🎯この法律のポイント
南極の海だけを航行する船も届け出が必要になります
南極の陸地に降りない観光船や調査船も、国に活動計画を届け出る対象になります。今の南極環境保護法ではこうした船は届け出がいりませんでした。
事故を防ぐ計画と緊急時の対応計画を事前に出す必要があります
南極で活動する責任者は、事故を防ぐための対応と、事故が起きたときの計画を事前に作って国に届け出なければなりません。
事故が起きたらすぐに国へ報告しなければなりません
南極の環境に影響を与えるおそれのある事故が起きたら、責任者は国に報告する必要があります。国は報告を受けて緊急事態かどうかを判断します。
事故対応にかかった費用は責任者が負担します
責任者が対応しなかった場合、政府や他の国が代わりに対応し、その費用を責任者に請求できます。
費用を払えるよう保険への加入が求められます
事故対応の費用を確実に払えるよう、活動の責任者はあらかじめ保険などで資金を確保しておく必要があります。
✏️この法律が必要な理由
南極を訪れる観光客が増え、事故のリスクが高まっているため
南極を訪れる観光客は年間約8万人に達しています。船が増えるほど、氷山への衝突や燃料の流出が起きる可能性も高まります。
国際ルールに日本がまだ参加していないため
南極での事故対応に関する国際ルール、附属書VIに日本はまだ参加していません。2026年5月に日本が広島市で国際会議の議長国を務めるため、法整備が求められています。
今の法律だけでは国際ルールを満たせないため
- 附属書VIは南極に入るすべての観光船を対象としています。
- しかし今の法律では、海だけを航行する観光船は届け出の対象外です。
- 国際ルールに合わせるため、届け出の対象を広げる必要があります。
👀意見が分かれるところ
日本への影響は少ないが法整備は必要か
日本で南極ツアーを企画している会社は1社のみで、届け出の対象になる活動も限られています。それでも国際ルールへの参加のために法律を整える意味があるかが問われています。
保険などの費用負担が新しい事業者の参入を妨げないか
事故対応のための保険に入ることが必要になります。今後南極観光に参入する事業者にとって、費用の負担が重くなるとの指摘もあります。
いざ事故が起きたとき素早く対応できるのか
南極はどの国の領土でもなく、救助や対応が難しい場所です。法律を整えても、実際に事故へ対応できるかは課題として残ります。
国際ルールはいつ発効するのか
この国際ルールが発効するには、まだ参加していない9か国すべてが参加する必要があります。日本が先に参加しても、すぐにルールが動き出すわけではありません。
よくある質問
Q. 南極環境保護法とは何か
A. 南極での活動について国に届け出ることを求める法律で、1997年にできました。環境への影響を調べることや、動植物の保護、ごみの管理などのルールを定めています。
Q. 附属書VIとは何か
A. 南極で油の流出などの大きな事故が起きたときに、責任者に対応を求め、費用を負担させる国際ルールです。2005年に決まりましたが、まだ発効していません。
🙋影響を受ける人
- 南極ツアーを企画する旅行会社:計画の届け出や保険への加入が必要になります。
- 南極観測を行う研究機関:緊急時の計画を作る必要があります。
- 南極ツアーに参加する旅行者:ツアーの安全管理が強化されます。
- 南極の海を航行する船の運航者:届け出の対象が広がります。
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