🎯この法律のポイント
まちなかにオフィスや集客施設を呼び込みます
地方のまちでは、病院やお店などまちに必要なサービスを提供する施設を中心部に集める計画がすでにあります。今回の改正で、まちなかに雇用を生み出すため、オフィスや起業を手助けする施設もこの計画に加えます。
建物の高さや用途の制限を緩め、民間の投資を促します。
県がまちづくり計画の広域調整を行います
複数のまちにまたがる大きな病院や文化ホールなどを、どこに置くかは難しい問題です。県がまちづくり計画のバランスをとる権限を持ちます。
持ち主がわからない土地の問題を解消します
まちの再開発で持ち主がわからない土地があると、事業が止まってしまいます。管理する人の選任を裁判所に求められるようにします。
地域の歴史ある建物や景観を活かします
地域の魅力をつくっている古い建物を改修して使う制度を設けます。
建物の所有者と自治体が協定を結び、景観を再生する仕組みもつくります。
民間のまちづくり活動を支援します
地域のまちづくり団体が行う活動に法律に基づく計画制度を設け、活動の根拠を明確にします。無利子の貸付けや、道路・公園の活用をしやすくします。
災害の危険がある場所から住まいを誘導します
住まいを誘導する区域から、災害の危険が高い場所をすべて除きます。防災のための備蓄倉庫などの管理を支援する協定の仕組みもつくります。
✏️この法律が必要な理由
人口減少で地方のまちの機能が維持できなくなっているため
地方では若者が都市部へ出ていき、病院や店舗など生活に必要な施設の維持が難しくなっています。まちなかに仕事の場を集め、人を呼び戻す仕組みが求められています。
地域の歴史ある建物や景観を活用する仕組みが足りないため
全国に個性ある建物や景観がありますが、それを活用する仕組みが足りていません。地域の資産を守りながら活用する法律の仕組みが必要です。
災害への備えを強める必要があるため
災害が増えるなかで、危険な場所に住み続けるリスクを減らす取り組みが求められています。安全な場所への住まいの誘導を明確にする必要があります。
👀意見が分かれるところ
まちの中心部に人や施設を集める政策はうまくいくのか
多くの自治体がまちづくり計画に取り組んでいますが、郊外への開発が止まらない地域もあります。
青森市ではまちの中心部に作った複合商業施設の運営会社が経営難になった事例もあり、制度を広げるだけで効果が出るのか疑問の声があります。
郊外に住む人の生活やサービスはどうなるのか
まちの中心部に施設を集めると、郊外に住む人への公共サービスが手薄になるおそれがあります。住み慣れた場所を離れにくい高齢者への配慮も課題です。
民間のまちづくり活動を続けられる担い手は確保できるのか
まちづくり活動の計画制度が新しくできますが、人材や資金が不足している地域では活用が進まないおそれがあります。
民間の投資が集まるまちと集まらないまちの差が広がらないか
もともと投資が集まりやすいまちに効果が偏り、条件の厳しいまちとの差が広がるおそれがあります。
小さな自治体にこの制度を使いこなせる力はあるのか
新しい制度を活用するには専門の人材や予算が必要ですが、規模の小さな自治体では不足しています。
災害の危険がある区域からの除外で住む場所の選択が狭まらないか
住民の安全を守る一方で、除外された区域に住む人の生活や不動産の価値に影響を与えるおそれがあります。
歴史ある建物や景観を守る仕組みが所有者の負担にならないか
建物を守るための協定や制度が広がると、所有者に改修や保全の費用がかかるおそれがあります。
🙋影響を受ける人
- 地方都市に住む人:まちなかの便利さが高まる一方、郊外では公共サービスの見直しが進む可能性があります。
- 地方自治体:まちづくり計画の見直しや新しい制度への対応が必要になります。県は市町村間の調整を担います。
- 不動産・建設の事業者:まちなかでの建物の用途や高さの制限が緩和され、開発の機会が広がります。
- 歴史的な建物の所有者:建物を直して使うための支援を受けられ、景観を守る協定の対象にもなります。
- まちづくり団体:新しい計画の仕組みや資金の支援を受けられ、活動の幅が広がります。
- 災害の危険がある区域の住民:住まいの誘導区域から外れ、将来的に移転を考えるよう促されることがあります。
🌐関連リンク