なにが変わるか
- ホルムズ海峡などを避けて原油を運ぶと、遠回りや別の港を使うことで費用が増えます。この増えた分を、石油業界でお金を出し合って補う仕組みを作ります。
- お金を出すのは、ガソリンや灯油などを作る業者と、石油製品を輸入する業者です。扱う量が多いほど、多く納めます。そのお金から、海峡を避ける計画を作って国に認められた業者が支援を受けます。
- 国は、取り組みの目標などを示す方針を作り、公表します。方針は、海峡を通れないときの影響や、積み出す港を変えるやり方を考えて決めます。業者の計画は、この方針に照らして審査します。
- お金の管理や支払いは、エネルギー・金属鉱物資源機構という公的な機関が行います。業者から支援のためのお金を集め、国に認められた計画に取り組む業者にお金を交付します。
なぜ必要か
- 日本の原油は中東への依存度が9割を超えています。2025年の貿易統計で見ると、原油全体の93.0%がホルムズ海峡を通って日本に運ばれていました。
- 2026年、中東情勢の悪化でタンカーが長く海峡を通れず、国は石油の備蓄を放出しました。政府は、特定の輸送路に依存する危うさがはっきりしたと説明しています。
- 普段から調達先を広げておく必要があるともしています。海峡を避けるための追加の費用を業界全体で分け合い、平時と危機のときの費用の差をならすとしています。
意見が分かれるところ
- 普段から調達先を増やせば危機への備えになるという意見があります。一方で、業者がこの負担をガソリンなどの値段に上乗せすれば、家計に響くおそれがあるという指摘もあります。
- 調達先を広げると、売り手との交渉力が高まるという見方があります。一方で、日本の精製設備はおおむね中東の原油向けで、ほかの地域の原油は使いにくいおそれがあるという指摘もあります。
- 代わりの原油の調達は政府だけでは足りず、業者ごとに選ぶ必要があるという指摘があります。中東産の原油は20日ほどで運べますが、遠回りの航路で米国産を運ぶと50日程度かかり、燃料費などがかさむという指摘もあります。
よくある質問
Q. 業者がお金を納めるしくみは、いつから始まりますか?
A. 2028年4月1日からです。計画の認定などそれ以外の部分は、法律ができてから6か月以内に始まります。
Q. 対象となる海峡はどこですか?
A. ホルムズ海峡が指定される見込みです。法律では、通れなくなると別のルートで運ぶのが難しい、狭い海峡などを政府が指定すると定めています。
Q. どんな取り組みが支援されますか?
A. 海峡の外にある港までパイプラインで運んで船に積む方法や、遠い地域から原油を運ぶ方法です。国はこれらにかかる追加の費用を支援します。
基本情報
- 提出日:2026年10月13日
- 提出者:内閣
- 審議状況:衆議院に提出済み、委員会付託前
- 出典: