なにが変わるか
- 公務や通勤で亡くなった地方公務員の夫も、年齢に関係なく遺族の年金を受け取れるようにします。今は、妻には年齢などの条件がありませんが、夫は原則60歳以上か障害がある場合に限られています。
- 遺族が1人の場合の年金の額を、一律で平均給与の175日分にそろえます。今は原則153日分で、175日分になるのは55歳以上か一定の障害がある妻に限られます。
- 公務が原因か判断しにくい病気について、治療や休業、介護への補償などを請求できる期限を2年から5年に延ばします。脳・心臓の病気や精神疾患などが想定され、範囲は今後国が政令で決めます。
- 地方公務員の共済組合が払う遺族向けの年金でも、夫の55歳以上という条件をなくします。60歳まで支給を止める決まりも夫には当てはめず、親や祖父母の条件は残ります。
なぜ必要か
- 共働き世帯は2024年に専業主婦世帯の約3倍になりました。国の研究会は、夫と妻で年金の条件に差を設ける理由は見出しにくいとしています。
- 民間の労災保険では、2026年7月に夫の条件をなくす法律ができました。国家公務員向けの改正案も出ており、政府は地方公務員をこれにそろえると説明しています。
- 精神疾患などは、仕事が原因かどうか本人にも分かりにくいことがあります。請求の手続きで病状が悪化するおそれもあり、2年では足りないという指摘があります。
意見が分かれるところ
- 夫の条件をなくして男女差を解消する方法には、賛成する意見が大半でした。一方、有利な方に合わせればよいわけではないとして、妻の条件を夫に合わせる案を求める意見もあります。
- 夫婦以外の遺族の条件や年金を受け取れる期間も含め、制度全体を引き続き議論すべきだという指摘があります。この法案では、親や祖父母の年齢の条件は今のまま残ります。
- 早く請求すれば証拠を集めやすく、期限の延長より相談や周知で対応すべきだという意見があります。一方、仕事が原因か分かりにくい病気には配慮が必要だという意見もあります。
よくある質問
Q. すでに年金を受け取っている人も増えますか?
A. 遺族が1人で153日分を受け取っている人は、2027年4月以後の分から175日分に増えます。
Q. 期限が5年に延びる病気は決まっていますか?
A. まだ決まっていません。脳・心臓の病気や精神疾患、アスベストによる病気が想定され、今後国が政令で決めます。
Q. 新しいルールはいつから始まりますか?
A. 2027年4月1日からです。夫が年金を受け取れるようになるのは、この日以後に亡くなった職員の遺族です。亡くなった人の収入で暮らしていたことは、引き続き必要です。
基本情報
- 提出日:2026年10月9日
- 提出者:内閣
- 審議状況:衆議院審議中
- 出典: