地域全体で支える医療体制づくりのための法律案

• 病院や診療所に、役割（救急対応や在宅診療など）を毎年報告してもらうことで、地域全体の医療体制を把握できるようにします。
• 医師が特に多い地域では、新しく開業する人にその地域で足りていない診療をしてもらうようにします。医師が少ない地域にはお金の支援をします。
• オンライン診療を法律にしっかり位置づけ、安全のルールと広告のルールを作ります。
• 電子カルテを共有する標準的な仕組みを作ります。
• 医療のデジタル化を進めるために、支払基金という組織の役割と体制を強くします。

• 日本では高齢者が増えているから

→病院・診療所・在宅・介護をスムーズに連携し、地域の医療体制をはっきりさせる仕組みをつくります。

• 医師が都会に多く、地方に少ないから

→医師が特に多い地域では地域で不足している診療をおこなうようにお願いします。医師が少ない地域にはお金の支援を出します。

• 病院どうしで情報が共有されていないから。

→同じ検査をくり返したり、治療に時間がかからないように、電子カルテを共有できる仕組みを作ります。

• オンライン診療のルールがあいまいだから。

→安心して診療を受けられない場合があるので、ルールや安全の基準、広告のやり方をきちんと決めます。

• 医療のデータは安全に活用することが大切だから。

→データを名前が分からない形にして、研究や制度づくりに生かせるようにします。

必要な医療をそろえること vs 行政の圧力の懸念

• 医師が特に多い地域で足りない診療をお願いすることで、足りない診療を補いやすくなる一方で、医師からすれば、そうした要請等を受けることになります。

データ活用 vs プライバシー

• 医療データを共有することで、検査の重複を防いだり、治療をスムーズに進めることができますが、個人情報の保護をどう確保するかが課題です。

電子カルテの標準化による効率化 vs 医療機関の負担

• 電子カルテの仕組みを全国でそろえることで、将来は病院どうしの連携がスムーズになりますが、最初はシステム改修などにお金や人手の負担がかかります。

• 住民・患者：病院同士がつながりやすくなり、検査の繰り返しが減って受診が早くなる可能性があります。
• 医師：医師が少ない地域で働くと、手当などのメリットがありますが、医師が特に多い地域では足りない診療をお願いされることがあります。
• 病院・診療所：医療機関機能の報告やオンライン診療などの新たなルールに合わせる必要があります。
• 都道府県：国が定めた基準を踏まえ、医師の確保が重点的に必要な地域を決めたり、その地域に支援のお金を配る役割を担います。

• 内閣法制局　医療法等の一部を改正する法律案
• 厚生労働省 医療法等の一部を改正する法律案の閣議決定について（報告）
• 衆議院 議案審議経過
• 参議院 議案審議情報