🎯この法律のポイント
牛の病気ランピースキン病を重い伝染病に格上げ
いまは届け出だけで済む軽い扱いのため、殺処分や移動の制限ができません。この法律でランピースキン病を重い伝染病に格上げし、発生時にすばやく対応できるようにします。
- ランピースキン病は蚊やハエを通じて牛にうつる病気で、全身にいぼができます。
- 乳の量が減ったり流産が起きたりして、酪農家の経営に影響があります。
豚熱が出ても全頭殺処分にしない
いまは豚熱が出た農場のすべての豚を殺処分しています。新しい検査で感染の有無を見分けられるようになったため、感染していない豚は残せるようにします。
獣医師以外でも豚のワクチンを打てるように
いまは豚熱ワクチンを打てるのは獣医師だけです。研修を受けた農場の衛生管理の責任者も打てるようにし、獣医師が足りない現場の負担を減らします。
ワクチン接種後の検査費用を国が半分負担
豚熱ワクチンを打ったあとの確認検査を外部に頼んだ場合、費用の半分を国が出します。
違法に持ち込まれた肉製品の販売を禁止
いま海外から検疫を受けずに持ち込まれた肉製品が国内で売られる例があります。この法律で販売を禁止します。
- 空港や港で検疫を担当する国の職員が、外国食材店に立ち入って検査や廃棄をする権限も設けます。
新しい感染症にもすばやく対応できるように
いま法律で決められた伝染病以外の病気が発生しても、強制的な対応ができません。この法律でルールを広げ、緊急時にすばやく対応できるようにします。
✏️この法律が必要な理由
新たな伝染病が国内で発生した
2024年11月に福岡県で日本初のランピースキン病が見つかり、福岡県と熊本県の22農場に広がりました。しかし法律上の扱いが軽く、殺処分や移動の制限ができませんでした。
全頭殺処分で農家の経営が厳しくなっている
- 豚熱は2018年以降100例以上発生しています。
- 感染していない豚もすべて殺処分するため、農家の経営が厳しくなるケースが出ています。
違法な肉製品から海外の病気が広がるおそれ
海外から検疫を受けずに持ち込まれた肉製品が国内で売られると、アフリカ豚熱など海外の伝染病が日本の家畜に広がるおそれがあります。
👀意見が分かれるところ
感染していない豚を残して本当に安全か
検査で陰性でも、潜伏期間中は感染を見逃すおそれがあります。残した豚から周りの農場に病気が広がるとの指摘があります。
獣医師以外のワクチン接種で安全性は保てるか
研修を受けるとはいえ、専門の獣医師でない人が注射するため、ワクチンの効果が不十分になるおそれがあります。研修の内容や接種後のチェック体制をどう整えるかが課題です。
牛の殺処分が必須になることで負担は増えないか
ランピースキン病はもともと死亡率が低い病気で、ワクチンで防ぐこともできます。重い伝染病に格上げすると殺処分が必須になるため、農家への補償を手厚くすべきとの指摘があります。
ワクチンを打った牛は輸出できなくなるのではないか
ランピースキン病ワクチンを打った牛は一部の国に輸出できなくなります。2024年の発生時にはアメリカ向けの牛肉輸出が一時止まりました。
外国食材店への立入検査が行きすぎにならないか
違法な肉製品を取り締まるための立入検査が、特定のコミュニティへの過度な規制にならないよう、検査の基準や手続きの透明性が求められます。
よくある質問
Q. ランピースキン病は人にうつるのか
A. ランピースキン病は牛や水牛だけにかかる病気で、人にはうつりません。
Q. 選択的殺処分とはどういう仕組みか
A. いまは豚熱が出ると農場の豚をすべて殺処分します。選択的殺処分は、検査で感染がわかった豚だけを殺処分し、感染していない豚は残す方式です。
🙋影響を受ける人
- 養豚農家:豚熱が出ても感染していない豚を残せるようになり、経営を続けやすくなります。
- 酪農家・肉牛農家:ランピースキン病への防疫が強化されますが、ワクチン接種で輸出に影響が出ることもあります。
- 外国食材店:違法な肉製品の販売が禁止され、立入検査の対象になります。
- 消費者:違法な肉製品の流通がおさえられ、食の安全性が高まります。
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