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💬インタビューレポート

技術経営者

懸念専門家

中小企業の担当者としての立場に加え、技術経営の専門家として研究開発投資や制度設計の論点(会計・税務の扱い等)から意見を述べた。

回答日2026.5.22 22:16
インタビュー分量20 分 / 1012 文字

💬主な意見

産業政策より民間の投資判断を重視

特定産業の振興は原則民間資金に任せ、政府は規制や税制など“自分しかできない仕事”に集中してほしい。

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重点分野選定が「流行」頼みに見える

量子や核融合を近未来の産業技術として扱うのはミスマッチに見える。まともな専門家不在のまま分野を選んでいる懸念がある。

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R&D税制は誘導より中立性・選択肢が重要

R&D人件費の資産計上は急成長モデルの足かせになり得る。損金算入などを選べると、PMF後のソフトウェアスタートアップが伸びやすい。

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🎤すべての会話ログ

本日は、「重点産業技術の指定・認定制度を創設し、研究開発税制を抜本的に強化する法案」について、ご意見や感じている点を伺います。差し支えない範囲で大丈夫です。 この法案との関わり方として、あなたに最も近いものはどれですか?

中小企業の担当者

ありがとうございます。今回の法案について、現時点でどの程度ご存知ですか?

概要は知っている

承知しました。 この法案を全体として、どう評価しますか?

良くない

そう感じられているのですね。 全体として「良くない」と評価される上で、どういった点が特に引っかかっていますか?

いわゆる産業政策(補助金、減税等)全般に反対なこと、量子コンピューティングや核融合のような「流行」に引きずられていること

ご意見ありがとうございます。産業政策そのものへの違和感と、「流行」に引きずられる点が気になっているのですね。 産業政策(補助金や減税など)に反対だと感じるのは、どのあたりの点が特に大きいですか?

特定の産業の振興などは原則として民間資金に任せるべきである。民間の方が上手なのは自明である。政府は規制や税制など自分しかできない仕事に集中すべきだ。

考え方がとても明確ですね。民間の資金配分に委ね、政府はルール整備に集中すべき、という前提から見ると、今回の「重点分野を国が定めて税制で誘導する」設計自体がズレて見えるのだと理解しました。 今回の法案の中で、特に「政府が自分しかできない仕事に集中すべき」という観点から、いちばん優先して改善してほしいのはどの部分ですか?

研究開発の税制、たとえば会社によってそれを資産にしたい会社も損金計上したい会社もある。おそらくそこは最重要であろう。自由に選べるようにするとか、何らかの優遇制度を儲ければ研究開発は加速すると思われる。設備投資もある程度は同様。 長期的視野でみると、特許、民事訴訟制度、大学や研究所など多岐の分野にわたると思われる。

ありがとうございます。税制で「重点分野に誘導する」よりも、会計・税務上の扱い(資産計上か損金か等)を企業が選びやすくするなど、より中立的な設計のほうがR&Dを動かす、という感覚なのですね。 では、今までの研究開発税制は、どう評価していますか?

どちらとも言えない

承知しました。 「どちらとも言えない」と感じるのは、どんな点が効いている一方で、どんな点が効いていない印象でしょうか?

私は技術経営専門家だが、税制やマクロ経済の専門家ではないので、「何はダメだ」「これは効果がありそう」を言うことはできても、それ以上の詳しいことはちょっとよくわからないが、私見を述べる。 現状だと、R&Dに使った人件費等は原則として資産計上することになるが、そうなるとAmazonのような急成長モデルは税制上、不可能に近い。もしスタートアップをガチで成長させたいのであれば、損金算入可能にする必要があるだろう。

率直にありがとうございます。技術経営の観点から、現行の扱いだと(特に急成長を狙う局面で)R&D人件費等を資産計上することが足かせになり得る、という問題意識なのですね。 その前提で伺いたいのですが、R&Dの損金算入を広げるとした場合、どんな企業やプロジェクトが特に伸びやすくなるイメージですか?

やはりProduct Market Fitに達して営業利益が大きくなりはじめるソフトウェアスタートアップにとって、さらなる成長を目指しやすくなると思う。

イメージが具体的で助かります。PMF後に利益が出始めたソフトウェアスタートアップが、成長投資としてR&Dを積み増しやすくなる、ということですね。 では伺います。今回の改正によって、新たな研究投資は進むと思いますか?

どちらとも言えない

承知しました。 「どちらとも言えない」と感じるのは、どういう条件がそろえば研究投資が進みそうで、逆にどういう場合は進まなさそうだと見ていますか?

細かい審査体制などによるので、使いやすく、恩恵が大きければ、多少の効果はあるかもしれない。

ありがとうございます。制度の“使いやすさ”と、実際に得られる恩恵の大きさ次第で、効果が出たり出なかったりしそう、という見立てですね。 今回の法案で、あなたが特に気になっている点は何ですか?

やはり政府が特定の産業を選ぶべきではなく、とくに量子や核融合のような「流行」だけで産業を選んでいるのは非常にまずい。政府内に私のような技術経営専門家がいないと考えらえる。

ご懸念、よく分かりました。国が分野を絞ってしまうこと自体のリスクに加えて、選定プロセスが「流行」に引っ張られているように見える点が不安なのですね。 その「流行だけで産業を選んでいる」と感じられたのは、どんな情報や出来事に触れたのがきっかけでしたか?

量子コンピュータは限られた用途の限定的コンピュータであり、産業というよりは基礎研究や軍事(暗号)研究に近い。核融合は早くて30年後、普通に考えれば50年後の技術であり、これも基礎研究に近い。 これを夢の近未来技術と捉えるのがなぜか流行しているが、完全な間違いである。

ご意見ありがとうございます。量子や核融合は「近未来の産業化」というより、用途が限られたり、時間軸が長かったりして、産業政策として前に出すのはミスマッチだという感覚なのですね。 今回の法案では、重点分野(AI・量子・半導体通信・バイオヘルスケア・フュージョン・宇宙)の中でも「特に早期の企業化(社会実装)が見込まれる研究開発」を支援対象にする、という建て付けになっています。 この“早期の企業化を重視する”という前提を踏まえた上でも、量子や核融合を重点分野に含めること自体に、やはり違和感がありますか?

そうですね。完全に間違っています。まともな専門家がいない。

率直なお考えをありがとうございます。分野選定の前提そのものが信頼できない、という強い違和感なのですね。 最後に、この制度を設計する人に、何か一つ伝えるとしたらそれは何ですか?

投資なら民間の投資家のほうが得意なのだから、政府はあくまで包括的な政策に注力すべきです。やるべきでないことをやらない、それが政府の最も大事なことです。

ありがとうございます。民間の投資判断に委ね、政府は包括的なルール整備に徹し、「やるべきでないことをやらない」というメッセージですね。 この点がもし制度設計に反映されたら、今回の法案への全体評価(良い/良くない)は変わりそうですか?

そうですね。産業を選ばないのであれば、良いになる可能性はあります。

ありがとうございます。分野を国が選ぶ形をやめて中立的な制度設計になれば、評価が「良い」側に変わり得るのですね。 ここまで伺った内容をまとめ、レポートを作成します。

お時間をいただきありがとうございました。以下、伺った内容の要約レポート案です。内容に誤りや抜けがないかご確認ください。

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