🎯この法律のポイント
建物から出るCO2の量を材料づくりから解体まで国のルールで評価する仕組みをつくる
これまでは、冷暖房や照明など建物を使っているときのCO2だけが対策の対象でした。
この法律では、材料をつくる段階から解体するまでに出るCO2の量を、国が定めるルールで評価する仕組みをつくります。
- 国が統一の計算ルールを決めます。
- 大きな建物を新しく建てるときは、評価結果を国に届け出ます。
エネルギーの使用を減らす工夫をした建物を国が認める制度をつくる
- 自然の風で室温を調節するなど、エネルギーの使用を減らす工夫をした建物を国が認めます。
- 太陽光発電などでエネルギーをつくり、使用量をほぼゼロにする住宅(ZEH)やビル(ZEB)が目標です。
大手の住宅メーカーにCO2を減らす計画の届出を義務づける
住宅の販売量が多い大手メーカーに、CO2を減らす計画をつくり毎年の進み具合を国に届け出るルールをつくります。
建物のCO2排出量を外部の機関が確認してマークを表示できる制度をつくる
建物のCO2排出量を国が認めた機関が確認し、合格した建物に専用マークを表示できます。
この法律は成立してから1〜2年で少しずつ始まります
内容によって法律の成立から1年以内に始まるものと、2年以内に始まるものがあります。
✏️この法律が必要な理由
日本のCO2の約4割が建物から出ている
日本のCO2のうち約4割は建物に関係しています。これまでは建物を使っているときのCO2だけが対策の対象でしたが、材料づくりや解体で出るCO2も合わせて減らす必要があります。
日本の建設業界が世界と渡り合うためにも仕組みが必要
欧州では建物のCO2を計算して届け出る制度がすでにあります。日本の建設業界が世界で競争力を保つためにも、同様の仕組みを整える必要があります。
👀意見が分かれるところ
中小の建設会社や設計事務所の負担が増えないか
CO2の計算には専門のデータや知識が必要です。中小の事業者には新たな作業や費用の負担になるという指摘があります。
計算する人によって結果にばらつきが出ないか
材料ごとのCO2データや建物の寿命の決め方にはあいまいな部分があり、結果に差が出やすいという指摘があります。
家を買う人の費用負担が増えないか
CO2が少ない材料や設備は従来より高くなる場合があります。その分が住宅の価格に上乗せされる可能性が指摘されています。
届け出のルールがどこまで広がるのか
届け出が必要な建物は最初は大きなビルだけですが、将来どこまで対象が広がるかについて業界から見通しを求める声があります。
認証マークの制度は広まるのか
認証マークの取得は任意のため、どの程度の建物に広まるかは不透明です。取得を後押しする仕組みづくりが重要になります。
🙋影響を受ける人
- 建物を建てる事業者や建築士:CO2の計算や届出、建てる人への説明が必要になります。
- 大手住宅メーカー:CO2を減らす計画をつくり毎年届け出が必要です。
- 建築材料をつくるメーカー:材料ごとのCO2排出量のデータ整備が必要になります。
- 中小の建設会社:届け出は当面不要ですが、発注元からデータを求められる可能性があります。
- 家を買う人や建物を使う人:認証マークで建物のCO2排出量を比べやすくなります。一方で住宅価格が上がる可能性もあります。
- 地方自治体:届出の確認や審査の体制づくりが必要になります。
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