🎯この法律のポイント
下水道管の傷み具合を調べる基準を法律で決めます
- 管がどのくらい傷んでいるかを調べ、修理が必要かを判断する基準を定めます。
- ドローンなど新しい技術を使った点検も想定されています。結果は住民に公表します。
壊れにくい構造に作り替えます
新しくするときは点検や修理がしやすい構造にします。管を2本並べて片方が壊れても使える工夫も進めます。
下水道管と道路をまとめて管理できるようにします
道路の下に埋まった下水道管と道路を、それぞれの管理者が協力して点検・修理する仕組みを作ります。
自治体同士が協力して管理できるようにします
- 都道府県がまとめて管理したり、近くの自治体が代わりに対応できる制度を作ります。
- 災害や事故のときには、都道府県が復旧工事を代わりに行うこともできます。
人口が減った地域では個別の汚水処理装置に切り替えられます
- 人口が減った地域では、下水道管の維持より家ごとに浄化槽を置く方が安くなる場合があります。
- 切り替えには原則として住民の同意が必要です。自治体が浄化槽の設置を代わりに行う場合は同意なしでも可能です。
毎月の下水道料金に将来の修理費を含められるようにします
将来の管の修理に必要なお金を、毎月の下水道料金に少しずつ含められる仕組みを作ります。修理費を含めるため、各地で下水道料金が上がる可能性があります。
✏️この法律が必要な理由
古い下水道管が壊れて道路に穴が開く事故が起きたため
- 2025年1月に埼玉県八潮市で古い下水道管が壊れ、道路に穴が開き、死亡事故が起きました。
- 約120万人がトイレや台所の排水を控えるよう求められ、復旧には2〜3年かかる見込みです。
全国で古い下水道管が急速に増えているため
寿命の50年を超えた下水道管は、20年後には全体の約40%に急増します。管が原因の道路陥没は年間約2,600件起きています。
管理する職員が減っているため
- 下水道を管理する自治体の職員は約44,000人から約27,000人に減りました。
- 小さな自治体では1人で下水道事業のすべてを担うケースもあり、十分な管理が難しくなっています。
👀意見が分かれるところ
安全になる一方で毎月の下水道料金は上がらないのか
管の点検や修理には費用がかかります。その費用を毎月の料金に含めるため、各地で下水道料金が上がる可能性があります。
浄化槽に切り替わる地域の住民は負担が増えないのか
下水道から浄化槽に変わると、住民が自分で装置を設置して管理する必要があります。補助はありますが新たな負担が生じるため、住民の理解を得られるかが課題です。
人手が足りない自治体は対応できるのか
自治体同士が協力する仕組みはできますが、調整には手間がかかります。技術者が少ない自治体が対応できるか心配する声があります。
点検基準が厳しくなっても、それを実行する技術者が足りるのか
- 約27,000人にまで減った職員で、強化された基準に対応できるかが課題です。
- 民間への委託やデジタル技術の活用が求められますが、人材育成には時間がかかります。
壊れる前に直す方針に変えるためのお金は足りるのか
- 壊れてから直すやり方から、壊れる前に直すやり方に変えるには、最初に大きな投資が必要です。
- 下水道料金の値上げだけでは足りない場合、国からの追加の支援が必要になります。
よくある質問
Q. 下水道管とは何か
A. 家庭や事業所のトイレ・台所・風呂などから出た汚水を、地下の管を通じて処理場まで流す設備です。道路の下に埋まっています。
Q. 浄化槽とは何か
A. 家庭の汚水をその場できれいにする装置です。下水道管がない地域では、家ごとに浄化槽を設置して汚水を処理します。
🙋影響を受ける人
- 下水道を利用している人:安全性が高まる一方、料金が上がる可能性があります。
- 人口が減っている地域の住民:浄化槽への切り替えが検討される場合があります。
- 地方自治体の職員:点検ルールの強化や他の自治体との連携調整が必要です。
- 道路の管理者:下水道の管理者と協力して地下の管を管理します。
- 都道府県:広域連携の計画作りや、災害時の復旧工事の代行など新たな役割を担います。
- 下水道関連の企業:点検や改築の仕事が増え、ドローンなどを使った点検技術への需要も高まります。
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