今回の法律案はこの中でも一般職の国家公務員の給与に関するものです。
- 一般職
- 中央省庁
- 地方機関職員:地方の機関に勤務する国家公務員。税務署職員、労働基準監督署職員など。
- 特別職:総理大臣、国務大臣など。
この法律が必要な理由
民間企業と比べて給与水準を調整するため
- 公務員の給与は、民間の会社と釣り合うように決めるという考え方があります。民間の給料が上がっていればあげる、下がっていればさげるように調整します。
- 人事院という、公務員の給与についてアドバイスをする組織が毎年調査をしています。
- 今回は民間の会社が公務員より月額で15,014円高く、その差を埋める必要がありました。
採用が難しくなっているため
- 民間の会社の初任給が上がり、公務員志望者が減っています。
- 国の仕事に人が集まるように、待遇の改善が必要です。
仕事の責任に合った制度にするため
- 省庁の業務は政策づくり・国会対応など高度で負担が大きくなっています。
- 責任や役割に合わせて給与を見直す必要があります。
比較する企業規模を変える必要があったため
- 国家公務員の仕事が複雑になっていて、以前より大きな企業と比べるほうが、仕事内容が近い状態になりました。
意見がわかれるところ
仕事内容に合った給与への調整 vs 国のお金の負担が増える
👍期待される効果:役割に合った給与になります。
☝️注意が必要なところ:国のお金の負担が増えます。
初任給の引上げで人材確保 vs 給与バランスの調整
👍期待される効果:初任給が上がることによって、より多くの若い人が国家公務員に応募することが期待されます。
☝️注意が必要なところ:若手以外の国家公務員の給与も不公平にならないようにバランス調整が必要です。
中央省庁の手当が増える vs 地方の職員との差が拡大
👍期待される効果:中央省庁が担当している難しい仕事に見合った手当が払われるようになります。
🤔心配なところ:地方の職員とのお給料の差が広がるおそれがあります。
影響を受ける可能性がある人
よくある質問
公務員の給与は誰が決めるの?
- 人事院という、公務員の給与についてアドバイスする組織が毎年、民間の会社の給与などについて調査をしています。
- 内閣が法律案を作り、国会で議論・決定して初めて国家公務員の給与が変わります。
なぜ人事院が比較する企業の規模が大きくなったの?
- 中央省庁の仕事が以前より複雑で高度になりました。
- 人を採用するときに、比べられる相手が大企業に変わってきたためです。
- 現在の仕事内容や、採用するときの競争相手になる規模の会社と給与を比べることで、公務員の仕事にあった給与の水準を判断できます。
議案提出者
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