🎯この法律のポイント
個人の農家が借りられる金額の上限を大きく上げます
農業近代化資金は、農家がJAなどから低い金利で借りられる仕組みです。
今は法律で上限の枠が「4,000万円までで政令で決める額」となっていて、政令で1,800万円が実際の上限と定められています。
今回の法改正で、上限の枠を「2億円までで政令で決める額」に広げます。
実際の上限の額は、法律が通った後に政令で決まります。
農業法人が借りられる金額の上限も上げます
農業法人は今、2億円までしか借りられません。
今回の法改正で、上限を7億円まで引き上げます。
借りられる人の範囲を広げます
これまでは個人の農家、JA、農業法人などが対象でした。
今回の法改正で、農林中央金庫が中心になって出資している団体や法人も借りられるようになります。
公布から1年以内に始まります
法律が公布されてから1年以内の日に、政令で決められた日からスタートします。
✏️この法律が必要な理由
農業の規模が大きくなり、必要なお金も増えているため
田んぼや畑の広さ、家畜の頭数が30年前に比べて2〜10倍に広がっています。
1つの経営体が借りるお金もこの30年間で約10倍に増えました。今の上限では足りない農家が出てきています。
加工や輸出にも取り組む農家が増えているため
農家が育てるだけでなく、加工や物流、輸出にも取り組むケースが増えています。
こうした事業を始めるには大きなお金が必要なため、もっと借りやすくする必要があります。
政府の食料・農業・農村基本計画で見直しが決まっていたため
2025年4月に閣議決定された政府の計画で「民間金融機関が扱う制度資金の貸付条件を見直す」とされていました。今回の法改正はこの方針を実現するものです。
👀意見が分かれるところ
借入額が増えて返済に苦しむ農家が増えないか
- 上限が引き上げられることで、天候不順や価格の変動で返済が難しくなるリスクがあります。
- 融資の審査を慎重に行う仕組みが必要との指摘があります。
小さな農家の助けにはならないのではないか
上限の引き上げが中心のため、多くの借入を必要としない小さな農家にとっては直接の恩恵が限られるとの指摘があります。
国や都道府県の財政負担は増えないか
- この資金は国と都道府県が金利の一部を負担する仕組みです。
- 融資の枠が広がれば、国や都道府県の負担も増える可能性があります。
農林中央金庫の関連法人を対象に加えるのは適切か
新しく対象になる団体・法人がどれかは政令で決まります。どこまで広げるかは慎重な検討が必要との指摘があります。
よくある質問
Q. 「政令で決める額」とはどういう意味か
A. 法律そのものには「2億円まで」のような大枠だけが書かれていて、実際の上限の金額は政令で決まる仕組みです。政令は法律が通った後に政府が定めるルールです。今の制度でも、法律には「4,000万円までで政令で決める額」とあり、政令で1,800万円が実際の上限になっています。
Q. 食料・農業・農村基本計画とは何か
A. 食料・農業・農村基本法に基づいて政府が作る、食料や農業についての基本的な方針です。おおむね5年ごとに見直されます。2025年4月に決められた現在の計画には、農業向けの融資制度を見直す方針が含まれており、今回の法改正はこの方針にもとづくものです。
🙋影響を受ける人
- 農業を営む個人:借りられる資金の上限の枠が広がります。実際の上限は政令で決まります。
- 農業法人:上限が2億円から7億円に上がり、規模を広げたり加工・輸出に取り組んだりするお金を借りやすくなります。
- 農林中央金庫が中心になっている団体・法人:政令で対象に決まれば、新しく借りられるようになります。
- JA(農協):融資の窓口として業務が広がります。
- 国・都道府県:金利の一部を負担しているため、財政への影響があります。
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